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ゲーム制作を共に考える場「CEDEC2005」
CEDEC講師メールインタビュー

会期:8月29日~31日

会場:明治学院大学 (白金キャンパス)

受講料:
レギュラーパス CESA会員 25,000円、一般 50,000円(3日間有効)
デイリーパス CESA会員 10,000円、一般 20,000円(いずれか1日のみ有効)


 社団法人コンピュータエンターテインメント協会 (CESA) が主催して毎年行なわれているゲーム関連のカンファレンス「CEDEC」が、今年は8月29日から31日までの3日間、明治学院大学の白金キャンパスで開催される。後援は経済産業省、協賛はMicrosoftとNVIDIA 。

 第7回目を迎える今年のテーマは「GROW THE SEEDS of GAMES!」。同協会では、「デベロッパー同士の情報交流を通じて、次代のゲームを思考する場を提供します。受講者1人1人の更なる技術力の向上と様々なアイデアやヒントが一層育まれることを願い、今回このようなテーマとしました」とリリースでテーマ選定の理由を明らかにしている。

 「CEDEC2005」は過去最大の規模となっており、65セッション、6ワークショップ、11ラウンドテーブルが3日間に実施される。また、中には無料セッションも含まれており、スポンサーシップ 14 セッションおよびレギュラー 2セッションは無料となっている。

 毎年、弊誌では講師インタビューを行なってきたが、今年はテーマの決定や講師の選定を行なうCESAの小林岳人氏に運営側のお話をメールインタビューという形でお伝えすると共に、講師の安東高徳氏、小野良憲氏、谷波晃一朗氏、藤本 徹氏、和田昌司氏の5名にもメールインタビューを行なった。


社団法人コンピュータエンターテインメント協会
事務局技術委員会担当

小林岳人 氏

小林岳人 氏
昨年までのCEDECの方針と今年の方針の違いについて説明いただけますか?

 昨年から3日間に拡大した事で、セッションのバラエティ感を増やす事ができました。従来はプログラミングなどの技術情報系のセッションの占める割合が大きかったのですが、ビジネス&法律、サウンド、ビジュアル・アーツ系のセッションも多く取り入れています。

 また広くゲーム制作に役立つ情報の提供という点で、間口を広げより多くの方が参加できるようになっていると思います。

今年は「学生が知りたいゲーム産業界/ゲーム産業界が求める若者」といった業界のリクルートに直結する講演も用意されています。これらの企画意図について教えてください。

 CEDECでは、2003年からIGDAアカデミックを取り入れていますが、個々のセッションとは別に、ゲーム業界としては学生にもっとゲーム業界に興味を持っていただきたいと考えています。

 また人材の育成が、国際化の進む世界のゲーム産業における日本の競争力の強化に繋がるはずと考えています。CEDECでのIGDAアカデミック実施の狙いとしては、それらの実現の一助となる事や、教育と産業の連携を考える事で、ゲーム開発やビジネスへのアイデアを得られることが期待できるのではないかと思います。個々のセッションの企画はIGDAさんにお任せしています。

講演者の選定の基準と方針について、どういった理由で選択しているのでしょうか?

 CEDECの企画・講師選定は、Advisory Boardにて行なっています。CESAの技術委員の専門部会の位置づけで、現在は10名のメンバーで活動しています(メンバーはCEDECのウェッブサイトでご覧いただけます)。年明けから定期的に会合を行なって、メンバーでセッションのセッション案を出し合い、ミーティングを重ねて数を絞り込んでいきます。CEDECの準備の中でもこの作業に一番時間をかけます。

 セッションのテーマやトピックスに合った講師を探すという場合と、講師を先に決め て、講師との話し合いでテーマを決めていく場合があります。選定のポイントは非常にシンプルで、自分達が受講者として聞いてみたい、役立ちそうな話かという点が大きいです。実際には、講演をお願いしてもスケジュールが合わないなどの理由で断られるケースも少なかったのですが、最近は規模が大きくなってプログラムが増えたので、講師のアサインには結構苦労しています。

 CEDECでは毎回公募も行なっていますので、ぜひ手を上げて欲しいですね。お陰さまで年々応募が増えており、今年も何人かの方へセッション、ラウンドテーブルをお願いしています。

受講者に学んでほしいこととは?

