前回の記事で触れたとおり「魔導競技会(以下、競技会)」では使用可能な「レア以上」のカードに枚数制限が設けられている。制限幅は0枚(コモン、アンコモンのみ)から10枚までだが、ここではメーカー公式設定である「5枚」を基準に考えていくことにする。
先述しておくが、どのデッキタイプであっても「鬼ブル」、「ケルピー」の移動カード2大巨頭と、圧倒的なカードアドバンテージを誇る「ディープシーカー」は常に選択候補の筆頭となるのは言うまでもない。特に「ケルピー」は「競技会」という特別ルールが採用されている中であっても、どんなデッキでも使える万能カードであることは間違いない。これを踏まえ、制限の7枚に「ケルピー」は選択肢に加えないものとする。それでは、移動型、配置型などの各種代表的なデッキにおける、有効なレアの選択を考えていこう。
・移動重視型
移動重視というからには「鬼ブル」は3枚必須なわけだが、移動重視型のメインアタッカーとなる「ストラグラー」に加えて「メカニモンク」や「ポイズンスパイク」の追加は考慮に入れたいところだ。通常ならば移動重視型と非常に相性のいい「メカニモンク」を採用したいところだが、「競技会」ではほこらに到達することを第1に行動したいわけで、加えて「メカニモンク」のオーバーキルによるライフ獲得も「競技会」のルール上(ライフが0になった場合は即復活)プラスに働くことは少ない。これを考慮に加えると「ポイズンスパイク」の有用性が理解してもらえるだろう。
また、配置重視型での要となる「ディープシーカー」も充分考慮に値するパワーカードだ。配置重視型と違い、3枚投入してしまうと動きが鈍くなってしまうので、2枚を基本に自分に合った調整をしていくといいだろう。
それ以外では、強力な戦闘支援を装備している配置型に対抗するために「かすめとり」も選択肢として残しておきたい。しかしスーパーレアであることを考えると、レアのスペースを割いてまで投入するかどうか? と問われると、いささか疑問が残る。基本的には「フィールドアーマ」や「目くらまし」で代用する方がベターかもしれない。
・配置重視型
「競技会」のルール上、どうしても厳しい戦いを強いられることは否めない配置重視型。それでも通常ルールならば、まだまだ最強候補といえるだけのパワーを秘めているデッキであることは間違いないだろう。
「競技会」ルール、通常ルール共に配置重視型のキーとなるのは「ディープシーカー」だ。まずはこれを3枚デッキに投入するところから話は始まる。移動重視型と違い、配置型ではコモン、アンコモンに優秀なアタッカーが不在なので、「カリバーホーン」も2枚くらいは用意したい。一応、アンコモンまでで配置型と相性がいいモンスターとして「スカルマン」が存在するが、これはブロッカーとしてはまだまだ優秀といえるものの、「メルトダウン」が弱体化された現状では、アタッカーとしては不安が残る。
移動に乏しい配置重視型では、万能移動カードの「鬼ブル」の投入を考えたいので、制限枚数を考慮するとなかなか難しい問題になる。しかし「ディープシーカー」と「カリバーホーン」は「これがないと配置デッキとして始まらない」というところがあるので、基本的には「チャロ」や「女神」で移動をこなしていかざるを得ないだろう。
・破壊重視型
「破壊の業火」と「破壊の報復」のコンボが強力な破壊重視型。「競技会」ルールではキーカードが両方ともレア以上なので、デッキ構築力が問われるところだ。
本来ならば破壊重視のみならず配置重視でも採用されることが多い「タワー」だが、配置後から能力が発動するまでの詠唱時間が「競技会」ではネックとなる。ここら辺は好みが分かれるところなので、「タワー」が好きなプレーヤーならば数枚採用するのも悪くはない。
また配置重視型と同様、序盤はある程度の準備期間が必要になるわけで、手札と場を充実させる、特にコンボカードを集めることができる「ディープシーカー」の重要度は非常に高い。「破壊の業火」と「破壊の報復」の枚数を増やすよりは、そのスペースを「ディープシーカー」に割いたほうが効率がいいだろう。
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