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【Game Developers Conference 2004】レポート

定番から革新まで見応えのある各種入力デバイスが登場

3月24~26日(現地時間) 開催

会場:San Jose McEnery Convention Center

■ Logitechが大幅に小型化されたPS2用ワイヤレスコントローラをデモ

手前がPS2対応の「Logitech Cordless Action Controller」で、奥がXbox対応の「Logitech Cordless Precision Contoroller for Xbox」。現在はプロトタイプのためXbox向け製品には表面のシボがないが、製品版ではPS2向けと似た質感になるという
 「GT FORCE Pro」をはじめとするゲーム用周辺機器を開発しているLogitech(ロジクール)は、新たにPlayStation 2とXbox向けのワイヤレスコントローラを発表。同社ブースにて展示とデモンストレーションを行なった。

 展示されていたのはPS2対応の「Logitech Cordless Action Controller」と、Xbox対応の「Logitech Cordless Precision Contoroller for Xbox」。いずれも、2.4GHz帯を使用するワイヤレスタイプのコントローラである。同社は以前から、こうしたワイヤレスタイプのコントローラを発売していたが、今回展示されたふたつのコントローラは、それらを大幅に改良した製品となっている。

 従来モデルとのもっとも大きな違いは、コントローラ自体の大きさだ。これまでの製品は正直に言って、成人男性であっても日本人の手にはやや余る大きさがあり、ワイヤレスというメリットを優先するために握りやすさや操作のしやすさが犠牲になっていた部分もある。コントローラのサイズについては、その体格の違いから欧米と日本のあいだでさまざまな捉え方、考え方があるため、単純に結論づけるわけにはいかない。だが、たとえばXboxにおいては、当初は大型のコントローラが付属していた欧米仕様の製品も、やや小型の日本市場向けコントローラの評判の良さから、欧米においても標準仕様が変更になった経緯がある。

 今回、Logitechでは日本からのリサーチデータを元に小型化を検討。日本人だけでなく欧米人の子供やティーンエイジャーにも受け入れられやすいサイズとして、コンソール本体に付属する純正コントローラ並のサイズをワイヤレスで実現したという。

 従来モデルは単3乾電池3本で稼働するが、今回展示された製品は単3乾電池2本での稼働を可能としながら、バッテリの持続時間は従来モデルと同等を維持したという。ワイヤレス通信にともなう信号のディレイも従来モデルに比べて改善され、同社のブースでは60fpsの対戦格闘ゲームをデモンストレーションしていたが、ほとんど違和感なくプレイできた。内蔵する乾電池の数が減ったことや本体サイズの縮小で、重量も大幅に軽くなり、操作感は従来製品に比べて格段に向上したと言っていいだろう。

 これらの製品は北米市場では4月の出荷を予定している。販売価格はPS2向けが39.99ドル、Xbox向けは49.99ドル程度となる模様だ。Xbox対応版のほうが10ドルほど高いのは、コントローラ部分にメモリユニットを搭載する標準仕様上、この製品ではデータ受信ユニット側にメモリスロットを設けているためだ。ちなみにいずれの製品も、従来モデルに比べて約20ドルほど低価格になっている。

PS2のコントローラ端子に取り付ける受信ユニット。信号受信によって点滅するLEDで動作状態が確認できる。縦に端子が並ぶPSXでは、ユニットの厚さからそのまま2つを取り付けることはできないが、延長コードなどを使って対応したいとしている もうひとつ、PC向けの製品でゲームユースという点を重視したというマウス「Logitech MX510 Performance Optical Mouse」も同社ブースに展示されていた。最高レベルのトラッキング精度で、ビジネスユースにはない緻密な操作感をヘビーゲーマー向けに提供するのがコンセプトだという。北米での販売価格は49.95ドル。日本市場向けの販売も計画されている


□Logitechのホームページ
http://www.logitech.com/



■ フルカスタマイズ可能なキー入力デバイスを展示するErgodex

 Ergodexが展示していたフルカスタマイズ可能なキー入力デバイス。独立したキートップをボード上にユーザーが任意に配置して、キー入力ができる。それぞれのキートップには独自のIDが設定されていて、ボード上のどこに置いても、記憶させた任意のキー入力が可能となっている。個々のキートップへ対応するキーを登録するのは、ボード左上にあるボタンとキートップを押しながら標準キーボードの任意のキーを押下する方法のほか、専用のユーティリティを使ってモニタ画面からまとめて登録することも可能だ。