 講師の方々のゲーム作りに対する熱い想いとメッセージを感じていただきたいです。講師の方々は、皆ボランティアで講演を引き受けてもらっています。第1線で活躍する講師の方々は、準備だけでも大変なはずですが、業界の為にと言って講演を引き受けてくれます。

 どのセッションも個性豊かで、ノウハウなど知識の習得だけでなく、個人の視野や考え方の幅を大きくしてくれる経験ができると思います。そして吸収した知識を皆で共有する事が、また大変な喜びであると思います。受講者の皆さんには、CEDECをコミュニティ活性化の場としても活用していただく事でさらに有意義な場になると思います。そしていつかは講師として情報を発信する立場でCEDECに参加して欲しいです。

 今年は会期の2日目に懇親パーティーも開催します。講師や関係者が多数参加しますので、ぜひ受講者の方々も参加して下さい。


 以下は講師の方のメールインタビューとなる。受講への一助となれば幸いだ。


R21 総合的なデジタルコンテンツ政策の推進について

総務省 情報通信政策局 コンテンツ流通促進室/課長補佐
安東高徳 氏

安東高徳 氏
今回、講義を行なうことになった経緯を教えてください。

 ブロードバンドにおけるデジタルコンテンツの振興政策を担う総務省の立場から、急速に立ち上がるオンラインゲームを含めたデジタルコンテンツの振興についてその現状と対応策をご紹介することにより、コンテンツ振興の一端についてクリエーターの皆様と理解を共有することが有益である旨CEDEC事務局と見解が一致したため。

今回の講義でどのようなことを伝えたいでしょうか? 講義に対する意気込みを教えてください。

 オンラインゲームをはじめとするデジタルコンテンツの振興に関する政策についてで、ひとつは分野を超えたコンテンツ全体として振興する必要性と、ふたつめに「制作」・「保存」・「利用/流通」の各フェイズの総合的体系的な取り組みが有効かつ必要であること、そして3つめに、官民の協力による取り組みが必要であることを伝えていきたい。

受講者に何を学んでほしいのでしょうか?

 我が国デジタルコンテンツは経済的国際競争力やポップカルチャーに代表される日本理解までつながる幅広い可能性を秘めており、これを官民あげて新たな価値として見いだしつつ、クリエーターおのおのの果たす役割と向けられた期待について再認識していただきたい。


R08 ケータイゲーム市場の昨日・今日・明日(これまでのモバイル、モバイルのこれから)

株式会社ハドソン
小野良憲 氏

小野良憲 氏
今回、講義を行なうことになった経緯を教えてください。

 MCF(モバイルコンテンツフォーラム)というNPO団体があり、そこで4月に講演を行なった際に、お話を聞いていただいたCEDEC関係の方から打診を受けて、講義させていただくこととなりました。

今回の講義でどのようなことを伝えたいでしょうか? 講義に対する意気込み、そして受講者に何を学んでほしいのでしょうか?

 講義タイトルが若干あいまいなのですが、実はそれが狙いだったりします。すでにモバイルコンテンツ提供に携わる方々以外でも、未参入だけど興味をお持ちの業者の方や学生の方でも広く聞いて頂ければ、という思いが込められています。

 時間軸に沿ってモバイル業界を総括する、という部分と、開発現場の方とディレクション・プロデュースをされる方の、双方に提案したい内容も盛り込んでいきます。

 まだ歴史の浅いモバイルゲーム開発の環境は短いスパンでどんどん変わってきました。その移り変わりの激しい業界の中で、制作者の方々は、

「どうすれば良いコンテンツをより多くのユーザに楽しんでもらえるか」
「どうすれば開発者の負荷や開発コストが過度にならずにすむか」

 といった事についていろいろ知恵を絞っておられる事と思います。そういう方々のために少しでもお役に立てれば、と考えています。


R19 ネットワークゲーム専門店LEDZONEでの運営事例紹介

株式会社ナムコ LANエンターテインメントプロジェクト/プロジェクトリーダー
谷波晃一朗 氏

谷波晃一朗 氏
今回、講義を行なうことになった経緯を教えてください。

 数年前にGame Developers Conferenceにひょんな事から参加することになり会場の熱気と、知識を業界でシェアするという考え方に感動しました。そこで、日本でこういった取り組みをするときは何でも協力しますよとIGDAの新さんに勢いで口走ったところ、「じゃぁ、何かしゃべってください」と切り返されて断れなかったというのが本当のところです。

