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★PS2ゲームレビュー★

熱きサイヤ人の血が再び燃え上がる!
「ドラゴンボール Z 2」

  • ジャンル:格闘アクション
  • 発売元:株式会社バンダイ
  • 価格:6,800円
  • プラットフォーム:プレイステーション 2
  • 発売日:発売中(2月5日)



 地球育ちのサイヤ人である「孫悟空」が活躍する鳥山明氏原作の「ドラゴンボール」といえば、もはや国民的人気作品であることは疑いもない。 その悟空をはじめとしたキャラクタが大活躍する3Dアクションゲーム「ドラゴンボールZ(以下、DBZ)」がPS2で発売されたのは記憶に新しいと思うが、その「DBZ」の続編である「ドラゴンボール Z 2(以下、DBZ2)」が早くも登場した。

 氏が描く独創的な世界は日本のみならず、今や世界中でも絶大な人気を誇っているわけだが、忠実に再現された原作の魅力をそのままに、対戦アクションとして原作の世界を自分の手で再現できることこそ、このゲームの一番のよさではないだろうか。

 登場キャラクタも「魔人ブウ」編を含む、30人以上のキャラクタが登場する。それだけではなく、原作では活躍する機会がなかったものの、ファンなら思わずニヤリとしてしまうキャラクタや、本作だけのオリジナルキャラクタも存在するという。


■ 「ドラゴンシェーディング」によるアニメと見紛うほどのグラフィック

 前作の「DBZ」をプレイしているプレーヤーも少なくないと思うが、その前作と比べると本作のグラフィックの進化には驚いたはずだ。これは新機軸の手法「ドラゴンシェーディング」によるもので、これによって、原作のテイストにさらにグッと近づいたことに異論はないだろう。実際にプレイしてみるとわかるが「ドラゴンシェーディング」の効果は凄まじく、登場するキャラクタを実際に戦闘で動かしていてもアニメ版と全く違和感は感じられないほど。

 また、オープニングは新たに創り起されたアニメーションが起用されており、主題歌も影山ヒロノブ氏を起用した本作オリジナルのものとなっているのもうれしい。

オープニングムービーより。原作とは違う新たに創り起されたアニメーションに注目して欲しい



■ 見た目だけではなく、原作に登場した全てのキャラクタと技も忠実に再現

 本作では30人以上のZ戦士達が使用可能だ。といってもゲーム開始時に使えるキャラクタは「孫悟空」、「孫悟飯(青年期)」、「孫悟天」、「トランクス(幼年期)」、「ピッコロ」、「クリリン」、「天津飯」、「ラディッツ」の計8キャラのみ。残りのキャラクタ達はRPG感覚で楽しめる「ドラゴンワールド(以下、DW)」モードを進めていくことで使用可能になっていく。

 もちろん、キャラクタ達の必殺技は原作を忠実に再現しており、前作では見ることができなかった「フュージョン」や「ポタラ」などの合体形態変化を伴うシステムも採用されている。

フュージョンによって誕生する「ゴテンクス」。コマンドを順に入力するが、失敗もある
必殺技の再現度もさらに向上している


■ シンプルなシステムながら奥深さを味わえる「スキル」の編集

 このゲームは「パンチ(P)」、「キック(K)」、「気功波」、「ガード」の4種類に、上下に軸をずらせる「避け」、さらに「受身」といった行動に「気力ゲージ」が絡んでくる。これに特殊操作で繰り出せる「必殺技」が加わるのだが、実際にプレイした感じでは地上、空中と2つのシチュエーションが存在するものの、2D格闘的なシンプルなシステムがベースとなっている。各キャラクタには基本技(気力ゲージに関係なく使用可)としてPとKを組み合わせた連携始動技があり、これでけん制しながらゲージを溜めていくことが基本戦略になるが、キャラクタによってはPから必殺技までつながってしまうため、一瞬の油断から一気に大ダメージを被る、予断を許さない闘いとなる。

