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テクモの「零~紅い蝶~」が4Dホラーアトラクションに!
携帯版「REAL ~零~」も発表

7月15日 開催



 テクモ株式会社は、7月15日、としまえんにおいて和風ホラーアトラクション「4D零」、そして携帯ゲーム「REAL ~零~」の発表会を開催した。会場となったのは、7月17日より稼動開始するロケーションのひとつである東京・練馬の「としまえん」。実際に稼動する4Dシアター内での発表会となった。


■ Xbox「FATAL FRAME II」が今秋、新作を2005年に発売予定

Xbox版「FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY」のパッケージイラスト
 まず、今回の発表会の冒頭、挨拶を行なったテクモの安田常務は「今後も『零』を育てていく」と明言。「4D零」に関しては、「思わずうなってしまう恐怖を味わった」と自身の感想を述べた。また、携帯版である「REAL ~零~」に関しては「野心作。従来の携帯ゲームにない新たな試みを入れてある」と自信の程をうかがわせた。

 そして、「project zero」のプロデューサーである菊池氏が登場。「『零』は、“一番怖いゲームを作ろう”ということでスタートした。映画や民間伝承などを調べていくうち、最終的に“人が考えることが一番怖い”という結論に達した。そこから“想像力に訴えかける映像”、そして“制限のある表現”というシリーズの特徴が生まれていった」とシリーズが構築されていったプロセスを説明した。「シリーズのキーワードは“日本家屋”、“霊”、“カメラ”。“日本家屋”には、縁の下や天井など、“見えない闇”が存在する。そういったところに“想像力”を刺激するものが生まれてくる」とこのシリーズをプレイした人なら思わず頷いてしまうシリーズの特徴を語ってくれた。

 今後のシリーズに関しては、「最初は日本だけでしか受け入れられないと思っていたが、ヨーロッパやアメリカでもヒットとなった。映画化や小説化といった展開も進行し、今回『4D』、携帯へと展開できた。8月7日には『零~紅い蝶~』のBest版が発売され、今秋にはXbox版『FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY』も発売される。来年には最新作が出せるといいなと思っています」と積極的なシリーズ展開の展望を明かした。

テクモ安田常務「『4D』は思わずうなってしまう恐怖を感じた」 project zero菊池プロデューサー「来年には最新作が出せるといいなと」
【FATAL FRAME II CRIMSON BUTTERFLY】
PS2版「零~紅い蝶~」の移植版となる。5.1ch化が行なわれているということだが、ほかにもオリジナルの仕掛けは用意されているのだろうか?

(C)TECMO, LTD. 2004


■ 「零~紅い蝶~」がアトラクションに!「4D零」

【4D零】
7月17日より 順次上映

価格:500円
(としまえんの場合/入場料別)

 さて本題の「4D零」は、同社のホラーアクションアドベンチャーゲーム「零~zero~」シリーズの流れを汲むフルCGによる立体映像(要3Dメガネ)とギミックチェアの体感効果を組み合わせたアトラクション向けコンテンツ。テクモの「project zero」の監修の元、株式会社ビジュアルサイエンス研究所(VSL)が制作を担当。PS2版で8月5日にはBest版が発売される「零~紅い蝶」を原作とし、新たに作り起こされたシーンも満載。CG映像制作は、「零~紅い蝶~」のムービー監督でもある下山 天氏が再び監督を務めた。

 VSLの事業部長である北島氏は、「『4D零』は自信作。暴力シーンは一切ないが、ギミックチェアを生かし、映像を体全体で感じていただけるように作った」と力強く語っていた。

 監督を務めた下山氏は、「としまえんには、以前撮影で徹夜したことがあり、ご迷惑をおかけした。今回の『4D零』で恩返しができたかな、と思っている。このゲームはクリアが難しく、開発チームに自宅に電話をかけてもらい、クリアまで導いてもらったことがある。これはただのホラーゲームではない。ホラー=怖がらせるのは当たり前。そのホラーの向こう側にある姉妹の絆など、人間として大切なものを感じさせるタイトルだ」とシリーズを絶賛。

 また今回、「4D零」の制作にあたっては、「従来の映画と同じ作り方をした。技術的にぶつかった面を突破し、短編映画並みのクオリティまで作りこんである。例えば、キャラクタの動きに関しては、役者さんに演技指導をつけたうえでモーションキャプチャし、CG制作を行なっている。立体映像に関しても、世界でも最先端のことができているという自負がある」と自信たっぷり。

