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フロム・ソフトウェア、PSP「アドベンチャープレイヤー」説明会を開催
遊べて作って配信できるADVツールも

プロデューサーの谷口氏(左)と代表取締役の神氏(右)
6月30日 発売予定

価格:3,990円

コンセプトデザイン部の柳 暁氏によって「ADVP」のコンテンツが実演された
 株式会社フロム・ソフトウェアは、PSP(プレイステーション・ポータブル)用アドベンチャーゲーム「アドベンチャープレイヤー(ADVP)」を6月30日に発売する予定。価格は3,990円。4月4日、その説明会が都内で行なわれた。

 「ADVP」は、PSPで動作するアドベンチャーゲーム。「ADVP」本体は、UMDで供給されて販売される。その上で遊ぶソフトは、本体同梱の3本のほか、公式サイトからコンテンツが配信される。このデータはメモリースティックDUOにダウンロードして楽しむことができる(6月~10月まで毎週配信予定)。さらに、PCで動作する「ADVPスタジオ」を使うことで、オリジナルコンテンツを制作することも可能。

 冒頭挨拶に立った同社代表取締役の神 直利氏は、「『ADVP』は、冒険という意味での『アドベンチャー』というタイトルで、いわゆるアドベンチャーゲームの枠に収まらず、もっといろいろできることを紹介していきたい」と切り出した。また、「10年もソフトを制作してきたが、最近はどちらかというと『作らされている』感覚になってきていた。今後は『ADVP』をはじめ、クリエイティブなものもやっていきたい」と作り手としての意気込みも語った。

 発表会の中でゲストとしてビデオ出演した株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの佐伯雅司氏によれば、「昨秋に初めて神さんにこのお話を伺った。2004年7月の『プレイステーションミーティング』で、茶谷が『PSPはPCと親和性が高い』と言ったことから、PSPタイトルの企画をいくつかご提案いただいたが、一番早く反応していただいたのが『ADVP』だと思う」と、本作がPSPの実体が見えてきてから比較的初期の段階から企画されていたことが披露された。

 また、「PS2が発売されてPSPがローンチした4年の間に、PCはユーザーの生活においてあたりまえのツールになった。メモリースティックを使うことで、PSPとPCの親和性を生かしたコンテンツとして、『ADVP』は従来のゲームよりも能動的にユーザーの方に遊んでもらえるものだと理解しており、ツールとして楽しめるものとして期待している」と「ADVP」への応援コメントを寄せた。

 「ADVP」は、メモリースティックDUO内にデータをダウンロードし、「ADVP」のランチャーからコンテンツを選択してゲームをプレイする。UMDに同梱されるフロム・ソフトウェア製タイトルとしては、サウンドノベル「怪奇圏」、PSで発売されたアドベンチャーゲーム「Echo Night」の最新作となる「Echo Night#1」、シンプルな線画で構成される「ハコノナカ」のいずれもホラーアドベンチャーが3タイトル用意される。

【スクリーンショット】
究極の選択をどうするか? 「怪奇圏」 シリーズファン待望の新作「Echo Night#1」


 「ADVP」公式サイトからダウンロードできるコンテンツとしては、6月30日から「『if』もしもシリーズvol.1 きまぐれイソップ1巻(テキストアドベンチャー)」、「文学の扉シリーズvol.1 罪と罰(テキスト主体の文学系アドベンチャー)」、「お手軽シリーズvol.1 とりかえものがたり(童話のストーリーを選択肢を変えて見たらどうなるか? というテキストアドベンチャー)」、「お手軽シリーズvol.2 アニマルラッキールーレット(占い)」、「クイズ医食同源(学べるクイズゲーム)」、「STAR BOOK 十二の星座(星座について学べる)」といったコンテンツが配信される。

株式会社アルティの参入により、なつかしのタイトルも遊ぶことができる
 また、株式会社アルティの参入により、「J・B・ハロルド シリーズ」から「マーダー・クラブ(殺人倶楽部)」、「藤堂龍之介探偵日記」シリーズより「琥珀色の遺言」が配信されることが決定。

