|
★PS2ゲームレビュー★
ゲーム中のBGMには「ポップンミュージック」シリーズで好評を博した楽曲「Power Plant」、「Homesick PT2&3」のインストゥルメンタルバージョンが使用されている。デフォルトは前述の2曲のみだが、これもまたオフラインモードやオンラインモードのプレイ時間や試合回数などの条件を満たすことで新BGMが追加される。
また、PlayStation BB Unitを利用することによって、オンライン上で他のユーザーと対戦できる。インターネットランキングも集計されているので、全国レベルのぱずるだまプレーヤーと腕試しをしてみるのも一興だ。
■ ポップンキャラが背景で動きまくるプレイ画面 フィールドの背景に登場するキャラクタは、戦況によってさまざまなグラフィックパターンを見せる。これらは、「ポップンミュージック」で使用されたBAD、通常、FEVER、勝利時、敗北時のグラフィックがそのままトレースされている。ポップンファンには見慣れた「ポップンミュージック」のキャラクタたちが「対戦ぱずるだま」とフュージョンすることで、ある種のコラージュ的な新鮮さが生まれるといった印象だ。
既存の「対戦ぱずるだま」シリーズでは、登場するキャラクタたちが連鎖に合わせてしゃべりまくっていたが、今作で登場する「ポップンミュージック」のキャラクタには(原作同様)ボイスがない。
よって、ゲーム中のボイスは、使用キャラクタの種類に関係なく「ポップンミュージック」に数多くの人気楽曲を提供しているアーティストの「すわひでお」さんと「Sana」さんが1P側、2P側(逆の設定も可能)のボイスを担当している。かけあい漫才のようなパターンや、連鎖の宣言パターンなどボイスの種類は多い。すわさんとSanaさんのファンなら、熱心に耳を傾けておきたいところだ。
■ ゲームの根幹は対戦を前提としたパズルゲーム
「対戦ぱずるだま」のルールは、フィールド画面の上から落ちてくる2個1組の「たま」を並べて、同色3つに揃えて消していくというもの。「たま」を連鎖させて消すことで、相手のフィールドには大量の「こだま」が送り込まれる。相手のフィールドの左から3列目を「たま」で埋め尽くせば勝利し、反対に自分のフィールドの左から3列目が埋まると敗北となる。
筆者は数年ぶりに「ぱずるだま」を遊んでみたが、大量連鎖を作る面白さと逆転に次ぐ逆転から生まれるスリリングな対戦シーンは、とても楽しい。斬新なシステムが追加されたわけではないが、足し算も引き算もない変わらない良さがあると思う。
「対戦ぱずるだま」の基本は、まず相手のこうげきだまのパターンとその対処法を覚えること。この基本を押さえたプレーヤー同士が戦うと、非常に熱い対戦ツールと化す。ただ、シリーズ作品が長らくリリースされなかったこともあり、現実世界で周囲に「ぱずるだま」に長けた友人を探すのは難しいかもしれない。そこで、次項で説明する「オンラインモード」を活用し、日本中の「ぱずるだま」名人たちとの熱戦を体験してほしい。
■ チャットと通信対戦が無料で楽しめる「ONLINE」モード体験記
初めてプレイする場合は、会員登録画面でユーザー登録を行なう。登録といっても、使用規約を確認し同意するだけで自動的にIDとパスワードが発行される手軽なもの。IDとパスワードにアルファベットのo (O)、i (I)、l (L)が含まれていないというのもユーザーフレンドリーで好印象。IDとパスワードが自動記録&入力されるのも実に楽だ。 ここで、マイナスというか煩わしいステップがひとつある。それは、オンラインに接続した時は、ディスクチェックのために必ずオリジナルディスクをディスクトレイに入れなければならない点だ。ディスクチェック完了までの時間はわずか数秒だが、オンラインに繋ぐ度にゲームディスクを探すのは手間のかかる作業に感じた。また、ADSL回線のユーザーなどルータを使用している場合は、あらかじめ特定のポート番号を開放する必要がある。 ディスクチェックが完了すると、ユーザーデータの登録・選択画面に入る。ユーザーデータごとに、ユーザー名、勝率、段位、ポイント、ハイスコアが記録される。データは最大5つまで作成可能で、ユーザー名は8文字まで記入できる。ログインするユーザーデータを決定すると、オンラインメニュー画面に移行する。 オンラインメニューでは、「ロビー」、「???」、「ランキング」といったコンテンツが存在する。将来バージョンアップで使用される予定の「???」はひとまず置いておき、オンライン対戦するための「ロビー」に移動してみた。
