本作を始めるにあたり、TCG経験者ならばルールの把握もしやすいかもしれないが、TCG未経験者にはとっつきが悪い感は否めない。そういった理由から本作を敬遠していたプレーヤーも少なくないと思うが、「新たなる召喚」ではそういった新規ユーザーへの救済処置が施されている。
これは新規でICカードを作成すると自動的に適用されるもので、初プレイから10プレイ目まではプレーヤーに若葉マークがついた状態になり、ライフの増減に関してかなり優遇されるのだ。具体的にはゲームスタート時の初期ライフが9からのスタートとなり、更に戦闘敗北時に起こるオーバーキルによるライフ損失の最大値も3までに抑えられている。ルールが把握しづらいと悩んでいた方もこれを期にアヴァロンの世界を体験してみてはいかがだろう?
補足として、新規ユーザーのために用意されている「スターターパック」だが、これには「新たなる召喚」の新カードは追加されていない。つまり前作からのユーザーは新たにスターターパックを購入する必要はない。
もちろん、前作からのプレーヤーにもうれしい追加要素は用意されている。初プレイ時でもわかると思われるのが、エントリー待機画面のデッキ表示画面でカードの熟練度が表示されるようになったことだ。また、移動に使ったカードがキャラクタ上部に一瞬表示されるようになった。
さて、ここからは肝心のゲームシステムの変更点について見ていこう。まずはライフシステムの変化。旧バージョンでは5だった初期ライフが7まで増加されている。さらにオーバーキルの上限も6から4に下げられた。その代わり、ほこら到達時にもらえるライフボーナスが2から1に下がっている。しかし、この変化によって“乱入直後にオーバーキルでの即死がなくなった”ことに注目して欲しい。全体的に見れば、初心者を救済しつつ程よいバランスに仕上がっているといえるだろう。
次にマップシステムの変更について。大きなところでは、新規スタート時やマップチェンジの際に選ばれるほこらがランダムになったことだろう。また、マップ上に配置したモンスターの寿命が5ターンから4ターンに、正確には4ターン目の開始時に消滅するようになった。これによって配置デッキ同士で起こりがちな、配置モンスターだらけの「交通渋滞」は起き難くなった。
その他では、戦闘支援の選択画面でその時に選んだカードが「戦闘開始まで残りの手札が減らなくなった」ことに注目したい。今までは支援に使うカードを選択した瞬間に手札からカードが減ってしまったので、何色の戦闘支援を使ったのかがわかってしまい完全に後出し有利だったのだが、この変更によって純粋な支援の駆け引きを楽しめることだろう。
また、ほこらや賢者の城到達時にもらえる「証」にも若干の変化がある。「証」を集めていくと昇級し、称号持ち同士の対戦になると変動することに変化はないのだが、集められる「証」の最大数が9,999から20,000まで引き上げられた。それに加え、称号の上下格差によって変動していた「証」の争奪数が「10」に統一された。これによって学位がアヴァロンになったプレーヤーが一方的に「証」を奪われることがなくなり、アヴァロンであっても下位の学位から「証」を奪えるようになったので、無理やり2枚目のICカードを作る必要もないだろう。
注意として、CPUキャラである「ディアドラ校長」や「ダグダ理事長」も、プレーヤーから「証」を奪うように変更されている。
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エントリー待機画面でカードの熟練度が表示されるようになった |
他のプレーヤーが使用したカードが、キャラクタの頭上に一瞬表示される |
ほこら到達のライフボーナスは2から1に減少 |
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