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★PCゲームレビュー★

警察の特殊部隊となり犯行現場へ突入せよ!!
何度も遊べるリプレイ性の高いリアル系FPS

SWAT 4

  • ジャンル:アクションシューティング
  • 開発元:Irrational Games
  • 発売元:ライブドア
  • 価格:5,980円(日本語マニュアル付き英語版)
  • プラットフォーム:Windows Me/2000/XP
  • 発売日:4月8日


 男の子なら誰しも憧れる“特殊部隊”。ヘルメットや防弾チョッキなどの重装備に身を固め、訓練された男たちが号令と共にシステマチックな動きで建物を制圧していく。本作はそんな特殊部隊の中でも、特に有名なロサンゼルス市警のSWAT(Special Weapons and Tactics)チームを指揮し、凶悪犯罪現場に突入するFPSである。

 4作目、という事だが前作「SWAT3」が出たのが'99年。各所で評判も良く評価の高かったゲームで、様々な改良を加えたバージョンが再発売されたりしてきた作品だったが、まさに5年以上の歳月を経ての、待望の新作というわけだ。

 開発したIrrational Gamesは、最近では「Tribes:Vengeance」が有名で、本作のグラフィックエンジンも同じものが搭載されている。「Tribes:Vengeance」は広大で起伏に富んだアウトドアのグラフィックが美しく、だだっ広いマップをジェットパックで爽快に飛び回りつつハデな武器を撃ちまくる浮遊感覚がとても気持ちよいゲームだった。「SWAT 4」はそれとはまったく逆のゲーム性であり、狭い室内で緊張感あふれる展開がメインとなる。

SWATの代表的なシーン。左から順に、投降を呼びかけているところ、階段で拘束したところ、囚われの被害者との遭遇シーンだ


■ 警察の特殊部隊故に人命を尊重し、法を厳守する

まずはブリーフィングで状況説明が行なわれる。建物の構造や容疑者、一般市民などの状況を確認。むろん全部英語だ
 「SWAT4」では、プレーヤーは警察の特殊部隊となってチームを率い、犯行現場へ突入していく。故に優先されるのは人命であり、人質救出であり、犯人の確保なのである。相手の背後を取る等、通常のFPSなら大喜びでヘッドショットを決めるようなシーンも、まず警告を発し相手に投降を促さねばならず、どんなに殺る気マンマンで待ち構えているであろう相手にも、こちらから発砲、射殺する事は基本的に許されていないのだ。

 なんだか大変そうではあるが、これが実際にやってみると本当に大変だというのが身にしみるはず。警察官のみなさんの日ごろの苦労がよーくわかる。

 相手が人質を射殺しそうな場合、もしくは明確にこちらに発砲してきそうな場合のみ、反撃、自衛としての発砲が許される。つまりプレーヤーは常に相手より一歩遅れての行動となり、いかに相手に銃を撃たせないか、こちらも銃を撃たないかが大事になる。

 この辺が他のFPSとは明確に違う点であり、本作の醍醐味でもある。また、そのための装備も充実していて、殺傷力のないゴム弾を発射するショットガンや、唐辛子弾を発射する銃、スタンガンも用意されている。手榴弾系なら、ゴム粒を飛散させるスティング・グレネード、閃光と爆発音で失神させるフラッシュバン、催涙ガスを充満させるCSガスクレネードなどなど、相手装備に応じた対策武器が揃っている。

 ドアの隙間から部屋の中を伺うハイテク装置に強力なドアストッパー。興奮した人質や容疑者を大人しくさせるペッパースプレーなんてのもある。これら特殊装備を駆使し、訓練されたチームメイトたちに命令を与え連携しつつ、いかに犯人、容疑者らを拘束するか、建物を制圧するかというゲームなのだ。

 シングルプレイのミッションは全部で13。連続殺人容疑者の家宅捜索やマフィア地下カジノでの潜入捜査員救出、ギャングが抗争中のナイトクラブ鎮圧、武装したカルト宗教団体のビル突入等、なかなか変化に富んだミッション、ステージが用意されている。どれも現場のリアル感というか、生活感、犯行現場の生々しさみたいなものがうまく表現されていて、特にライティングの演出が絶妙だ。

