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株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCE) の北米地域を担当するソニー・コンピュータエンタテインメント・アメリカ (SCEA) は、PS2用FPS「SOCOM: U.S. NAVY SEALs」シリーズの制作を手がけるZipper Interactiveを1月12日付で買収したと発表した。 SCE関連ではソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパが2005年12月に「Kill Zone」を制作しているGuerrilla B.V.を買収している。SCEは全世界的にソフトウェア開発能力の向上を目指しており、ソフトウェア開発部門を統合しワールドワイド・スタジオ部門 (SCE WWS) を設立し、連携を図り、プレイステーション 3を見据えた上で、プレイステーションフォーマット上でのコンテンツ制作能力の向上を図っている。日本で行なわれているクリエイターを発掘するオーディション「ゲームやろうぜ! 2006」も、そういった意味では方向性としては同じといえる。 Zipper Interactiveはプレイステーション 2用ソフト「SOCOM: U.S. NAVY SEALs」シリーズ、日本では未発売だが、北米では人気の高いPSP用「SOCOM: U.S. NAVY SEALs」の制作を担当している。全世界でシリーズ総計700万本以上の出荷を達成している。買収されたことで、今後も継続的にプレイステーションフォーマットのタイトル開発を進めていくとしている。 Zipper InteractiveのPresident and CEOを務めるJim Bosler氏は「SCEの『プレイステーション』ビジネスにおける戦略に魅了され、これまで6年以上、共にビジネスに参画してきました。Zipper Interactiveは、当社の先端技術やゲームデザイン力の可能性をいち早く見出したSCEの強力なサポートによって、オンラインゲーム市場におけるリーディングカンパニーとしてのポジションを獲得することができました。今後、SCEグループの一員になることで、Zipper Interactiveのオンラインゲーム開発力がより一層高まることを期待しています」とコメント。 SCEだけでなくマイクロソフトといったプラットフォームフォルダーは、実力のあるソフトハウスを買収し、傘下に置くことで自社プラットフォームのコンテンツ強化に努める傾向にある。特に次世代コンテンツについては開発が高度化する傾向にあるといわれていることからも、その傾向に拍車がかかっているようだ。
一方で、海外のソフトハウスなどでは成功すると開発に関わったメンバーがスピンアウトし新しいソフトハウスを作ることも多く、人材が流出することもままある。そういった意味ではこういった戦略がどこまで通用するのか疑問が残るところだろう。とはいえ、これらの傾向は今後もしばらくは続くことが考えられる。
□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ (2006年1月25日) [Reported by 船津稔]
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