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Game Developers Conference 2005現地レポート

Metreon、Walk of Gameセレモニーイベントを開催
ビデオゲーム産業の父Nolan Bushnell氏や任天堂宮本茂氏などが受賞

3月7日~11日開催(現地時間)

会場:Moscone West Convention Center

 Game Developers Conferenceは、本体であるカンファレンスのほか、エキスポやレセプション、コンサート、アワード授賞式など、実にさまざまなイベントが昼夜を問わず連日開催される。そんな中、3月8日の夜、Moscone West Convention Centerの向かいにある多目的娯楽施設Metreonにおいて、一風変わったセレモニーが開催された。厳密にはGDCとは関係ないのだが、ゲーム産業に密接に絡み、また日本とも関連性の高いイベントだったので、その模様をご紹介しておきたい。

今年からスタートする「Walk of Game」のロゴ
Metreonの様子。GDC開催中ということもあり、多くのギャラリーが詰めかけた
これがWalk of Game Walkway。30メートルほどの長さがある。手前のプレートは「Halo」が刻まれている
これが宮本茂氏のプレート。大きなスターの中にロゴと名前を刻んだシンプルな内容となっている
 「Walk of Game」は、ゲーム産業の発展に大きく寄与した人物やゲーム、ゲームキャラクタなどを、プレートに刻んでその功績を不滅のものにしよう、というアワード好きのアメリカらしい企画。言うまでもなく、ハリウッドの観光名所「Walk of Fame」に引っかけてのネーミングであり、「Walk of Fame」がエンターテインメント産業を対象にしているのに対し、「Walk of Game」はゲーム産業を対象としている。

 プレートが設置されるMetreonは、ソニー直営の多目的娯楽施設で、広々とした無機的な空間の中に、ゲームショップ、ゲームセンター、シアター施設、ボードゲームショップ、オリジナルグッズショップなど、さまざまなエンターテインメントが展開されている。3階まで突き抜けた吹き抜けの2階位置に、“Walk of Game Walkway”と呼ばれる空中回廊が設置されている。ここがプレートの置き場所となる。

 投票対象は人物、ゲームソフト、ゲームキャラクタの3項目で、公式サイトをチェックすればわかるが、企画そのものは2年前からスタートしており、第1回の受賞対象の投票は、2004年10月に丸1カ月掛けて一般投票の形で実施され、発表そのものは11月に行なわれている。今回のセレモニーは、受賞対象の名を刻んだプレートを、受賞者またはその関係者の前で初お披露目し、多くの参加者と共に祝おうというものである。

 ソニー直営店の中に永久保存するという意味では、「Walk of Game」はソニーグループ主催のイベントといってもいいのだが、ノミネート作品からして、我田引水的なところは微塵もなく、むしろ意識して遠慮した気配すら感じられるチョイスになっている。「Walk of Game」第1回目の受賞対象は以下のとおり。

LIVETIME ACHIEVEMENT
・Nolan Bushnell(「Pong」の開発者、ATARIの共同設立者)
・Sigeru Miyamoto(「スーパーマリオ」、「ゼルダの伝説」の開発者)

GAME
・Halo(Microsoft)

CHARACTER
・Link(「ゼルダの伝説」シリーズ)
・Mario(「スーパーマリオブラザーズ」シリーズ)
・Sonic The Hedgehog(「Sonic」シリーズ)

 セレモニーでは、残念ながら宮本氏は出席しなかったが、北米では“ゲーム産業の父”と称えられるNolan Bushnell氏は出席し、満面の笑みでプレートの幕を取り払った。日本人では、「Sonic」シリーズのディレクター飯塚隆氏が出席。ソニックと肩を組んで受賞を祝った。

 ちなみに宮本茂氏の名を刻んだプレートの幕は誰が剥がすのかと思っていたところ、なんとサンフランシスコ市長Gavin Newsom氏がゲスト出席。第1回「Walk of Game」の目玉となる宮本氏のプレートの前で記念撮影を行なったあと、「Walk of Game」のスタートを祝うコメントを残した。この事実から見てもサンフランシスコが、Metreonの「Walk of Game」を新たな観光スポットに育てたい意向であることは明々白々である。引き続き今後の動向も注目されるところだ。

 ただ、北米ではすでにこの手のゲーム関連のアワードは飽和状態となっており、「Walk of Game」がハリウッドの「Walk of Fame」と同等の認知度と価値を得られるかどうかは微妙なところだが、Metreonでは今後も引き続き年に1度、新しいパネルを増やしていくとしている。立地もサンフランシスコ中心部にあるので、機会があれば観光がてら一度足を運んでみてはいかがだろうか。

大混乱の中執り行われた除幕式の模様。今回唯一のLIVETIME ACHIEVEMENT部門の出席者となったNolan Bushnell氏は、“ビデオゲーム産業の父”の呼び名にふさわしい貫禄だった。ただ、一番人気のプレート(?)はやはり宮本茂氏のもの。本人不在にもかかわらず、幕が取られた瞬間に絶叫できる国民性はやや理解できないところがあるが、ともかく凄い人気である

□Game Developers Conference(英語)のホームページ
http://www.gdconf.com/
□Game Developers Conference(日本語)のホームページ
http://japan.gdconf.com/
□Metreonのホームページ
http://www.metreon.com/
□Walk of Gameのホームページ
http://www.walkofgame.com/

(2005年3月9日)

[Reported by 中村聖司]


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