 自身の新聞記事を張り、人形のマスクが並んだ狂気に満ちた連続殺人容疑者の部屋や、カルト宗教団体のビルで壁に書かれた落書き、恐ろしい地下室等、まるで映画のワンシーンのような雰囲気でゾクゾクする。ゲームの大半が薄暗い室内をライトで照らしながら探りながら進む展開なのだが、それがまた凄惨な犯行現場の雰囲気を盛り上げる。

 グラフィックスが美しい分、求められるPCのスペックも若干厳しくなっているが、できるなら各種表示オプションを最高設定で遊んで欲しいゲームだ。参考までに筆者の場合はAthlon64の3000+にやや古めのビデオカードであるRADEON9600XTというコストパフォーマンス重視の環境なのだが、これでも十分ストレスなく最高設定で楽しむ事ができた。

 難易度はイージー、ノーマル、ハード、エリートの4段階で、それぞれで敵のAIやミッション内容に変化はない。変わるのはクリアに必要なスコアのみとなっている。本作は自由度の高いゲームであり、上記のような“人命”を尊重せずに進めていく事も可能だ。ただ、そうするとペナルティとしてクリア時のスコアが減ってしまう。逃げる犯人を背後から発砲したり、投降を呼びかけずに射殺したりすればスコアはたちまち激減。イージーなら低スコアでもクリアできるが、難易度が上がれば、より“警察官としての”厳しいプレイが要求されるわけだ。

武器や装備品を自分とチームメイトに設定する。細かいカスタマイズに対応している。武器は好みで選んでいい 猟奇的な連続殺人容疑者の部屋。新聞記事の切り抜きが貼られ、汚く散乱した部屋に、マスクがズラリ……。かなり怖い 容疑者がいる位置や、その反抗態度など、プレイごとにランダムに変わる。おかげで毎回緊張したプレイになる
容疑者の家の地下室で、行方不明の女性を発見。ゴキブリがウジャウジャいる汚い倉庫に閉じ込められていた。壮絶だ プレーヤーの操作や動作に関しては、一般的なFPSとほぼ変わらない。体を傾けて、覗き見する動作なんかもある 部屋に催涙ガスを投下して制圧するコマンドを指示。コンピューターが操作するAIチームメイトは、テキパキと動いてくれる


■ プレイするたびに変わるゲーム展開が面白い

 各ミッションに配置されている犯人や人質などはランダム要素が強く、ある程度初期配置ポイントは決まっているものの、数や場所、行動範囲、性格(反抗態度)等がプレイ毎に変化する。音を聞きつけての行動も決まっておらず、銃撃戦を聞きつけて背後のドアからいきなり突入してきたり、別の階へ逃げて隠れたり、仲間のいる部屋に集まって立て篭もったりとさまざま。逃げた犯人が序盤に一度クリアした部屋に迂回して待ち伏せていたりする事なんかもあるため、常に緊張した展開が続くわけだ。

 例えば筆者の場合、序盤のミッションである連続殺人容疑者の家宅捜査の際、早々と容疑者を拘束。以前一度クリアしていた事もあり、完全に気を抜いて人質探索を行なっていたら、思わぬ場所で“想定外の2人めの”容疑者と鉢合わせ。興奮した容疑者に射殺されてしまった。容疑者はずっと1人だと思ってただけに、この時はイスから飛び上がるくらい驚かされた。

 難易度に関しても、ノーマル以上でプレイすれば十分な手ごたえがある。特に中盤のヤマ場になる宝石店襲撃犯の鎮圧ミッションはFPSに慣れたゲーマーでも、かなり苦戦するのではないだろうか。地下1階、地上2階の広い宝石店ビルに、防弾チョッキにガスマスク、アサルトライフル等で完全武装した犯人らが20人近く立て篭もっており、人質も大勢捕らわれている。その上犯人は好戦的でこちらの呼びかけにはほとんど応じない。

 「こんなのたった5人の特殊部隊の任務じゃねぇべ!」と泣きながら何十回挑戦した事か。ただ、どのルートで攻略するか、武装はどうするか、そんな試行錯誤も楽しかったりするので、プレイにかかった時間は結構長く、そのせいもあってトータルでゲームのボリュームが少なすぎるとは感じなかった。

