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【Electronic Entertainment Expo 2004現地レポート】

ナムコブースはプレイアブルタイトルが充実

会期:5月12日~14日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center



脅威の集客力を誇っていたステージイベント。各ゲームタイトルのコスプレが見られたり、ゲーム大会などが行なわれていた
 株式会社ナムコのE3におけるブース出展は、ここ数年からすると間違いなく今年が一番派手。そして、徹底したプレイアブルタイトルの展示が印象的だった。また、ステージイベントもかなりの盛り上がりをみせ、通路に人があふれるほどの混雑ぶりとなっていた。ここでは、日本で発売されるタイトルを中心に、気になったもののインプレッションもあわせてお届けしよう。

■ E3のためだけに作られたバージョンの「ACE5」

僚機へのコマンドを方向キーで入力するようになった
 まずは試遊台上のF-14Dの3機のディスプレイが気になる「エースコンバット5 ジ・アンサング・ウォー」。今秋発売予定とのことだが、今回出展されているのはE3特別版だそうで、F-14D、そしてEA-18Gの2機種が登場。格納庫で自機、そして僚機の機種選択を行なうと、いきなり大空に放り出される。基本的な操作は前作「エースコンバット04 シャッタードスカイ」と同じだが、今作の最大の特徴である「僚機との連携」を実現するための新たな操作が加わっている。

 まず方向キーの上下どちらかを使って、どの機体に指令を送るかを決定。画面左下にメニューが表示される。続いて、攻撃、フォロー、散開、特殊兵装の使用許可などのコマンドを選択することで可能となる。移動が左アナログスティック、僚機コマンド入力が方向キーということで、使用ボタンが増えた分、操作が煩雑になったようにも感じられるが、とくにストレスなく入力できた。

 見た目で感じたことといえば、相変わらずといっていい綺麗なグラフィックだが、スタート直後に編隊を組む僚機が自機の周りにいるなど、映像に関しては明らかに前作よりも処理条件が多くなっている。それにも関わらず背後視点で自機を眺めると、戦闘機の造形に関してもよりシャープに、かっこよくなった印象だ。テクスチャなのかモデルなのかは素人目にはわからないが、とにかく洗練されている。さらに、前作から明らかに違うのは地表の表現が「AC04」に比べて明らかに密度を増したこと。山並みに向かって急降下しても、なだらかに降りても、極端な違和感を感じなかった。演出面では、撃墜した敵機が燃えながら落下していく様がはっきり見て取れるようになったことが一番の違いだろうか? ミサイルの航跡に残る煙もさらに勢いを増したように見えるし、無線交信もバリバリ行なわれているし、これぞ「エースコンバット」と思えるつくりになっていることは十分感じ取れた。

 遊べるミッションとしては、以前公開された山岳地帯付近上空で編隊を組んで飛行中の輸送機の破壊が目的。まず、前作のノリで単独で突っ込んでいくと、波状攻撃の敵戦闘機部隊が待ち受けており、単機ではあっという間に背後に張り付かれて休む暇もない。そこで僚機に攻撃命令を出すと、これがかなり強い。ぼやっとしていると先に敵を撃墜してしまうので、自分もあわてて敵を追いかける。しばらく遊んでみたが、基本的に敵も僚機も、攻撃、回避行動が適度なバランスになっており(やや僚機は攻撃が的確すぎるかもしれないが)、インテリジェンスに感じられる点がうれしかった。

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■ 初プレイアブルで内容てんこ盛りの「DEATH BY DEGREES TEKKEN:NINA WILLIAMS」

 プレイアブル出展されていたもうひとつの目玉タイトルといえば3Dアクションタイトルである「DEATH BY DEGREES TEKKEN:NINA WILLIAMS(DBD)」だろう。特に気になるのが、攻撃を右アナログスティックで入力するという独特の操作形態だ。会場を訪れていた同作のプロデューサーである坂上氏によれば、「研究の過程で、4つボタンを使うタイプと、スティックを使うタイプをテストしたところ、スティックを使うほうが社内で評判がよかった」とのこと。DBDでは8方向にスティックを弾くように入力することで、攻撃方向と攻撃内容を同時に決定するという独特のスタイルになる。さらに、入力を続けて行なうとコンビネーションになったり、左スティックとの組み合わせによっては「鉄拳」でおなじみのニーナの固有技も発動するのがうれしかった。

 ガードは基本的に攻撃と同じ操作になる。簡単に言うと、相手が攻撃してきた際に、こちらも攻撃操作をすればガードが発動するといった感じで、ガード後にさらに攻撃操作をすることにより、そのまま反撃に持ち込むことができるようになっている。ただ、ガードしても相手は攻撃を続けてくるので、反撃は常に万能というわけではない(横から殴られたりもする)。それから、R1でつかみ動作になるが、相手を掴めば追加で右スティック入力することによって、いろんな投げ技も使える。現状では投げ動作中に攻撃を受けてもヒットマークは出るものの動作がキャンセルはされない仕様になっているが、坂上氏によればこの処置は最終案ではなく、検討中ということだ。

