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「Ragnarok World Championship 2004」日本代表決定戦レポート
Freyaサーバーの「Guardian-Chevalier」が見事に優勝を手に

6月27日開催

会場:東京ビッグサイト

 ガンホー・オンライン・エンターテインメントは、「ラグナロクオンライン ドリームスタジアム(ラグスタ)」において、「Ragnarok World Championship 2004(RWC)」の日本代表決定戦を開催した。

9名のメンバーはこのように横一列となって試合を行なった。その後ろには観戦者がぎっしりと詰めかけ、普段のプレイとは違い大分緊張したのではないだろうか
観戦者の中には、ラグスタ開催中の間ずっとこの特設ステージの前に陣取っていた人も多数いた。知人が参加してるからといった理由でなく、対人戦イベントそのものを純粋に楽しんでいたようだ
闘技場は魔法やスキルの派手なエフェクトがこれでもかという位に飛び交う。多数のキャラクターの中から敵味方を区別して戦術を繰り出すノウハウは、通常のプレイとは大きく異なる
 RWCは、概要についてはニュースで何度か報じてきているが、その名の通り「ラグナロクオンライン」のキャラクタを用いた世界大会。競技形式は、9名によって構成されるチーム同士が専用の闘技場内で戦いを繰り広げるというもの。ラグスタでは、現在稼働している11サーバーの予選を勝ち抜いた各代表9チーム(2チームは諸事情につき辞退)が日本一ギルドの座を掛けて雌雄を決した。

 ラグスタ会場は、「ラグナロク」に関係する様々なイベントで終始ごった返していたものの、RWC特設ステージの前にはメインステージの6~7割程度の観客が常に押し寄せていた。「ラグナロク」の対人戦環境としては攻城戦の人気は高いものの、今回ような純粋にチーム同士の勝ち負けを競うPvPの需要はそれほど大きくない印象だっただけに、運営側としてもこの盛況ぶりは嬉しい誤算だったのではないだろうか。

 RWC決勝ルールの詳細についてもう少し触れておくと、参加者はBaseレベルが90/Jobレベルが50に固定されたキャラクタを、開場内の専用サーバーに新たに作成(プリースト、ウィザード、 ハンターは85)。これに対応したステータス/スキルポイント及び2,000,000Zenyがキャラクタに支給され、各自好きなように能力や装備を調えられるシステムである。

 この仕様には幾つもの大きなメリットがある。ひとつは、参加者全員のレベル等が横一列のため公平性が保たれること。第2に普段プレイしているキャラクタとは異なり、純粋にチーム戦に特化したキャラクタを作成できる点。最後に、会場内のサーバーを介したオフライン対戦のため、タイムラグの影響がまったくない点である。

 実際に対戦中のキャラクタの動きを注視していたが、タイムラグによるキャラクタのワープや、数秒間硬直してしまうといった現象はまったく発生していなかった。トーナメントの組み合わせの都合上、時には3チーム(つまり27名弱)によるバトルロイヤルが行なわれているのにもかかわらず、である。RWCの他のルール面も細かい所まで練り込まれており、参加者がその実力を思う存分に発揮できる環境が整えられていた点は大いに評価できる。この辺りは、さすがPCゲームの大会運営ノウハウが豊富な韓国主導の大会といったところである。

 ただし、RWCを観戦する側の環境については厳しい見方をせざるを得なかった。サーバートラブルによって、途中でスケジュールが30分以上遅れたのは仕方ない部分があるものの、肝心の試合実況・解説部分がおざなりになっていたのはいただけない。基本的に司会が喋る内容は試合開始の合図と、終了時の勝者チーム発表のみで、具体的な試合展開がよくわからず、気がついたら終わっていた、という雰囲気である。

 せっかくオフラインでイベントを行なっているのだから、試合後の選手インタビュー等で盛り上げるなど方法はいくらでもあったはず。決勝戦についてはメインステージのモニターでスタッフによる解説等が行なわれていたが、このような演出を他の試合でも行なってほしかった。ステージイベントの音声と被ってしまう等の問題は考えられるが、次回のRWCでは何らかの解決策に期待したい。