 「気力ゲージ」は「気功波」を撃つときや必殺技を使用するために必要になってくるが、一部のキャラクタが使える「パワーアップ」にも「気力ゲージ」が必要。スーパーサイヤ人に変身できる「孫悟空」や「孫悟飯」などがそれにあたるのだが、これらのキャラを使用する場合は、序盤にダメージを与えることよりも、いかにして「気力ゲージ」を溜めるかに勝敗はかかっている。

 さて、先の項でキャラクタを追加するためには「DW」モードをプレイする必要があると書いたが、「DW」モードではほかに「必殺技」を使用するために必要な「スキル」を入手することができる。本作で使用できる殆どの必殺技は、コマンドを入力するだけでは使用できない。基本装備として使用できる「必殺技」以外を対戦時に使用するために「スキル」を入手する必要があるのだ。

 「スキル」は「DW」モードのほかに「練習」モードの中にある「修行」や「スキル編集モード」中の「スキルショップ」でゼニ-を支払うことで購入できる。ゼニ-は「DW」モードと「天下一武道会」で入手できるが、入手できる額の違いから基本的に「天下一武道会」で稼ぐことになる。

「修行」モードはチュートリアルを兼ねているので、まずはこれから始めてみよう 「天下一武道会」に積極的に参加して「ゼニ-」をゲットしよう


 入手した「スキル」は「スキル編集」モードで設定できる。キャラクタ1人につき最大7個まで「スキル」を装備することができ、同じ「スキル」を2個装備するとさらにパワーアップする。「スキル編集」モードでカスタマイズしたキャラクタはもちろんセーブ可能で、セーブしたデータは対戦時に使用できる。友達と対戦することになった場合、一方がカスタマイズしているキャラを使っていると、ノーマルキャラではまるで歯が立たないはずなので、まずは「DW」モードをコツコツと進めながら追加キャラと「スキル」の入手に励もう。

「スキル編集」画面。ここではスキルの編集ができるばかりでなく、貯まったゼニ-を使って「スキルショップ」で「スキル」を購入できる。現在持っているスキルは「スキルリスト」を参照すればキャラごとに確認できる。また「スキル」を簡単に説明してくれるチュートリアルもついているので、よくわからない場合はここをチェックしてみよう


 この「スキル」システムが非常に面白く、あまり強くないキャラクタが自分のお気に入りだったとしても、強力な「スキル」を装備することで上位キャラに対抗することができるようになるなど、基本のシンプルさに奥深さを加えるシステムだと感じられた。


■ RPG的要素を持つ「ドラゴンワールド」モード

 さて、ここまでの話で「DW」モードが本作の中核になっていることがわかるかもしれないが、「DW」モードの簡単な解説をしておこう。

 「DW」モードは対戦格闘ゲームとボードゲームの要素が組み合わさったRPGだと考えてもらえれば問題ない。各ステージの決められたクリア条件を満たして、どんどん先のステージに進んでいけば問題ないのだが、原作のストーリーを楽しみながら「スキル」や「ゼニ-」を入手でき、原作からのファンにはたまらないだろう。さらには「DW」でしか手に入らない「スペシャルスキル」も入手できるので、ライバルに差をつけるためには腰を据えて「DW」モードをプレイすることをオススメする。

画像を見てのとおりすごろく的 戦闘するキャラクタの組み合わせによっては、原作で見たことがあるようなやり取りがうかがえる


■ 隠し要素もあり。圧倒的ボリュームで長く遊べそうな作品

 ちなみに「DW」モードの補足として、特定のマスで決められたパスワードを入力するとエクストラマップが遊べるようになるほか、様々な効果が発生するらしい。気になるパスワードは集英社から発刊されている「Vジャンプ」やバンダイのホームページで時期を追って紹介されていくとのことなので、ファンの方々は楽しみにして欲しい。

(C)バードスタジオ/集英社・東映アニメーション
(C)BANDAI 2004

□バンダイのホームページ
http://www.bandai.co.jp/
□「ドラゴンボール Z 2」のホームページ
http://www.dimps.co.jp/dbz_2/
□関連情報
【1月15日】「ベジータ編」から「魔人ブウ編」までのキャラクタが出演 バンダイ、PS2「ドラゴンボールZ 2」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040115/dbz.htm

(2004年2月10日)

[Reported by 林 智加良]


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