 また、今回のニーナは武器も使いこなす。L1ボタンで構え、右スティックで攻撃という仕組みなのだが、銃火器も同じ操作でOK。素手による格闘よりも攻撃範囲が広い、というのが武器での攻撃のようだが、ナイフなどはかえって動作が縮んでしまって使いにくい印象だった。飛び道具では2丁拳銃を使ってみたが、これがかなり面白いしかっこいい。最初の一撃で基本射撃スタイルが決定、続いて発砲することで、その姿勢からもう片方の拳銃のみを相手方向に向けて打つといえばいいのだろうか。右で右方向に1発目、2発目は左方向とやると、左右に両腕を広げて撃ってくれたり、さらにそこから腕をクロスしながら撃ってくれたりする。ただし、基本的に単独で敵が行動することは少なく、集団に対して飛び道具を使うときは、周りを囲まれないようにする必要がある。また、こちらが銃を構えると敵も発砲してくるので、視界が悪いところでは要注意。

 それから、このゲームの目玉とも言える「内部破壊」システムだが、画面左上の赤いゲージを蓄積(攻撃したり食らったりするとたまるようだ)がたまっている状態で使える。L2を押し、すぐに右スティックで対象を決定。すると、画面が切り替わり、敵の内部透視図が表示される。すばやく左スティックで弱点(赤く光る)を指定し、右スティックを入力すると、あっけなく敵が倒れる。この画面の入力はガンシューティングゲームのそれに近い感覚だが、敵を瞬殺できるその威力にはビックリした。

 遊べるステージ内容としては、チュートリアルをこなした後、客船の内部からすぐデッキに飛び出し、仲間であるアランが銃撃されているところを助ける、といったもの。艦橋から狙撃するスナイパーを倒すと、以前紹介した「スナイパーミッション」へ移行するが、スコープを移動させるのが左スティック、ズーミングは右スティックの上下、R1で射撃というオペレーションになっている。L1でリロード兼敵弾回避、というのは同社の「タイムクライシス」シリーズを思い起こさせる。

 DBDは、ステージの造形がとにかく緻密にできている。途中にある巨大なプールはちゃんと泳げるし、客室やトイレの小物をはじめ、いたるところが細かく作られているのはビックリする。攻撃方向をきちんと決定するという独特の操作法はなかなか興味深く、武器を使っても素手で殴ってもどちらもいけるし、単なるアクションだけではない射撃シーンなどの導入など、いろいろ詰め込まれて飽きさせないよう配慮されている点はうれしい。が、やはり「ニーナ」という鉄拳のキャラクタを使用している以上、ドッカンバッカンと吹き飛ぶ敵を想像してしまうと、ちょっとリアクションがおとなしいのかな、というのが現状の感想だ。また、カメラの切り替えは内部的に設定されたエリアごとに決まっているようで、境界線での戦闘では頻繁にカメラが切り替わってしまう。戦い方を考える必要がありそうだ。

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※画面写真は開発中のものです。

■ 日本での発売はあるのか? そのほかのタイトルをチェック

・PS2/GC/Xbox「Street Racing Syndicate」

 ネットワークに対応した対戦可能なレースゲーム。PS2、GC、Xboxのマルチプラットフォームで発売される予定で、全てのバージョンが出展されていた。ニトロ使用により爆発的加速力を誇る実在のクルマたちによるストリートレースが楽しめる。また、SRSgirlsと呼ばれる女性たちがデモシーンなどで大活躍。ステージイベントでもかなり力を入れてアピールしていたが、現状日本での発売は未定。

【SRS girls】

・PS2「DEAD TO RIGHTS II」

 前作はXbox、PS2の順で発売された3Dアクションアドベンチャーの続編。今作はPS2で発売されるようだ。周囲の時間の流れを遅くし、超人的回避や同時に複数の敵を倒すなど、ハリウッド映画さながらの特殊効果が拝める「タイムシフトダイブ」も健在。前作は海外で100万本以上の出荷実績があるため当然の続投ということらしいが、現状は国内販売は未定。


・PS2「TIME CRISIS CRISIS ZONE」

 アーケード版としては、「タイムクライシス」の流れを汲んで国内でも登場した「隠れる」アクションを実現した3Dガンシューティングゲーム。AC用ではマシンガンを模したデバイスが装備されていたが、PS2版では「ガンコン」でのプレイとなる。といっても、マシンガンが基本装備なので、トリガーを引きっぱなしにしておけばじゃんじゃん撃てる(弾切れあり)。「タイクラ」シリーズよりやや爽快感を重視した作りになっており、アーケード版で根強いファンの多い作品だけに、PS2クオリティにグラフィックも作り直されているので、国内でも発売してほしいのだが……。

・Xbox「the ADVERSARY」

 ネットワーク対戦が可能のFPS。会場では4人×2チームで対戦も行なわれていた。

・PS2「Ghosthunter」

 亡霊たちに立ち向かう3人称視点のアクションシューティング。ちょっと「ゴーストバスターズ」を思い出してしまう光線銃などがユニーク。

■ 映像出展では「鉄拳5」、「ゼノサーガEPII」が人気

 メインスクリーンではイベントの合間に各タイトルのでも映像を上映。さらに、AC「鉄拳5」、PS2「ゼノサーガ エピソードII」の映像は個別に設置されたプラズマモニタでも出展されていた。

 ほかには、「スマッシュコート プロトーナメント2」がプレイアブルで出展されていたほか、太鼓の達人が「TAIKO DLUM MASTER」として出展されていたり、「塊魂」も人気を集めていた。


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□ナムコのホームページ
http://www.namco.co.jp/
□関連情報
【5月11日】Electronic Entertainment Expo 2004 記事リンク集
http://watch.impress.co.jp/docs/20040511/e3link.htm

(2004年5月15日)

[Reported by 佐伯憲司]


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