当日はラグスタ開催時間をフルに使い、合計7試合が行なわれた。ちなみに一番上の第1試合のみは、3チームによるバトルロイヤルという激しい戦いに オンライン上の対戦とは異なり、お互いに直接声を掛け合うことも重要なポイント。あらゆる意味でチームワークが試される大会となった


 さて、トーナメント形式で進行した日本代表決勝戦は、Freyaサーバーの「Guardian-Chevalier」とBijouサーバーの「321Colors」による組み合わせとなった。Guardian-Chevalierは本大会に向けて対人スキルを綿密に積み上げ、「できる限り時間をかけずに、相手のギルドを圧倒してご覧にいれます。素晴らしい対人クオリティに、ギャラリーは驚愕することになるでしょう」というコメントからも相当な自信の程がありありと伺える。対する321Colorsは、「みんなで楽しむことを一番にしたいと思っています」と言いながらも「やるからには負けません」とやる気満々。

 だがしかし、残念なことに321ColorsのメンバーでRWCの会場に来れたのは6人だったのだ。にも関わらず決勝まで勝ち残ってきたのは見事としか言いようがないが、片やGuardian-Chevalierは本大会を選手9人、補欠2名の万全の体制で挑んでおり、この時点で戦力差が1.5倍以上という試合前から苦しい展開。試合内容は、321Colorsは奮戦するも人数差を覆すことができず、Guardian-Chevalierに次々と各個撃破されてしまう。そのまま5分の制限時間を迎えることなく、勝敗が決まった。

 RWCは日本だけの大会ではなく、7月17・18日には韓国で世界チャンピオン決定戦が開催され、今回決勝を争った2チームが出場権利を得た。優勝したGuardian-Chevalierはもちろんのこと、321Colorsも世界チャンピオン決定戦ではメンバーを集め、悔いのない試合を行なってきてほしい。それ以外の副賞としては、キャラクタの外見に反映される貴重な頭装備といったレアアイテムが中心となる。しかし一番嬉しいのは、常日頃一緒にオンライン上でプレイしている仲間と共に過ごす韓国旅行ではないだろうか。

 今回のRWCはその観客動員数を見ればわかるように、どちらかというとまったり派の本作においても対人戦の需要があることをはっきりと証明したイベントとなった。今から来年のラグスタの話をするのも気が早いが、RWCも今後定例化して、参加者・観戦者共により楽しめるイベントに成長してもらえたらと思う。

決勝戦のみの模様はメインステージ上に映し出され、実況解説も行なわれた。写真は決勝前の選手紹介を行なっているところ 試合は5分で、時間内に終わらなければその時点で生存者の多いチームが勝者となる。どちらかというと、時間内に終わらなかった試合が多かった
本作の対人戦は流れが早いため、試合中の実況解説は観戦者にとっては助かる。普段は対人戦に興味のない一般プレーヤーも決勝戦をじっと見守っていたのが印象的であった 見事に優勝を手にした、Guardian-Chevalierのメンバー。「(プレーヤーは男性だけど)女性キャラを使ってごめんなさい」と照れていた様子
こちらは惜しくも準優勝となった321Colorsのメンバー。6人でここまで来れたのだから、韓国の決勝大会ではぜひとも9名を揃えて頑張ってきてほしい 最後にはガンホーの森社長が登場。両チームの戦いを称えると共に、来月に韓国で行なわれる決勝大会へ向けて激励を送った


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(C) 2004 GungHo Online Entertainment, Inc All Rights Reserved.

□ガンホー・オンライン・エンターテインメントのホームページ
http://www.gungho.jp/
□「ラグナロクオンライン」のページ
http://www.ragnarokonline.jp/
□関連情報
【6月28日】「ラグナロクオンライン ドリームスタジアム」開催
ROコンテンツを一堂に集めたファン感謝イベント
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040628/ragsta.htm
【6月1日】ガンホー、「ラグスタ」を6月27日に東京ビッグサイトにて開催
過去最大級の「ラグナロクオンライン」オフイベント
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040601/ragsta.htm

(2004年6月28日)

[Reported by 中村聖司]


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