VSLの北島氏。としまえん、梅田ジョイポリス、ポルトヨーロッパでの展開を説明 監督を務めた下山氏。「ホラーの向こうにある人間にとって大切なものを感じる」
【4D零】
ポスター
ある祭の日を境に忽然と姿を消した皆神村。そこではかつて、双子の巫女の犠牲により黄泉への入口を封じる秘祭が執り行なわれていた。そして現在。双子の姉妹、澪と繭が村に迷い込んだとき、死人たちの怨霊が再び闇の中から動き始める--今度こそ“紅贄祭”を完成させるべく--

(C)TECMO,LTD.2004
Based on Video Game "零~紅い蝶~"
(C)VISUAL SCINECE LABORATORY,INC. 2004

 発表会のラストに「4D零」を体験できたが、落下、エア噴射、エアチューブといったギミックが加わり、立体映像に吸い込まれるような体験を味わうことができた。展開としては、CM映像のように畳み掛けるスピード感あふれるものになっており、ゲーム版の忍び寄るような恐怖感が怒涛のように押し寄せてくる、といった感じ。ゲームをプレイしている人もそうでない人も楽しめるようになっている。

 「4D零」は7月17日から、東京・練馬区のとしまえん、大阪・梅田ジョイポリスでオープン。さらに、和歌山県・ポルトヨーロッパでも8月1日よりオープンし、ほかにも全国アミューズメント施設にて登場が予定されている。


■ 携帯のカメラを使った新たな「零」が登場「REAL ~零~」

【REAL ~零~】

8月2日 サービス開始

利用料 月額525円

テクモラボの田中氏。「グラフィックとサウンドは携帯アプリ最高水準」
 「零」の特徴としてもっとも顕著なのは、ゲームシステムに「カメラによる撮影」が組み込まれていること。これを生かした携帯ゲーム端末向けアプリが「REAL ~零~」だ。

 発表会には、テクモラボの田中氏が登壇。「“携帯ならではのものを”とアイデアを模索しているとき『零』の世界観に惹かれ、菊池プロデューサーのところに企画書を持っていったら、快く承諾してくれた。現実を歩きながらという携帯ならではの特長を生かしたタイトルになっている」と開発経緯を説明。

 特にこだわったのは「リアルという点においては、画像認識エンジン。いろいろ試行錯誤した結果、オリジナルの“吉崎エンジン”を採用した。ユーザーインターフェイスも、ナチュラルになるように気を配り、プロットもこだわった。冥界からメールがくるといった仕掛けがあるが、メール画面も実際の携帯のものに似たものにしたり、日常に溶け込むように工夫した」という。

 「REAL ~零~」は、携帯に突然届く不吉なメールに記された場所や物を携帯カメラで撮影すると、撮影した画像に霊が浮かび上がってくる。怨霊にかけられた“死の呪縛”を解くため、この霊と戦い、封印するというゲームの目的はまさに「零」である。また、「射影機アプリ」を追加ダウンロードすることにより、携帯カメラで撮影した写真に霊を写りこませ、「オリジナル心霊写真」を作成することも可能。

 この撮影画像に霊を写し込む、というアイデアを実現するため、特許出願中のオリジナル画像認識エンジンが投入されている。現在、特設サイトにてFOMA 900iシリーズおよびDOCOMO 505i/isシリーズ用の体験版が配布されているが、本編の対応機種は現在のところFOMA 900iシリーズとなっている(今後発売の新機種には順次対応予定)。

【REAL ~零~】
携帯写真から浮かび上がる霊と戦うという、現実とリンクした内容が特徴

 体験版を実際に試してみた。「暗闇を撮影してください」とカメラで適当に取った画像を保存すると「いやな予感がする……」とカメラに霊が浮かび上がる! 体験版はどうやらここまでのようだが、霊の浮かび上がりはとても早く、合成しているとは思えないスピード。ぜひ上のURLを携帯に打ち込むか、下のQRコードを読み込ませてサイトにアクセスしてもらいたい。

「REAL ~零~」特設サイトURL入りQRコード 実際に体験版を試してみた。PCの画面に謎の霊の姿が……

(C)TECMO, LTD. TECMO Lab. 2004

□テクモのホームページ
http://www.tecmo.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.tecmo.co.jp/company/sc0401.htm
□製品情報(「4D零」)
http://www.tecmo.co.jp/special/zero4d.htm
□製品情報(「REAL ~零~」)
http://www.tecmo.co.jp/product/real0/index.htm
□関連情報
【2003年12月9日】★PS2ゲームレビュー★「零~紅い蝶~」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031209/zero.htm

(2004年7月15日)

[Reported by 佐伯憲司]


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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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