|
韓国Gravityは、9月12日、新人事を発表し、投資ファンドのEZER、株式会社テクノブラッド、CJインターネットジャパン株式会社の代表取締役社長を兼務する事業家 柳日栄氏を、会長兼共同CEOに選任する意向を明らかにした。前会長である金正律氏の動向については明らかにしていない。 今回の発表は、8月末にEZER、アジアン・グルーヴ、テクノブラッドのソフトバンクグループ3社がGravityを買収したことを受けてのもので、当初の予定では9月21日に現地で開催予定の臨時株主総会で新人事が発表される見込みだったが、親会社の意向により発表が前倒しされた格好となった。 アジアン・グルーブは、ガンホー・オンライン・エンターテインメントの筆頭株主であり、親会社でもある。今回の一連の買収により、ガンホーとGravityの両社は、共にアジアン・グルーブを親会社としたグループ会社となる。これは言うまでもなく、「ラグナロクオンライン」の開発元と運営元の資本的な直結を意味しており、今後、同シリーズを取り巻く環境は一変することが予想される。 たとえば、開発の運営の資本的な直結により、運営側の要望を素早く対応できるようになる、あるいはガンホーのマーケティングや運営ノウハウの輸出などが考えられる。わかりやすい例で言えば、チート対策の即時的対応や、対象をワールドワイドに広げての大規模なマーケティングプランなどが予想される。さらにいえば、新規コンテンツの内容も、今後徐々に日本側の意向がより強く反映されるものと見られ、もともと日本人向けのMMORPGだった「ラグナロクオンライン」が、今後いよいよ日本人向けになるのは間違いなさそうである。 東京ゲームショウで大々的な出展が予想されているシリーズ最新作「ラグナロクオンライン2」については、ガンホーが運営するかどうかはいまだわからないが、少なくともソフトバンクグループによって運営されることは間違いないものと見られる。パブリッシャーについては、東京ゲームショウで新たな発表を期待したい。
気になるのは、「ラグナロクオンライン」の生みの親であり、Gravityの創業者であるキム・ハッキュ氏退社後の同社を支えてきた金正律氏の今後の動向である。同社広報によれば、「東京ゲームショウには金前会長は予定通り出席する方針」としており、東京ゲームショウに姿を見せるかどうかがひとつの指針となりそうだ。 (2005年9月12日) [Reported by 中村聖司]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c)2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|