 味方チームメイトや、敵犯人らのAIに関しては、最高の出来とまでは言えないものの、なかなか頑張っている。極々たまに、味方がドアに引っかかって立ち往生したり、こっちがライトで照らしてドア開け閉めしてるのにボーッと部屋で立ちすくんでる容疑者がいたり、容疑者を見つけると状況や命令を無視して味方が突っ込んでしまう事もあったり、まぁ気になる点もあるにはあったが、総じてよく出来たAIであり、遊んでいてイライラしたり、不満に思ったりは特になかった。

 人質が銃撃戦の音にパニックになって部屋から飛び出してきたり、投降するフリをしていきなり犯人が撃ってきたり、ドアを開けようとしたら中からショットガンでドアごと撃ちぬかれたり、暗がりでしゃがんで待ち伏せしてる犯人がいたり、なかなか芸の細かい動きも随所に見せてくれた。

 また本作では、そのコマンドインターフェイスの使いやすさが印象的だった。マウスの右ボタンで味方チームメイトに各種命令を出せるのだが、その操作がとてもシンプルで扱いやすい。ドアの前に立たせ中を偵察させ、ドア開放と共にガス弾を投げ込み突入するといった一連の作戦行動が、マウスの右ボタンのみによる簡単な命令で実行可能なのだ。

 筆者も最初は「この手のゲームは作戦指揮がめんどくさそうで……」と思っていたのだが、実際にプレイすればその不安はすぐに払拭されるはず。ただ、AチームとBチームに分かれて扉の前に待機させる事はできても、命令のタイムラグの関係から2チーム同時に部屋に突入させる、といったレベルの作戦は難しい。ここがちょっと残念に思った部分でもある。まぁタイムラグまで考慮した同時突入の要素をいれると、命令がさらに複雑化してしまうので、バッサリ切ってシンプルにしたのも正解だろう。

犯人だろうが人質だろうが、手錠で拘束して報告をしなければならない。チームメイトに拘束を指示する事も可能だ マウスの右ボタンをクリックすると、そのポイントに合った各種コマンドが表示される。ドアの周囲に待機(STACK UP)! ハイテクカメラでドアの向こう側を覗き見させ、状況報告。その間、他の隊員は地形に応じて、周囲を警戒したりする
自分でカメラを装備、使用するとこんな感じになる。画面が小さく見にくいが、よくチェックすれば部屋の様子がよくわかる トイレに隠れていたカップルを拘束。武器を持たない一般市民の中にも反抗的な連中はいて、おとなしくさせるのが大変だ 武装グループに捕らわれていたターゲットを保護。興奮した被害者の足にゴム弾を食らわせて無理やりおとなしくさせた


■ ゲームとして破綻しないギリギリまでこだわったリアル性

 ゲーム性については、本格的なリアル系FPSになる。まず銃器の発砲は移動中は照準が大きく広がり弾がバラけてしまうため、いったん止まって狙いを定めないと(照準を収束させないと)、正確な射撃は難しい。スポーツ系FPSのように走りながらの射撃は現実的でないし移動速度自体も遅めだ。基本的にスピード感を求めるゲームではない。

 選択した銃器や弾丸によってもその特性は大きく変わり、例えばアサルトライフルは壁やドアを撃ち抜けるほど威力が高いが、照準の収束が遅く、小回りが効かない。また連射時のブレも大きく、バーストモードではどんどん照準が上へずれてしまう。逆にサブマシンガンはキビキビ動いて集弾性も良いのだが、防弾チョッキを着た相手には頭を狙わないと威力不足になりがちだ。これら銃器のバリエーションは豊富で、どれを選ぶかは個人の好みや戦略次第となる。筆者は無警告で発射できて相手を無力化できるゴム弾ショットガンや、サイレンサー付きのMP5がお気に入りだった。

 弾丸のダメージに関しては一発が致命傷になるシステムであり、当たり所が悪ければ体力が満タンからでも一発で殺されてしまう。もちろん途中で体力を回復させるアイテムも出ない。ダメージは着弾した部位によって変化し、腕をやられれば照準の収束が悪くなり、足をやられれば移動速度が遅くなる。これは逆に敵にも言える事で、頭を狙えばたいがい一発で殺せるし、足を狙えば動きが遅くなる。相手の腕や銃に当たれば持っている武器を落とし、サブの武器に持ち替えて反撃してきたりもする。

