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東京ゲームショウ2004レポート

スクウェア・エニックス、「EverQuest 2 日本語版」をプレイアブル出展
「プロマシアの呪縛」はミッション映像でストーリー性をアピール

9月24日~26日 開催(24日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,200円(小学生以下無料)

 コンソール機のみならず、PCや携帯電話そして映画といった、ありとあらゆる娯楽メディアへと展開しつつあるスクウェア・エニックス。同社は今回の東京ゲームショウ2004においても、膨大な数のタイトルを出展している。本稿ではそれらの中から、オンラインゲーム関連のレポートをお届けしよう。


■ オンラインゲームの出展は「EverQuest 2 日本語版」がメイン

「FF XI」コーナーにはミスラの種族装備を着たコンパニオンが。ちなみに後ろに映っているマンドラゴラなどのぬいぐるみは、アンケートに答えると抽選で貰えるようだ
 スクウェア・エニックスが展開するオンラインゲームの内、今回はプレイアブル版は意外と少なく、映像出展のみのタイトルが多かった。これには、各タイトルの発売スケジュール等の都合によるところが大きいのだろう。そのため、唯一のプレイアブル出展の「EverQuest 2 日本語版」が、ひときわ目立った印象である。EQ2日本語版については後ほど詳しく触れるとして、まずはそれ以外のタイトルの出展模様について紹介していく。

 今月の16日に発売されたばかりの「ファイナルファンタジーXI プロマシアの呪縛」は、未公開のイベントシーンが盛りだくさんのムービーを流していた。これらは中盤以降のミッションに比重を置いた内容で、大半のプレーヤーにとって初めて見る場面ばかりだろう。その一方で、ムービー中における実際の戦闘シーンの割合は控えめな印象。「プロマシアの呪縛」がストーリー面を重視した拡張データディスクというのを強烈にアピールした出展スタイルだ。

 2005年に発売を予定している「フロントミッションオンライン」に関しては、プレイ時の様子を5台のモニターでそれぞれ放送していた。ゲームの詳細については本日付けの記事を見てもらうとして、意外だったのは、本作のゲームジャンルがMMORPGではないという点。あらかじめ仲間を募ってから小隊として出撃したり、自分一人のみで出撃といったスタイルが中心となるようだ。どちらかというと、「Diablo」シリーズに近い雰囲気なのかもしれない。一体どのようなものが登場するのか、11月4日開始予定のβテスト・フェイズ1が今から待ち遠しい。

 先日タイトルが発表されたばかりの「ファンタジーアース ザ リング オブ ドミニオン」及び「クロスゲート 天界の騎士と星詠の歌姫」については、イメージ映像を中心とした構成のムービー出展にとどまっていた。既報で紹介した以上の内容は公開されておらず、今後の展開に期待といったところだ。

  同社初のPC専用タイトルとなるEQ2日本語版に関しては、キャラクタの作成からチュートリアルまでの基本的なゲーム進行を、スタッフが実際のプレイを交えながら説明するブースが設けられていた。会場では、キャラ作成をシミュレートできる「スターターキット」も配布しており、スタッフの説明を見て興味を示した来場者が、次々と手にとってゆく姿が見受けられた。

今回EQ2に初めて触れる人は、後述するNVIDIAのブースへ行く前に、ここで一度説明を聞いておくのがよいだろう フロントミッションオンラインは、MMOではないネットワークRPGとして、「FF XI」とはまた別のプレーヤー層を新たに開拓するかもしれない

「EQ2 日本語版」の出展コーナーでは、様々なコスプレをしたコンパニオンがいた。他の出展に比べ、かなり力が入っている


■ 遂に「エバークエスト2日本語版」に実際に体験できる時が来た!

 今回もっとも大きな収穫だったのは、なんといっても「EQ2 日本語版」のプレイアブル版に実際に触れられたことだ。現在、日本国内で「EQ2」のクローズドβに参加している人はごく僅かである。そのような状況の中、日本市場向けに特化した「カルチャライズ」が施されたバージョンが出展されたのだ。国内のEQファンは長い間情報を渇望しており、彼等にとって今回の出展がどれだけ歓迎されるのかは想像に難くないだろう。

 出展されていたのはスクウェア・エニックスではなく、「EQ2」のテクノロジーパートナーであるNVIDIAのブースにて出展されている。NVIDIAが提携を結んでいるメーカー製のPCで、実際にEQ2を動かすことによって自社ハードウェアの優位性を示そうという試みだ。今回出展されたのは合計12社(PCは各1台づつ)で、平均マシンスペックはCPUがPentium4 3.0~3.6GHz、ビデオカードはGeForce 5900~6800GTといった構成。EQ2がどの程度のパフォーマンスを持っているのかを調べるにあたって、今回のゲームショウは絶好の機会といえるだろう。

 筆者が実際に触れてみた感想としては、画面内に5体程度のキャラクタが表示される程度であれば、なんらストレスを感じないパフォーマンスであった。流石に、3人称視点でマウスを急速に動かすと、描画処理が多少もたつくが、こればかりは仕方ないだろう。EQ2に向けてPCの買い換えを検討している読者は、実際に会場で確認してみるといいだろう。

 NVIDIAのブースに出展されている「EQ2 日本語版」は、スターターキットの内容とは違っており、スターターキットがキャラメイキング機能をシミュレートするだけの内容に対して、NVIDIAブースに出展されているバージョンでは、キャラクタを作成し、初級者向けのゾーンにて実際に冒険を行なえるのだ。冒険できる範囲は、最初にキャラクタが誕生する船と、それが辿り着く島の2ゾーンのみとのことだが、プレイアブルの衝撃はデカい。

 チュートリアルの流れを大雑把に説明すると、まずはキャラクタの移動や攻撃といった基本操作から始まり、自分が希望する職業の原型となる「アーキタイプ」を選択する。そして、各アーキタイプに応じた簡単な初期クエストを遂行するというものだ。NPCが喋る際はその頭上に、吹き出しが日本語で表示され、当たり前ではあるがすごくわかりやすい。「EQ」を片手で辞書を引きながらプレイしていたユーザーなら、この感激が理解できるのではないだろうか。

 この「EQ2」は、米国SOEのテストサーバーに接続しているようで、会場内にいる来場者とパーティを編成することも可能だった。また、前作用のスラッシュコマンドは基本的に「EQ2」でも使えるため、他の入場者に迷惑の掛からない範囲で色々と試してみるのもよいだろう。たとえば感情表現のコマンドひとつを取っても、実に繊細な動きをしているのがわかるはずだ。

 今回の東京ゲームショウを逃すと、次に日本語環境の「EQ2」に触れられるチャンスは、恐らくβテスト開始時までおあずけとなるだろう。ということはEQ2日本語版の発売時期を考えると、これから約1~2カ月間は触れることができない、という意味である。それともう一つ、今回配布しているスターターキットは、通信販売で得られる英語版ではなく、日本語に翻訳されたバージョンだというのも見逃せないポイント。これらの点を総合的に考えると、熱心なEQファンは今回の東京ゲームショウ2004へ訪れてきっと損はしないはずだ。

チュートリアルの画面。キャラクタを作成すると最初にこの船に出現し、基本操作方法を習得してゆく ブース内にはそれぞれ性能が微妙に異なる12台のマシンが設置されている。マシンを購入する際の参考にもなるだろう

これがスターターキットの目玉機能のキャラクター作成ツール。作成時のプロファイルを保存して、製品版へ持ち越すことも可能となっている

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.co.jp/

(2003年9月24日)

[Reported by 川崎政一郎]


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