 他にも、「TRYANGLE ROAD(パズルゲーム)」、「ラブ☆ラブ スマイリーフェイス(恋愛アドベンチャー)」、「IQ診断知識の泉(IQ診断)」、「Welcome to English(英会話学習)」といったタイトルが予定されている。基本的に配信コンテンツは無料だが、一部有料のものもあるという。

 加えて、株式会社スターダストプロモーションともコラボレート。同社が毎年行なっている新人発掘オーディション「スターダストオーディション」にて「ADVPフォトジェニック賞」を設け、受賞者に「ADVP」に出演できる権利が与えられるほか、同社のタレントがコンテンツに出演する。

 会場には天川美穂さん、葵さん、松原静香さんが登場。彼女たちとデートする感覚が体験できるアドベンチャーコンテンツ「アドプレアルバム」シリーズが配信されることが決定しているという。この「アドプレアルバム」には、華彩ななさんが登場することも明らかになっている。

(左より)天川美穂さん、葵さん、松原静香さんの3人が会場に姿を見せた。「ゲームに出演できてうれしい(松原さん)」「ゲームに出演できてわくわくしている(葵さん)」、「遊んでくれたユーザーが本当にデートをしている感覚になるといいな(天川さん)」と出演には前向きのご様子

■ 「ADVPスタジオ」は進化する

「ADVPスタジオ」の画面
 ユーザー自身がコンテンツを制作できる「アドベンチャープレイヤースタジオ」は、Windows 2000/XP上で動作する。必要スペックとしては、Pentium III 600MHz(Pentium III 1GHz以上推奨)、メモリ128MB以上(256MB以上推奨)、1,024×768、HignColor(16bit)の表示が可能で、HDDは90MB以上の空きが必要。

 「ADVPスタジオ」では、テキストはもちろん、ユーザーが作った画像、デジカメ画像などをツール上に配置し、コンテンツを制作できる。このツールに関して、同作プロデューサーの谷口篤士氏、コンセプトデザイン部の柳 暁氏によれば、「GUIにも対応する予定」とバージョンアップも行なわれることが明言された。

 作ったアプリデータは、メモリースティックDUOに転送し、UMDの「ADVP」ともどもPSPにセットすることで、PSPでプレイできるほか、メールやWEBなどで配信することができる。フロム・ソフトウェアでもコンテストを行なったり、優秀作品は公式コンテンツ化するなどして同タイトルをフォローしていくようだ。

 また、フロム・ソフトウェアから発売されるほかのタイトルとの連動、そして「ADVPスタジオ」のマニュアル書籍なども発売される予定という。さらに、ゲームスクール「アミューズメントメディア総合学院」では、「ADVP」を授業で正式に取り入れ、学生たちに実際にコンテンツを制作してもらうという試みも行なわれる。

 ゲームクリエイター学科 プロデューサーの小宮 英武氏は「お話をいただいて、“こんなことはできるのか、あんなことはできるのか”といろいろ細かく突っ込んでみたんですが、学生全員が楽しめるものになっているな、と感じた。『ADVP』にかなりの可能性を感じている」と語っていた。

 単なるアドベンチャーゲームを遊ぶだけでなく、いわゆる「ツクール」タイトルを包括したPSP初のタイトルとなる「ADVP」。どう遊ぶか、どう作るか、どんなものができあがり、ユーザーコミュニティはどうなっていくのか、興味の尽きないタイトルといえるだろう。

アミューズメントメディア総合学院 ゲームクリエイター学科 プロデューサー小宮 英武氏は「ADVP」に対する期待を語ってくれた

(C) 2005 Fromsoftware, Inc. All rights reserved.

□フロム・ソフトウェアのホームページ
http://www.fromsoftware.jp/
□「NOUTEN」のページ
http://www.fromsoftware.jp/
□アルティのホームページ
http://www.althi.co.jp/
□「アドベンチャープレーヤー」の公式サイト
http://www.adventureplayer.net/

(2005年4月4日)

[Reported by 佐伯憲司]


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