会場：Mark Taper Auditorium

　「Konami E3 Press Conference」において、ゲームクリエイターの小島秀夫氏（コナミ株式会社執行役員）は、小島氏が率いる制作チームの人員を強化し、コナミゲームソフトカンパニー「小島プロダクション」として始動することを発表した。

　小島プロ始動のコメント後、小島秀夫氏は現在開発中のプレイステーション 2用ソフト「メタルギア ソリッド 3 サブシスタンス」、プレイステーション・ポータブル用ソフト「メタルギア アシッド 2」、そしてプレイステーション 3用ソフト「メタルギア ソリッド 4（仮）」の制作を発表した。

小島氏（上画像左）と、キツネをモチーフにしたプロダクションのロゴマーク（上画像右）

■ PS2「メタルギア ソリッド 3 サブシスタンス」

視点変更に場内は拍手喝采

　「メタルギア ソリッド 3 サブシスタンス（以下、サブシスタンス）」は、2004年度に全世界で360万本の売り上げを記録した「メタルギア ソリッド 3 スネークイーター」の完全版。発売日、価格、日本発売予定ともに未定。「メタルギア ソリッド 2」の完全版は「メタルギア ソリッド サブスタンス」であったが、今回の副題は「サブシスタンス」。これは“生存”を意味する英語で「サバイバル（生き残る）」をテーマにした「メタルギア ソリッド 3」の世界観に合わせたものだという。

　モニターに「サブシスタンス」のデモ映像が流れ「3RD PERSON VIEW（客観視点）」というテロップが流れると、会場から拍手が鳴り響いた。やはり「メタルギア ソリッド 3　スネークイーター」の上から見下ろしたカメラワークに、海外のプレーヤーは手を焼いていたのだろうか?

デュエルモードの映像では、ザ・フューリーやザ・ペインなどがスネークと戦っていた。このモードは登場したボスキャラクタとの対戦プレイとなる	「サブシスタンス」の売りのひとつが、オンライン対戦モーﾄﾞを実現したこと。会場のデモ映像では、画面が2～4分割され、対戦相手を倒すという状態になっていた。対戦前に「チーム戦」から「1対多人数（ひたすら隠れる）」など様々なルールが作成できる

MSX2版の完全移植版3タイトルで世界観を補足

　また「サブシスタンス」では、「メタルギア ソリッド」の原点であるMSX2 版「メタルギア」、「メタルギア 2 ソリッド・スネーク」を復刻して収録する予定。ちなみに「メタルギア　ソリッド 3」では、これらMSX2版以前の世界（'60 年代）が描かれている。

フェイスペインティングの種類の追加、猿蛇合戦、デモシアターの追加など「完全版」の名に恥じぬ要素が多数用意されている

■ PSP「メタルギア アシッド 2」

　PSPで発売された“カードゲーム方式のメタルギア”こと「メタルギア アシッド」シリーズの続編が早くも登場。小島氏いわく「ポップな感覚のメタルギア」というイメージを優先させたという。カラーリングやキャラクタの輪郭線が強調され、集中線や書き文字の効果によりコミック調のグラフィックに統一されている。

■ PS3「メタルギア ソリッド 4」

　PS3向けに開発が開始された「メタルギア ソリッド 4」。今回は「隠れる場所がない」ことがコンセプトの、もっとも過酷な潜入任務が用意されるという。時代背景は「メタルギア ソリッド 2」の数年後の世界。オンラインにも標準対応する。

　この日カンファレンス会場で流されたトレーラーには「メタルギア ソリッド 4」の映像は流れず、いわゆる“予告編”にあたるものが放映された。複数の敵兵士がスネークを無視して円形に並べられた監督の椅子に突進していく。スネークも椅子に座ろうと後を追うが、寸前で兵士に座られてしまう。座った兵士の椅子の後ろにはプロデューサーなどスタッフの名前が表示される。最後の席にスネークが座ると「HIDEO KOJIMA」の文字が出るという凝った内容になっていた。

その後のテロップ「No replace to HIDEO!(秀夫の代わりはいない!）」は、ゲームコンセプトの「No Place to HIDE(隠れる場所はない）」に引っ掛けた駄洒落

ブルーを基調としたイメージイラスト。オタコンやオセロットも登場するという	「（メタルギア 4は）来年のE3の頃には形になっているかもしれません。期待して待っていてください」と小島氏はいう

(C)1987 2005 KONAMI

□コナミのホームページ
http://www.konami.co.jp/
□コナミE3特設WEBサイト
http://www.konami.jp/e3/2005/
□小島プロダクション公式HP
http://www.konami.jp/gs/kojima_pro/
□関連情報
【5月18日】Electronic Entertainment Expo 2005開幕直前レポート
http://watch.impress.co.jp/docs/20050518/e3_pre.htm

(2005年5月18日)

[Reported by 福田柵太郎]

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