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英Eidosの日本法人アイドス株式会社は、12月31日をもって日本事務所を閉鎖する。閉鎖の理由は「Eidosの親会社SCi Gamesの世界戦略の再構築の一環」としている。12月の閉鎖まで新規タイトルのリリースはないため、今後はユーザーサポートが主業務となるが、来年以降も既存タイトルのユーザーサポートについては何らかの形で当面継続していく方針としている。 アイドスは'98年に設立され、「トゥームレイダー」シリーズを筆頭に、「Commandos」、「Hitman」、「LEGO」シリーズなど、ヨーロッパのゲームらしい高難易度のゲームをパブリッシングあるいはライセンスしてきた実績を持つ。また、代表取締役社長の本多慧氏は、'90年に米Electronic Artsの日本法人エレクトロニック・アーツ・ビクター(現エレクトロニック・アーツ)を立ち上げ、日本市場における海外ゲームの進出に大きく寄与してきた人物である。今回のアイドスの閉鎖決定は、日本における海外ゲームの進出の流れのひとつに終止符が打たれた観がある。 しかし、今回の発表はある程度予想できたシナリオで、近年は日本だけでなく、世界規模でヒット作に恵まれていなかった。2003年にはフラッグシップブランドである「トゥームレイダー 美しき逃亡者」が商業的に失敗したことから、開発元である傘下子会社Core Designの実質的な解散、そして英新規パブリッシャーであるSCi Gamesによるブランド価値向上を目的とした買収劇などもあり、日本法人だけでなく、Eidos本体そのものの帰趨に注目が集まっていた。
今後の日本展開については、SCiをアジア担当エージェントを通じて、日本の大手パブリッシャーにライセンスされる形で発売されていくことになる。Eidos本体そのものは、現在もCrystal DynamicsやIO Interactive、Pyro Studiosといったヨーロッパを代表する有力デベロッパーを擁しており、実力は健在。いずれも次世代機への展開を表明していることからも日本のパブリッシャーによる争奪戦は必至と見られる。 (2005年10月18日) [Reported by 中村聖司]
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