 本作はアドレナリン出しまくりでスピーディに展開するFPSではなく、張り詰めた緊張感を持続させつつ、チームメイトとの連携で困難プレイを楽しむ、そんなゲームなのだ。

たまにスナイパーから人影を見かけたと報告が入る。スナイパーの操作はプレーヤーが行ない、自動で射撃はしてくれない ミッションが進むと、容疑者はどんどん武装していく。ガスマスクを付けた相手には催涙ガスも唐辛子弾も効果がない トイレを開けたら手を洗っている一般市民が。多数の警官に銃を向けられ、大慌てのシーンはちょっと笑える
弾丸一発が致命傷なので、仲間が倒れるのも一瞬だ。倒れた仲間も報告して、病院と救急車の手配をしなければならない ドアに挟んで開かなくするドアウェッジ。突入の際、反対側のドアから容疑者らが逃げないように設置しておく 警察らしからぬ、人命を尊重しないプレイだとスコアが減ってしまう。クリアに必要なスコアは難易度で変わる


■ 人間同士の協力プレイが特に楽しいマルチプレイモード

シングルでは選ぶ必要のなかった頭部、腹部のアーマー設定が、マルチにはある。ガスマスクかヘルメットを選ぶ
ガスマスクを装備すると視界がこんなに狭くなる。頭部の守備力もちょっと心配だ。しかし催涙ガスは効果絶大だし……
 インターネットに対応したマルチプレイでは、4種類のゲームタイプが遊べる。SWATチームと容疑者チームに分かれて戦う、オーソドックスなチームデスマッチであるBarricaded Suspects。これに爆弾解除が加わったRapid Deployment。そして要人を拠点まで警護するVIP Escort。これらは似たようなモードが同じ特殊部隊系FPSである、「Counter-Strike」で遊べるので、だいたいどのようなゲームだか想像がつくだろう。

 しかし何と言ってもこの「SWAT4」の特徴であり、楽しいのが協力プレイCO-OPモードだ。これはシングルプレイの各ミッションを、マルチでプレーヤー同士が行なうモードであり、要はシングルプレイで動いていたAIチームメイトが、すべて人間になったゲームなのだ。

 対戦ではなく協力して戦うのがミソで、あまりの楽しさに、筆者もひさびさにFPSのマルチプレイにハマってしまった。特にわかってる仲間たちと一緒に遊び、連携がビシッと決まったりするとそりゃもうメチャメチャ気持ち良い。慣れないうちは後方から付いていって、援護射撃や拘束の手伝いをしているだけでも、連携している感が味わえる。1プレイが短い分、まさに気軽に初めてなかなかやめられない、止まらない状態になるモードである。

 ただ、ゲームシステム上、あからさまに悪意を持ったプレーヤーが入ると、それだけでゲームがぶち壊しになる可能性がある。パブリックサーバーでのCO-OPプレイは、無差別に撃ちまくってわざと味方や人質を殺してミッションを失敗させたり、催涙ガスや唐辛子弾を味方に撃ちまくるような嫌がらせをするようなのも中にはいる。本作の場合、現状ではadminにならないとこういったプレーヤーの排除が行なえない。「Counter-Strike」ではこの手のプレーヤーを排除する投票システムがMODで充実していたりするので、本作にも今後、そういった部分の進化を望みたい。

 このCO-OPで各ミッションをプレイする場合、いくつかシングルと異なるポイントがある。まず装備品だが、武器に関してはシングルよりもさらにバリエーションが増え、敵が使用していたAK-47アサルトライフルや、コルトパイソンマグナムといった“より趣味的な”武器も選べるようになっている。

 またシングルプレイでは選択できなかった(する必要がなかった)防具選びも加わっている。まず頭部の場合、ガスマスクかヘルメットどちらかを選ぶ必要があり、ガスマスクにすると視界がだいぶ制限されてしまうし、ヘルメットだと催涙ガスで行動不能になってしまう。シングルではマスク付きヘルメットなのか、催涙ガスでも平気で動けたので注意が必要だ。腹部を守るライトアーマーは移動速度重視、ヘビーアーマーは防御力重視のチョッキで、これもシングルでは選ぶ必要がなかった装備だ。マルチをプレイする際にはこれらの装備品にも気をつけたい。

