発売元 Project Three Interactive
ハンガリーのデベロッパーInvictusが開発しているラリーレースシミュレータ「Cross Racing Championship 2005」のPlayable demo。プレーヤーは駆け出しのレーサーとなって、世界各地のラリーレースを転戦しながらトップを目指してゆく。ひとえにレーシングゲームといっても方向性は幾つかあるが、本シリーズは車の挙動面といったリアルさは程々に押さえ、ラリーの楽しさを手軽に味わえるゲーム性重視の作りとなっている。
Demo版でプレイできるコースは、秋のイギリス郊外とハンガリーのダートトラックをモチーフとした2種類がある。用意されている車は“Corus”と“Quadro AD”の2車種で、これらをベースにある程度のセッティングが可能。具体的にはエンジン・タイヤ・サスペンションを初めとした7項目を、それぞれ3つのタイプから選択できる。また車やドライバースーツのカラーリングは多彩なパターンが用意されている。本作はドライブシミュレータではないので、カーセッティング面に関してはこれ位の幅の選択肢が妥当といえよう。
ラリーに重点を置いたタイトルなだけに、プレイ中はコーナリング時に巻上がる粉塵の描写がとてもリアルだと感じた。特にダートトラックのコースは、クネクネと蛇行した道が延々と続くためドリフトを存分に満喫できる。描画オプションを最高値に設定するとこれがかなりの迫力になるが、それと同時に高いマシンスペックも要求されるのが悩みどころ。
ゲーム性重視のレーシングゲームなだけに、例えばガードレールを乗り越えるような無茶な運転を試みても、何事もなく運転続行できる。またギアの設定をオートマチックに選択すれば、4つのカーソルキーだけでもプレイできるのも嬉しい。近年のレースゲームはコアなファンの期待に応えるために、ゲーム内容がどんどん複雑化しており、一見さんお断りみたいな雰囲気も漂っているが、今回のDemoなら敷居が低く未経験者を含めた幅広い層にお奨めできるだろう。
もっとも逆に、タイムアタックを競うようなストイックなプレーヤーにとっては、今回のDemoは物足りなさを感じてしまうかもしれない。そのような上級者は、ギアをマニュアルにする等のオプション調整でシビアなセッティングを試してみてはどうだろうか。
Cross Racing Championship 2005 (www.crc-game.com) is a race simulator developed by Hungarian studio Invictus Games, who were also responsible for “1nsane” (published back in 2000 by Codemasters).
ダウンロードはこちら(3D Gamers)