ガンホー、ゲームアーツと共同開発の「Codename:“GO”」他、
「ラグナロクオンライン」路線のかわいいイメージの
オリジナルタイトルを続々発表
期間:9月24日~26日(24日はビジネスデー)
会場:幕張メッセ
入場料:1,200円(前売1,000円)
小学生以下無料
ガンホー・オンライン・エンターテインメント株式会社(以下、ガンホー)は、東京ゲームショウ自社ブースにて、午前中、4本の新作タイトルを発表した。「Codename:“GO”(ジー・オー)」と、「Codename:“RONDO”(ロンド)」、「ヨーグルティング」、「タントラ」という4本のソフトは、「かわいらしいキャラクタによるMMORPG」という点で共通しており、「ラグナロクオンライン」で手応えをつかんだガンホーならではの戦略を感じさせた。
■ガンホーの2本のオリジナルタイトル「Codename:“GO”」、「Codename:“RONDO”」
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世界に発信するオリジナルタイトルを発表するガンホー森下社長 |
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ゲームアーツ宮路社長。壇上で森下社長と固い握手を交わした |
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最近は「ラグナロクオンライン」のアニメ版を手掛けていた堀氏。今回、ついにゲームの次回作が明らかに |
中でも注目したいのは、株式会社ゲームアーツと共同で開発を行なった、「Codename:“GO”(ジー・オー)」と、ガンホー自身で企画・制作を行なった「Codename:“RONDO”(ロンド)」の2本のMMORPGタイトル。いままで韓国からのゲームをパブリッシングしていたガンホーが、自社でのオリジナルタイトルを発表したのである。
タイトル発表を行なったガンホー森下社長は「いままで主にパブリッシングを行なってきたがこれからはそれに加え、自社の開発したタイトルで、世界へとサービスをしていきたい」と語った。
「Codename:“GO”」は「大型冒険ファンタジーRPG」と銘打たれたタイトル。5月19日に発表された、ガンホーによるゲームアーツへの出資により生まれたタイトルの一端が、ついに明らかになったのである。壇上にゲームアーツの宮路社長が登場し、森下社長と固い握手を交わした。
「Codename:“GO”」のスライドやイラストでは、ゴーグルをつけた少年や、元気そうな少女が描かれている。ゲームアーツの「グランディア」などのRPGを彷彿とさせるイラストだ。宮路社長は「現在、MMORPGは3Dのグラフィックによる美しい表現が可能になり、“第2世代”になったといわれている。我々はそれ以上の全く新しい“第3世代”のオンラインRPGを産み出したい」と語った。
つづいて「Codename:“RONDO”」の説明をするために壇上に現れたのは、ガンホーの開発部トップである堀氏。森下社長と「ラグナロクオンライン」を育て上げ、ファンの間では、彼が手掛ける次回作が待ち望まれていた。
堀氏が手掛けるガンホーのオリジナルタイトル「Codename:“RONDO”」のイラストでは、学生服を着たような少女と、宇宙服のヘルメットをつけたような少年が確認できる。壇上に立ったガンホー・堀氏は、「ガンホーを立ち上げたときに、日本から世界に発信できるようなゲームを産み出したいと我々は思っていました。このタイトルは『Codename:“GO”』の開発を進めつつ、違うアプローチの作品も試みたい、というアイデアから生まれた作品です」とコメント。
さらに、「ガンホーは今まで、パブリッシャーとして日本のユーザーから様々なご要望をいただいてきた。『Codename:“RONDO”』では、これらの意見を反映した、『痒いところに手が届く』作品にしていきたい。開発の段階で、みなさんのご要望を聞かせていただくこともあるかもしれません」と言葉を継いだ。
今回の発表会では、コードネームとイラストの発表のみだった本作。今後の続報に期待したい。
【Codename:“GO”】 |
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元気な少年少女が描かれているイラスト。どんな作品になるのだろうか? |
【Codename:“RONDO”】 |
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こちらは学園もののようだが、SF的な匂いもうかがえる作品である |
■韓国産学園冒険アドベンチャー「ヨーグルティング」
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NeoWizオンラインゲーム事業部長のオウ氏 |
日本のアニメ作品のようなかわいらしいキャラクタが登場する「ヨーグルティング」は、現在、韓国でβテストを行なっている作品である。ガンホーはこの作品をNeoWizと共同でサービスを行なっていくという。サービスの開始は、2005年の予定だ。学園内で起こるさまざまな異変に、力を合わせて立ち向かっていこう、というのが作品のコンセプト。スライドにあるスクリーンショットでは、校庭や教室、プールなどが確認でき、さらに剣で敵を攻撃するファンタジーRPGのような激しい場面も確認できる。
続いて公開されたムービーでは、元気に踊る制服姿の女の子が、幅広の剣を握り、巨大な魔物に立ち向かうシーンが軽快なBGMにのって展開する。そのアニメーションもクオリティーが高く、日本の商業アニメに匹敵する質の高さである。どのような世界観、システムを持つ作品となるのだろうか?