 気になるマルチのパフォーマンスは、PING100前後のサーバーでもそれほどひどい違和感は感じず、ネットエンジン自体の出来は悪くないと思った。PINGが二桁のサーバーならばだいぶ快適に遊べるし、またPING30前後の国内サーバーなんかもよく見かけるので、遊び場に困るという事は少なかった。PING150程度から移動時にラグが気になりだしたので、現実的に遊べるサーバーとしてはPING100前後くらいまでだろう。

 楽しかったマルチではあるが、システム面で不満な点もある。本作ではミッションをクリアするには容疑者、人質ともにある段階を踏む必要があり、これはシングルプレイでもそうなのだが、まず“警告を与え武器を捨てさせ投降させる”→“拘束する”→“落ちている武器と拘束者の報告”をしなければならない。この時、容疑者が落とした武器をすべて回収しないとゲームがクリアにならず、先へ進まないのだ。

 このためマップ上の敵をすべて片付けた後、拾い忘れた武器を探してあっちこっちにウロウロするシーンが多くなり、この部分でちょっと中だるみしてしまう。特に武器がとんでもない場所まで吹っ飛ばされていたり、見つけづらい暗がりに落ちていたり、最悪、階段の段差や壁の中に埋まって見つからないなんて場合もあり、そうなると一度プレーヤーが再接続してそのゲームを終了させないと、先へ進まなかったりする。ここはぜひ改善して欲しいと感じた。武器を見つけやすく光らせるとか強調するとか、すべて見つけなくても次のゲームが始まるようにするとか、ちょっとした対応でずいぶん遊びやすくなるはず。これは今後のアップデートに期待したい。

シングルで敵が使っていたような武器が、マルチではプレイヤーが選べる。ただ、ライトが付いていない武器が多い マウスの右ボタンとタブキーにより、マルチでは色々な命令や返事ができる。でもボイスチャットも対応して欲しかった サーバーの設定ファイルをいじると、10人でCO-OPがプレイできるようだ。ただ狭いマップだとあっという間に終了


■ ハードな雰囲気で難しそうだが、やってみると意外とシンプル

 本作は日本語マニュアル付きの英語版だ。ミッション説明時には英字がビッシリの状況説明が表示されるので、単語ナナメ読みで訳しながら進むのもなかなか骨が折れる。ここが唯一のハードルといえばハードルだろう。事件のあらましや背景、通報電話の会話など、細部まで楽しもうとすると大変なのは英語版なのでしかたがない。日本語吹き替えに関しては好みもあるし、前作のように隊員の背中の名前まで完全日本語版! とまではいかないでいいから、せめてテキスト部分の翻訳版だけでも、欲しい所である。

 一から十まで手取り足取り説明してくれるトレーニングモードが充実しており、そこをこなせばあらかたゲームが楽しめるようになる。前作を遊んでいなくても、まったく問題なく本作から楽しめる作りになっている。興味はあるけど英語でしりごみしていたり、なんだか難しそうだな、と思って敬遠している人がいるなら、絶対にもったいない。なにしろ英語が苦手な筆者でも、単語拾い読みで十分ゲームが楽しめたくらいで、操作性や作戦指示についても、実際にやってみると案外シンプルですぐ理解できるはずである。

 装備品の選定や作戦ルート選びなど、最初から自由度が高いために、そのあたりでどうしていいか迷ったりもするが、数回プレイすればすぐにコツが飲み込める。この手の特殊部隊モノやサバイバルゲーム、銃器類が好きだったり、リアル系FPSが嫌いでない人ならぜひチャレンジして欲しい。アウトドアで撃ちあう戦争モノや、スピーディなスポーツ系FPSとはまた違った緊張感が楽しめるだろう。密着警察24時を地で体験して、ぜひ現場警察官の苦労を味わって頂きたい。7~8千円するPCゲームが多い中、値段設定も良心的だし、かなりオススメな作品である。

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【SWAT 4】
  • CPU:Pentium III 1GHz以上(Pentium 4 2.4GHz以上を推奨)
  • メインメモリ:256MB以上
  • HDD:2GB以上
  • ビデオメモリ:64MB以上(128MB以上を推奨)


□「SWAT 4」の公式ページ
http://games.livedoor.com/pkg/swat4/
□関連情報
【2005年3月28日】ライブドア、「SWAT」シリーズ最新作がついに登場!
WIN「SWAT 4 英語版/日本語マニュアルつき」を4月8日発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050328/swat.htm

(2005年5月3日)

[Reported by 三須隆弘]


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