 もちろん、せっかくこういった機会をいただくわけですから、ネットワークゲームについて常日頃から考えてらっしゃる業界の方々と意見交換ができるきっかけになればと期待しております。

今回の講義でどのようなことを伝えたいでしょうか? 講義に対する意気込みを教えてください。

 現在我々のプロジェクトは「カウンターストライクNEO」というFPSゲームの開発とその専門店である「LEDZONE」の運営を行なっております。開発と専門店の運営、両方をひとつのプロジェクトで同時に行なっているケースというのは我々しかないと思います。

 そのなかで得られた成功事例、失敗事例を紹介しながらネットワークゲームの開発や運営について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

受講者に何を学んでほしいのでしょうか?

 ネットワークゲームの面白さは、「ゲームそのものの面白さ」と「一緒に遊ぶ人の面白さ」の掛け算で決まると思います。どんなにバランスの良いすぐれたゲームを提供できたとしても、一緒に遊ぶ人が「つまらない人」、例えば「ズルをする」とか、「卑怯な技ばかり使う」人だったりすれば、ネットワークゲームで遊んだ体験は結果として「つまらないもの」、「2度とプレイしたく無いもの」になってしまうと思います。

 そこで、どんな環境を提供すれば「一緒に遊んで面白い人」をたくさん集められるのかということを考えながら開発と運営を行なってきました。今回はこの切り口で実際にゲームの仕様面や運営面で試してみた項目とその結果についてお話をさせていただこうと思います。


R01 シリアスゲーム研究・開発の最新動向
R03 ゲーム業界にとってのシリアスゲームの可能性と課題

シリアスゲームジャパン コーディネーター
藤本 徹 氏

藤本 徹 氏
今回、講義を行なうことになった経緯を教えてください。

 今年3月のGame Developers Conferenceで行なわれたシリアスゲームサミットで、IGDA日本の新さんと東大の馬場教授にご協力いただいて、日本のシリアスゲームを取り巻く状況を紹介するセッションをやりました。その準備を進めている段階で新さんから、CEDECのIGDAアカデミックの枠でシリアスゲームのセッションをやりたいですね、と提案をいただいたのがそもそもの発端です。Skypeやメールで新さんと何度かやり取りしながら企画を練っていって、今回の講演とパネルの2本立てセッションの形となりました。

今回の講義でどのようなことを伝えたいでしょうか? 講義に対する意気込みを教えてください。

 今回のセッションの基本的なねらいは、講演の方でシリアスゲームのコンセプト、そしてシリアスゲームをデザインする上で重要な、学習とゲームの関係を整理するためのフレームワークを理解していただくこと。それからパネルの方では、日本のシリアスゲーム事例となるゲームの開発に携わられた開発者の方々とのディスカッションを通して、シリアスゲーム開発の実際の状況や課題、可能性についての理解を深めていただくことです。それによって、シリアスゲームに関心のある方や今後企画やデザインを手がけていこうと考えている方たちがさらに前進するための燃料補給となるようなセッションができればと考えています。

 欧米ではシリアスゲームはブレイクして、ここ一年ほどの間に参入者も大幅に増え、相当な盛り上がりを見せています。それは端的に言えば、ゲームには社会を変えるパワーがあると信じる人々の輪が広がり続けている現象です。教育や社会的活動に取り組む人たちにとっては、ゲームは他の手段では成し得ない成果をもたらしてくれる強力なツールであり、ゲーム産業にとっては、市場の飽和や、暴力的描写などで社会からの風当たりが強い状況を改善するための一つの方策として取り入れられてきています。日本でもそうした状況は共通しており、シリアスゲームのコンセプトをうまく取り入れていくことで、ゲーム産業、さらには社会全体が行き詰まった状況に働きかけていくことができると思います。