【ヨーグルティング】 |
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日本のイラストレーターの作品かと思えるほど違和感のないキャラクタの「ヨーグルティング」。学園を舞台にした作品だ |
ムービーは非常テンポよく動く |
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こちらは韓国で行なわれているβテストのゲーム画面。かなり特殊な雰囲気を持つ作品だ |
■ヒンドゥー神話をテーマにしたMMORPG「タントラ」
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ゲームの解説をするガンホー開発部の田口氏(左)と、GMの新津氏 |
朝一番のイベントで紹介された作品がこの「タントラ」。韓国HANBITの作品であり、ガンホーブースには試遊台も設置されている作品だ。ガンホーではβテストを11月に予定しているという。
古代インドをモチーフとした世界観とグラフィック、世界はかって、三主神の均衡によって平和に保たれていたが、その均衡が破れ、マーラーと呼ばれる悪魔が世界を侵しはじめ、戦乱の世になってしまったという。
プレーヤーは八部族と呼ばれる戦士になり、神の戦士としてマーラーや他の神の使徒と戦っていくことになるという。“ガンダルヴァ”や“ラクシャサ”といった八部族はそれぞれ固有の特性を持ち、他のゲームの種族と職業を掛け合わせた存在のようだ。また、性別も固定のようである。
試遊台では、街とその周辺の探索が楽しめた。βテスト開始時も、街とその周辺、そして危険な洞窟がいくつかあるという。こう書くと狭いように感じるかが、現在サービスを行なっている他のゲームに、決してひけはとらないとのことだ。むしろ、フィールドそのものは非常に広大だという。
広いフィールドを歩くため、キャラクタの足の速さは早めで、試遊台では快適な移動と戦闘が楽しめた。ガンダルヴァが3対の光の羽をはやして移動を早めたりと、スキルにも特徴的なものが用意されているそうだ。
ガンホーの田口氏によると、本作の最大の特徴は、レベル30以降に信仰できる「主神」にあるという。プレーヤーはこの世界にある3つの主神のうちどれかを選択するようになる。その信仰により神の軍勢となって、他の神々の信徒と激しい戦いを繰り広げるというのだ。
このシステムのため、本作での攻城戦やギルド戦に当たる「主神戦」は常にみつどもえの戦いになるとのこと。他のゲームとは全く違った戦いが体験できるという。他のゲームのように、プレーヤーはギルド単位で戦いに参加するわけではなく、3つの勢力のいずれかに属していくという。
モンスターにあたるマーラーとの戦いは、レベルが上がるごとに連携とパーティープレイが必須になってくるとのこと。本作では回復アイテムの発動にも効果が現れるまで時間がかかり、他のゲームのように所持したポーションを連出せすれば助かる、ということはないとのことだ。
マーラーの造形もこだわっていて、角の生えたライオンや、像の首を持つ兵士などオリエンタルムードを醸し出している。また、人間を踏みつぶしてしまうような巨大な敵も存在するという。
筆者は、本作のムービーを最初に見たとき、「日本のメーカーの作品かな?」という感想を持った。キャラクタの、特に女の子の顔が丸みを帯びてかわいらしく、非常に完成度の高いグラフィックだったのである。本作のキャラクタ描写は非常に凝っていて、すべてのキャラクタに「踊る」というコマンドが用意されているとのこと。女の子はとてもかわいらしい仕草をする。
田口氏お気に入りは、筋肉ムキムキのナーガという部族。踊るボタンで両腕に力を込め、自身の筋肉を誇るのだが、かなりコミカルな仕草で、顔がまじめなのが一層おかしい。本作の魅力はハードな世界観と、ユーモアセンスが同居していることだという。ナーガは特に、そのいかめしい外見から、頼りになる戦士とともに、立派な「ボケ要員」になってくれそうだ。
【タントラ】 |
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世界をすべる三つの主神。彼らの崩壊が世界の混乱を生んだ |
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プレーヤーキャラクタとなる八部族。戦士系から回復、魔法使いまで、多彩で独特なシステムとなっている |
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成長にはかなりの自由度が設定されているようだ |
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開発者は「特に空を見てほしい」とコメント。景色は時間によっても変化する。日の出日の入りは、非常に美しいという |
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インドの神話の影響を受けたモンスターデザイン。この他に、象や虎といった、インドならではの野生動物も存在するという |
□ガンホーのホームページ
http://www.gungho.jp/
□「タントラ」公式ページ
http://www.gungho.jp/entertainment/game/tantra/tantra.asp
□関連情報
【5月19日】ゲームアーツ、ガンホーと業務提携
2社共同でオンラインゲームを企画・開発
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040519/ga.htm
(2004年9月24日)
[Reported by 勝田哲也]
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