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エキサイト、オンラインゲーム事業を強化 |
エキサイト代表取締役社長 山村幸広氏 |
オンラインゲーム部、部長の黒田英二氏。「上級者も満足するMMOタイプのゲームを5本揃える」と語った |
今回、一部映像が公開されたのは、2003年12月にエキサイトが日本でのパブリッシュを発表した韓国のタイトル「UNIVERSAL COMMANDO」、「フリフオンライン」、「ShotOnline」の3タイトル。
「UNIVERSAL COMMANDO」はリアリティを追求したアクションシューティング。FPSだが、3人称視点への切り替えも可能。現在クローズドβテスト中で5月上旬からオープンβへと移行する予定となっている。今後は戦車などに搭乗して戦いを繰り広げるといった仕様も盛り込まれる。
「フリフオンライン」は、“魔法のほうき”や“空飛ぶスケートボード”にまたがり空を飛ぶことができ、さらには空中戦まで体験できるという点が目新しい。空中に浮かぶ大きな船など壮大なファンタジー世界が設定されているようだ。4月15日に専用のホームページが開設され、5月下旬からクローズドβが開始される予定。
「ShotOnline」はオンラインゴルフゲーム。モーションを韓国のゴルファーから取り込むなど、リアル指向のスポーツゲームとなっている。サービス開始後は実際に行なわれているゴルフツアーと同時にネット上でもツアーを開催するといった企画も現在進められているという。つまり、リアルに存在するゴルフコースがデータ化され収録されるということで、なかなか興味深い。ショットを打つシステムは基本的にパワーゲージのタイミングを図ってボタンを押していくスタイル。
残念なことに、これら3タイトルは会場ではムービーによる公開に留まり、実際にプレイすることができず、細かい仕様に関しても今後徐々に明らかにされるという。これらエキサイトがサービスを行なうゲームの情報を中心に更新していくポータルサイト「Game.excite」をスタートさせた。このサイトでは前述のゲームの情報だけでなく、初心者ユーザーに対して各ゲームの特徴をわかりやすく伝えるなどの工夫をこらすという。また、自社で扱うタイトル以外のオンラインゲームの情報も扱い、オンラインゲーム市場の底上げを図っていくという。
これまでのタイトルは、オンラインゲームをプレイしてきた比較的コアユーザーをターゲットにした戦略だが、これと同時にカジュアルゲーマー層をターゲットとしたゲームサイト「Creamsoda (クリームソーダ)」も同時にスタートさせた。「Creamsoda」では、難しい操作は必要なく短時間で終わるカジュアルゲームをあつめ、これらのゲームを無料で遊べるようにする。他のカジュアルゲームサイト同様に、アバターシステムにおいて課金することで利益が上がるようにする。
アバターシステムに課金するシステムは比較的オーソドックスなアプローチだが、一工夫凝らされている。これまでのカジュアルゲームサイトでは囲碁やオセロ、ビリヤードといったゲームが並んできたが、「Creamsoda」ではアバターシステムがゲームに直結している。と言うのは、アバターシステムでコーディネイトした自分の分身であるキャラクタを披露する場がゲームなのである。
第1弾となるゲーム「パフェカフェ」はフィーリングカップルゲームで、参加者同士で自己紹介を行ない、その後ビンゴゲームや早押しクイズなどを行ない最後にカップル成立 (もちろん両思いでなければカップルは成立しないが) といった展開となる。カップルが成立すれば、カップルだけが楽しめる間違い絵探しゲームを体験できる。男性は女性に対してチャットでアドバイスを送り、女性はそれを受けて間違いだと思われる画面内をクリック (男性はクリックできない) していく。
ゲームの制作を担当している斎藤さんは「いくつかアバターシステムのゲームをプレイしてきたが、ゲームはゲームでアバターを披露することができないことが多かった。アバターを披露したいという欲求からこのようなシステムを思いついた」と解説。ゲームというよりはコミュニケーションツールといった性格が強いが、今後もゲームを追加していくという。
同社代表取締役社長の山村幸広氏は「これまでインフラの整備が行なわれてきて、やっとユーザーが増えてきた。今後はその上で何倍ものコンテンツビジネスが展開されることになる。そのコンテンツビジネスの中でゲームは重要なポイントとなる」と語り、今後もゲームビジネスを押し進めていきたいと語った。
(2004年4月12日)
[Reported by 船津稔]
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