ロビーでは、ロビーに入室しているプレーヤーとのチャットや、ルームという名のエリアを作成してオンライン対戦を楽しむことができる。筆者が発売当日の12時ごろにログインしたところ、ロビーの入室者数(接続数)は10人程度。接続者数が少ない気もしたが、「対戦ぱずるだま」は1対1なので、極端な話、2人以上居れば対戦がスタートできるからまったく支障はない。さっそく、チャットで対戦相手を募ることにした。
チャットの文字入力はUSBキーボードを使用するのがもっとも楽だが、コントローラーから文字入力が可能なソフトキーボード機能も実装されている。ロビーに居るユーザーに挨拶をし、「pop’n対戦ぱずるだま」初心者であることを告げると、快く勝負を受けてくれる人が何人かあらわれた。 自分と同じ段位の人と勝負することになり、筆者がルームを作ることとなった。ロビー画面でスタートボタンを押し、ルーム名、入室パスワードの有無を入力するとルーム「初心者です」が完成した。ロビーで示し合わせたユーザーも無事ルームに入室し、対戦回数、ハンデ設定を話し合ってから対戦をスタートした。
プレーヤーキャラクタ(対戦相手は相当やり込んでいるらしく、シークレットキャラクタも何人か登場していた)とこうげきだまのパターンを選択して、いよいよワンセットマッチの開始。プレイ中、ラグによるレスポンス不良、エラーなどは特に見受けられなかった。オンライン対戦でも、実際にゲームセンターでぱずるだまを対戦しているかのように快適なプレイができたといえる。
オンライン対戦時のみ、試合が終了すると双方に「StagePoint」が加算される。ワンセットマッチの場合、StagePointは勝者側に50PT、敗者側に10PTがプラス。このポイントが一定数貯まると、オンラインモードでのみ入手可能なキャラクタが使用可能になる。シークレットキャラクタのリゼットは1,000PT、ししゃもは5,000PTが必要となるという。人気の高いキャラクタを自キャラとして使う場合は、オンラインで相当数の対人戦をこなさなければならないだろう。
オンライン通信で相手の顔が見えないとはいえ、やはり対人戦で負けるのは、とても悔しい。その無念さが「次こそ勝ってやる!」という気持ちにさせ、思わず「もう1度対戦してください」とメッセージを打ち込むほどにプレイに熱が入るのである。このオンライン対戦の熱さは、ぜひ一度体験してほしい。ひとつ残念なのが、まだBGMやキャラクタを自由にダウンロードできないこと。今後のコンテンツの拡充に期待したい。
■ 今後の展開に期待が持てるオンラインコンテンツ 今作がスタンドアローンのパズルゲームになっていたら、たとえ「対戦ぱずるだま」自体が大変面白いといっても、少々パンチが弱い感は否めなかっただろう。だが、今後のオンラインコンテンツの展開次第によっては「対戦ぱずるだま」ファン、「ポップンミュージック」ファンの双方にとって魅力的なタイトルになる可能性がある。
新キャラクタ、新BGMのダウンロードなどの追加要素は「ポップンミュージック」ファンにとって嬉しいサービスだが、個人的な希望としては「対戦ぱずるだま」シリーズファンにもアピールするコンテンツがほしい。ストレートに言うなら、「対戦ぱずるだま」シリーズに登場したキャラクタたちをダウンロードさせてほしい。「対戦ぱずるだま」に登場したまこりんと「ポップンミュージック」のアッシュが戦っている姿は異様かもしれませんが……。
□コナミのホームページ (2004年3月16日) [Reported by 福田柵太郎]
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved. |
|