価格：7,140円

燃えさかる炎を恐れもせずに、人命救助のために突っ込んでいく。消防士達の勇気を描いた作品だ

　アイレムソフトウェアエンジニアリング株式会社はプレイステーション 2用ソフトとして「桜坂消防隊」を2004年6月10日に発売予定。価格は7,140円。

　チームプレイ要素を取り入れた新しいレスキューアクション。それが本作「桜坂消防隊」である。プレーヤーは主人公「本条 大地」となり、炎が燃えさかる現場へ向かい、人命の救助に全力を尽くすこととなる。

　マップにより、全体を俯瞰。仲間の隊員達とともに消火場所を分担し、指示を行なう。炎の多い場所では協力して消火を行ない、大きな障害物は仲間とともにこれを排除。連携は迅速な消火をもたらす。隊員は怪我などにより入れ替わる。ゲームはステージ制になっており、ステージの状況と、仲間の状態を冷静に見極め、指示を出すことがゲーム攻略の鍵となる。

　火災の表現には独自のシステムを使い、独特のリアリティーを実現。火災は常に進行し、随時燃焼が広がっていく。密閉された空間が燃焼により酸欠状態になり、そこにドアを開けることなどで大量に酸素が流入した場合に起こる爆発現象“バックドラフト”が隊員達を襲う場合も。できるだけ燃焼が広がる前に、迅速に消火していくことが必要となる。

　本作はチームプレイとともにアクション要素も充実しており、ダッシュで炎の中を駆け抜けたり、頭上のパイプにぶら下がって、足下の炎を越えたりする事も可能だ。迫り来る炎との「戦い」は、大地の優れた身体能力によってより迫力のあるものになる。仲間に手前の消火を指示し、大地は建物の奧へ急行する、といった方法も有効だろう。また、ハシゴ車、ポンプ車、医療隊員への応援要請など、現場で行なわなければならないことは数多い。

　プレーヤーの行動は人命にも関わってくる。炎の中で助けを待つ人々。彼らを救うことこそ、消防士の第一の任務なのである。彼らの退路を確保したり、さらには動けない人を担いで運ぶ場合もある。犠牲者を出さないこと、その大きな目的を達成しなくてはいけない。

　また、本作は「ミステリー要素」も重要なファクターとなっている。助け出した人の証言、さらには現場で収集した証拠品を鑑識に回すことで、火災が起きた原因、「事件」の解決に、貢献することができる。ゲームを進めることで、火災にまつわる事件は大きな、別な顔を見せていくことになる。これらはすべて、迅速な消火活動を行なわなくては、すべて灰になってしまう可能性もある。

　シナリオは、プレーヤーの行動によって変化し、分岐していく。現場で収集できる証拠品は5つ、しかし鑑識には3つのアイテムしか渡すことができない。要救助者を助けられなかったら、彼らの証言が聞けない場合もある。事件現場に潜むある陰謀。それは、大地自身にも深く関わっていくものとなりそうだ。

　仲間との連携、リアリティーのある火災現場の表現と消防士の行動、明らかになっていく事件など、さまざまな要素を盛り込んだ意欲作である。さらにゲームを進めることでふたりプレイ可能なゲームモードまで出現するとのこと。このモードは、純粋に消火活動に専念できるフリーモード。友人と協力して、画面分割での協力プレイを楽しむことができる。

【登場キャラクタ】
本条大地。本作の主人公で桜坂消防士の若きエース。多少荒削りな一面も持つ熱血漢	本条雄一朗。大地の兄であり、もう一人のエース。冷静沈着かつ大胆、優秀な消防隊員である	菊原千鶴。桜坂消防署の救急隊員。普段は物静かな彼女だが、人命救助の想いは人一倍

【スクリーンショット】

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□アイレムソフトウェアエンジニアリングのホームページ
http://www.irem.co.jp/
□「桜坂消防隊」公式ページ
http://www.irem.co.jp/official/sakurazaka/index.html

(2004年4月27日)

[Reported by 勝田哲也]

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