【「SAINTS (セインツ) 聖なる魔物」まもなく発売】

CERO対象年齢：15歳以上推奨

さまざまな地形を、ふたりの力で突破していく。アクションよりも、アイデアで難関を越えていくことになりそうだ

　株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントは、プレイステーション 2用ソフトとして「SAINTS (セインツ) 聖なる魔物」を2004年3月18日に発売予定。価格は5,800円。

　ソニー・コンピュータエンタテインメント ヨーロッパが制作した「SAINTS (セインツ) 聖なる魔物」(以下、「セインツ」)。本作は「ゴシックアドベンチャー」と銘打たれた作品で、ダークファンタジーの世界での冒険が体験できる。日本やアメリカで制作されたものとは、ちょっと違った味わいの作品だ。

■少女・ジェンとガーゴイル・スクリーが異世界を巡る

　本作の主人公はジェンこと、ジェニファー・テートと、西洋の魔よけの石像(ガーゴイル)の姿をしたスクリー。ジェンとスクリーの2人が協力をして異世界を巡り、世界を救うため冒険を繰り広げることとなる。

　ある夜、ジェンは恋人ルイスとギグ(ライブ)の後、帰り道に謎の魔物に襲われ、重傷を負う。生死の境をさまよい、病院のベッドの上で眠るジェンのもとに、スクリーが現われる。スクリーは主である「アレラ」の命でやってきたという。彼らが属する世界、「オブリヴィオン」は、現在危機に瀕しており、その危機を救うには、ジェンの力が必要だというのだ。

　スクリーはジェンを異世界への冒険へと誘う。彼女の魂は、傷ついた肉体から離れる。ジェンは突然訪れたこの冒険にとまどうが、ルイスもまたオブリヴィオンに行ったことを知り、旅立つ決心をする。オブリヴィオンは彼女自身が住む人間の世界とも密接な関係にあり、オブリヴィオンの危機を救えなければ、人の世界も滅んでしまうのだ。

　ゲームでは2人の操作を切り替えながらさまざまなトラップをクリアしていくこととなる。ジェンは細い身体を利用して狭いところをくぐり抜けることができる。スクリーはトーチを持ち運んで周囲をてらしたり、その炎で魔物を追い払ったり、重いものを持ち運ぶことが可能。

　トラップはパズル的要素があり、それらを2人で切り抜けていく。2人が協力をすることで、1人ではとてももてないものを動かしたり、片方がロープを持ち、それを伝って下に降りるなど、さまざまな状況をアイデアでクリアしていく。イベントが起きることで使える能力が増えることもある。

■“変身”ジェンの本当の力

　なぜ彼女がこの恐るべき冒険に選ばれることになったのか? それには大きな秘密がある。それは彼女が永遠の夜の世界「ソラム」の王・ハーンの座にたどり着いたときに明らかになる。ハーンが世界の危機からの救済を神に祈っているときに現れたジェン。彼女の腕にはアレラに選ばれた証である腕甲「ヴァンブレス」が光っている。

　その腕甲を見た王はジェンに詰め寄る。「そなたの腕を見せてくれ“半人”よ!」。訳もわからず、怯えるジェン。ハーンが腕甲をつかんだとき、ジェンの身体に変化が現れる。息が詰まる苦しさ、体の中から得体の知れない何かの力がこみ上げてくる感覚。強烈な痛みが爆発的に高まったとき、彼女の姿は変わっていた。2つの角、両手には恐ろしいかぎ爪……。呆然としている彼女に、スクリーはうっとりとした口調で話しかける。「君はこの姿の方がずっと綺麗に見えるよ」。

　ジェンの秘密。彼女の魂には赤ん坊の時カオスの魂が混入されていて、ヴァンブレスを触媒に、彼女は魔物に変身することができるのだ。ゲームではジェンとスクリーが巡る4つの国、ソラム、アクィスス、イーサ、ヴォルカ、それぞれの国にすむ住人のパワーを受け取ることで、4つの姿に変身できる。アクィススにすむアンダインという種族のパワーを受けて変身すれば、水中を自由に移動できる。イーサにすむレイスに力を借りれば、体色は紫になり、瞬間移動が可能になる。これらの能力は、トラップの踏破に不可欠なものになるだろう。

　ヴァンブレス、そして変身の能力は、本作のアクションパートである戦闘でもその能力を発揮する。バトル時はPS2コントローラの感圧システムを利用していて、押す強さ、長さによって攻撃力が変化する。右と左の攻撃の他に、ガードや、後方の敵を攻撃するスピンアタック、さらに敵のガードを崩す“挑発”がある。

　これらの攻撃アクションに加え、敵のとどめを刺す「必殺モード」がある。魔物たちは皆自己再生能力を持っているため、例え動きを止めても放置しておけば復活してしまう。完全に魔物を倒すには、この必殺モードを発動させ、とどめを刺さなければ行けないのだ。

　ジェンが特殊能力まで駆使して戦っているときに、相棒であるスクリーは石化して戦いを見守っているだけである。彼の体は小さすぎるため、戦いには非力すぎるのだ。身体を石に変え、戦いの運命をジェンにゆだねるしかないスクリー。彼自身はこの能力を恨めしく思っているようだ。 　

【登場キャラクタ】
ジェン(ジェニファー・テート)。 恐ろしい運命に巻き込まれ、異世界の冒険へと旅立つ。性格はあまりくよくよ悩まない明るい現代っ子。時々まじめなスクリーをからかうことも	スクリー。ガーゴイルの姿をとっているが、これは仮の姿。オブリヴィオンの秩序を司る善の女神アレラの使いである。ちょっとカタブツなところもあるが、ジェンをサポートしてくれる頼りになる友人

【ジェンの変身】
フェライ。ソラムにすむ種族であり、脚力が強靱になり、移動速度、ジャンプ力が上昇する。両手の爪が武器となり、敵を切り裂く	アンダイン。アクィスにすむ種族のパワーを受けることで変身できる。エラがあるため、水中で呼吸ができるようになるが、反面地上では活動できない
レイス。イーサにすむ種族。鞭と短剣を武器として戦う。タイムシフトという瞬間移動能力を備えるが、使用すると激しく体力を消耗してしまう	ジン。ヴォルカにすむ種族のパワーにより変身。最も戦闘に適しており、強力な2本の剣は、ひとつの長大な剣に変形させることもできる

【スクリーンショット】
1番下はハイレゾの画像。ジェンの変身した姿は、恐ろしさと、美しさを感じさせる

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□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ
http://www.playstation.jp/
□「SAINTS（セインツ） 聖なる魔物」のホームページ
http://www.playstation.jp/scej/title/saints/

(2004年3月4日)

[Reported by 勝田哲也]

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