 欧米と日本のゲーム文化には違いがあり、ゲームをする人、しない人ともゲームに対する捉え方が異なる面があると理解しています。シリアスゲームの展開の仕方も、欧米でやっていることを日本にそのまま持ち込んだだけでは、まずうまくいきません。日本には日本のゲーム文化や社会的特性に対応した日本流のシリアスゲームが必要であり、今回のセッションは、その形成のための第一歩ですので、私も気合を入れて臨みたいと思っています。

受講者に何を学んでほしいのでしょうか?

 シリアスゲームは、「何かのためにゲームを利用する」という実用性の部分に目が行きがちですが、その部分だけを安直に理解すると、あまり楽しい感じはしてこないと思います。特に開発者の方から見れば、ゲームの文化やアート性のようなものが取り払われて、何だか日用品や道具作りをするようで、面白みを感じないように捉えられてしまうかもしれません。しかし実は、シリアスゲームの実用性の部分は、社会の中にゲームが入り込むための「トロイの木馬」であって、ゲームによってもっと本質的に教育や社会のあり方自体を変えていこう、というのがシリアスゲームの根底にあるコンセプトです。

 今のゲーム市場は、個人の限られた娯楽時間を他の娯楽産業との間で奪い合う中で市場を拡げ、その過程でゲームをする人、しない人の間の断絶を深めてきた側面があると思います。またゲームは非常に強力で魅力的な娯楽なため、個人の娯楽時間そのものを拡げてきて、もう拡げようがないところまで来て飽和状況にある、という見方ができます。

 そういう状況でふと周りを見回すと、敵だらけなんですね。娯楽時間のパイをゲームに奪われた他の産業、活字メディアも映像メディアも、アウトドア系の娯楽も、みんな分け前が減りました。ゲームに熱中するゲーマーの周辺のゲームをしない家族、友達、教師たちにしてみれば、ゲームのおかげで自分たちの優先順位が下がって面白くないわけです。PTAや教育関係などの非ゲーマーコミュニティからの過剰なまでのゲーム拒否反応には、そうした状況が背景にあると言えます。熱心なゲーマーにしてみても、社会生活のための時間は必要であり、ゲームに費やせる時間には限界があります。そうした飽和状況の中で、今の娯楽時間のパイの奪い合いモデルを続けていくと、より壮大なもの、刺激的なものを志向し続けざるを得なくなり、コストは増大し、性や暴力などの安易な刺激に頼ることで、非ゲーマー社会との断絶は広がり続けます。

 シリアスゲームはその実用性によって、ゲーム産業がこれまでカバーできなかった個人の娯楽以外の時間や、ゲームをやらない人々の時間をターゲットにすることができ、非ゲーマー社会との融和の道筋を作ることができます。社会生活の時間にゲームをする、学習や訓練のためにゲームをする、ということが起これば、これまでのやり方ではアプローチできなかった領域もゲーム産業が対象とする市場になります。

 そしていったん人々の娯楽以外の学習や社会生活の時間に入り込んでいくと(あるいは、娯楽の時間が他の社会生活の時間と融合していくようになると)、その時間のあり方自体が変わっていきます。楽しんで学べるようになったり、難しくてできなかったことができるようになったりして、ゲームの持つパワーが個人の営みそのものを変え、個人の持つ可能性を引き出すエンジンとして機能するようになります。今回のセッションをきっかけに、ゲームによって社会を変える、ということを「シリアス」に捉え、その実現のために活動しようという方が少しでも増えることを期待しています。