 ブースのスタッフがデモンストレーションしてくれたのはFPSで、移動に必要な前後左右移動のキー、ジャンプ、しゃがみこみなど、必要なキーだけを手の大きさにあわせて自由に配置してプレイして見せてくれた。特に優れている点は、単純なキー入力だけでなく、マクロともいうべきキーの長押しやある程度間隔を開けて何度も押すといった操作にも対応している点である。デモされていたようなFPSはもちろん、Photoshopなどのアプリケーションでも、特定のキーボードショートカットを多用するような時には有効に活用できるだろう。

 ひと昔前は、フライトシュミレータなどのPCゲーム向けに、ソフトごとにカスタマイズされたキーボードが発売されていたりしたが、その汎用ハイテクバージョンとでも言うべき製品だ。

 標準キットには25個のキートップが付属。オプションにより最大50個までの拡張が可能だという。現在はプロトタイプを使ったデモンストレーションとなっているが、夏をめどに製品化する意向とのことだ。

「DX1」と名付けられた入力デバイス。個々のキートップには独自のIDが設定されていて、ボード上のどこに置いても記憶させた任意のキーを入力できる。ボードには透明なカバーがついているので、ゲームやアプリケーションごとに印刷したテンプレートなどを挟み込める キートップをボードに取り付けるのは、何度も接着できる粘着性のある素材が使われている。ユーザーの手の大きさや好みにあわせて、何度でも付け外しできる
これがキートップ。手前にIDとなる記号が記されている。標準キーボードとの同時押しで入力するキーを記憶させる方法もあるが、この記号を元にユーティリティを使って登録する方法もある 単純なキー入力だけでなく、任意の時間キーを押し続けたり、間隔を開けて何度か押すといったマクロ動作も登録できる。FPSなどで一連の動作を多用するときに有効だという


□Ergodexのホームページ
http://www.ergodex.com/



■ ついに“ファースト・パーソン・ファイティング”ゲームが実現

 IN2GAMESのゲーム用入力デバイス「GAMETRAK」。床面に設置した本体ユニットから伸びるワイヤーをグローブや剣などに接続し、そのテンションや傾きを感知してゲームに対してコマンド入力を行なうデバイスだ。デモンストレーションでは、オープンフィンガータイプのグローブにワイヤーを結び「BLACKWIND」という“First-Peason Fighting”をプレイして見せていた。

 最初にテンションや傾きなどのキャリブレーションを取ってしまえばプレイ自体は簡単。“First-Peason Fighting”の名のとおり、正面に相対する敵に向かってパンチを繰り出せばいい。敵の攻撃に対しては、画面のBLOCKという指示に従って掌で受け止めるようにする。攻撃パターンによってはコンボ技も繰り出せるようだ。「BLACKWIND」で対戦する敵キャラクターもバタくさいばかりでなく、日本人受けしそうな要素も含まれていて、入力デバイスの特異性ばかりでなく、ゲーム内容にも期待が持てそうだ。今年の第3四半期に、PS2、Xbox、PCの3つのプラットフォームで発売が予定されている。対応予定言語には日本語も含まれており、日本市場もターゲットにいれている様子。

 この「GAMETREK」を入力デバイスとするタイトルとして、釣り、ダンス、バスケットボールなどのさまざまなジャンルが企画されているようで、ブースには2005年の第1四半期に発売を予定しているというゴルフゲーム「Real World Golf」も展示されていた。

一人称格闘“First-Person Fighting”というジャンルの「BLACKWIND」をデモプレイ。ワイヤーが接続されたオープンフィンガーグローブを手に、敵にパンチを叩き込む 「GAMETREK」の本体ユニット。テンションや傾きをセンシングするセンサーが左右に配置されている。タイトルによっては90度回転させて設置し、前後にこのセンサーが位置するようにする 剣を模したスティックにワイヤーを接続して行なっているテクノロジーデモンストレーション。わかっている人には説明不要。気分を出すなら利用する剣もライトセーバーにしておきたい


□IN2GAMESのホームページ
http://www.in2games.uk.com/




□「Game Developers Conference 2004」のホームページ
http://www.gdconf.com/

(2004年3月28日)

[Reported by 矢作晃]

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