R04 ケータイゲームの最先端技術と未来への展望

株式会社ドワンゴ 第一研究開発部/シニアプログラマ
和田昌司 氏

和田昌司 氏
今回、講義を行なうことになった経緯を教えてください。

 CEDECさんから「現在のモバイルゲームの技術的限界や、今後の展望について」という内容で弊社に依頼がありました。その少し前に、私は開発の真っ只中でしたが、丁度制作していた「UNIVERT RAYKNIGHTS」というゲームのグラフィックスが、携帯電話の性能を最大限に使った出来で、内容にもとても自信があったんです。それを海外のカンファレンス(GDCやE3)などでゲーム関係者やグラフィックス関係者にデモを見せたところ、非常に評判がよくさらに自信のついた私は「よし、今の携帯電話でもここまでできる、作りこめるぞ!」という事をお話したくて、依頼を受けることにしました。

今回の講義でどのようなことを伝えたいでしょうか? 講義に対する意気込みを教えてください。

 セッションの前半では、「携帯電話ならではのゲームデザインの本質」という事についてお話します。これは私のデザインの考え方のひとつなので本当にそうなのか、って言われると困ってしまいますけれど。今の携帯電話には沢山機能が付いていますよね。カメラが付いていたり、通信機能だったり、自分の位置で地図が見れたり、サイフの代わりにまでなったり。本当に小さな機械の中に沢山のツールが詰め込まれている。

 でも私の考える「携帯電話ならでは」というのは、その目に見えたツールを使用するそのままの事ではなく、持主との関係だったり時間だったりする訳です。そのバランスシートの中で作られたツールなら、それはとても生活に便利な物になるだろうし、ゲームなら何度も楽しんでもらえるだろう、と。今回はその考えを基にして開発した「UNIVERT RAYKNIGHTS」を例にした場合の内容で、「携帯ならでは」を楽しんでもらうアイディアや、それを実現するために使った技術についてもお話します。

 ゲーム自体のシンプルさ、携帯ユーザーのプレイスタイル、その上でリッチグラフィックの組み合わせが、とても良いバランスでまとまっていると考えているので、それについて見てもらい、皆さんの心に何かしらのきっかけを残すことができるといいな、と思っています。プログラマの方は、端末の新機能などの実験や情報収集が不足していれば大変になると思うので、スライドにはそれを手助けできるような情報やアルゴリズムをできる限り載せました。この情報が、皆さんの開発に何かの役に立てればと考えています。

 セッションの後半では、1年後から数年後の技術を中心に紹介し、それらがゲームの中、開発の中でどう発揮されていくか、のお話になります。高機能化、複数の機能が端末に集まってくることで、ひとつのJavaというルールの中でも、それぞれキャリア毎に独自の仕様や拡張で構成されてしまっています。それを上手くまとめるために、3Dグラフィック、GPS、カメラ、サウンドなど様々なオープン仕様の標準化が行なわれてきています。

 現在のDoJaやBREWプログラムと今後は、どのような違いが出てくるのか、また長い期間をかけてサービスしていくならば、あらかじめどのような技術変化を想定しておくのか、という点について考えのひとつに含めておくべきではないでしょうか。今の携帯電話は今まで以上の速さでPCや家電から技術がダウンサイジングされてきていますから、グラフィックの表現能力ひとつ見てもあっという間に10年前、数年前から現在の時代に追いついてきています。特にゲーム開発者向けという事で、セッション中では標準化仕様のOpenGL ESやMobile-XMFについて紹介できるのではないか、と思います。

受講者に何を学んでほしいのでしょうか?

 やはり1番は、プランナーの人が「携帯でこんな画面が出したい」と言いたくなるような、印象にのこる画面が作れる、あんな事もできる、という事実を知って欲しいですね。そして1年後、2年後には「こんなグラフィック機能が載りますよ、遠いお話じゃありません」というのも見て欲しいです。やっぱり表現力が増えると、それだけできる事も増えてきますから夢が膨らんできますので。プログラマの方には、ただ単に容量に頼るだけのゲームでは無くなってくる場合もあるでしょうから、そのときに必要となる知識を知っておいて欲しいと思います。つまりこれから数年で携帯の中でできる事のイメージと、それをする為に必要な具体的な知識のことです。

□CESAのホームページ
http://www.cesa.or.jp/
□CEDECのホームページ
http://cedec.cesa.or.jp/

(2005年8月9日)

[Reported by 船津稔]



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