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★PS2スペシャル体験連載★

「プロ野球チームをつくろう! 2003」
日本一指南書

連載2回: 「戦力強化で日本一を目指す」

  • ジャンル:スポーツ育成シミュレーション
  • 発売元:株式会社セガ
  • 開発元:スマイルビット
  • 価格:6,980円(税別)
  • プラットフォーム:プレイステーション 2
  • 発売日:発売中(2003年11月20日)



 連載第2回では、戦力の強化をメインとした、シーズン本番とオフシーズンをどう戦うかをお届けしよう。また、検証企画もスタート。同じチャンスにどう立ち回るかによって結果が異なるかどうか、注目してもらいたい。

※本連載内で選手に対しての敬称は省略させていただいております

■ ペナントレース開幕! そして終了(1年目4月~10月)

露骨に前年の成績順がチームの人気に関係しているようだ。チームの順位によって動員数が変動するので、「予想観客人数」を確認してチケット代を設定する
 4月に入る直前、中継ぎ2名が練習中に怪我をしてしまう。2週間ほどで戦線復帰できるらしいが、開幕ダッシュに不安な影を落とす。そして4月。まず始めに今月のチケット代を設定。「2,000円」だと、どのチームとの対戦でも「15,000人」が来場してくれるが、1試合の収入は最大約「3,000万」程度。それに対して「3,000円」ならば「1万1人」入場してもらえれば「3,000万」を越えることができる。順位変動が少ない4月ならば「4,000円」のほうが収入が多くなるが、観客が少ないのもどうかと思うので、「3,000円」にチケット代を設定する。

 先月、スカウトに「国内のみ」、「探索のみ」、「投手」、「基礎体力がありそう」を指定した結果、スカウトが8人の新人を発見してきた。その中で期待できそうな新人は、スカウト評価が「目にも止まらぬ速い球」、「打たれ強くなれる素質あり」、「すぐにバリバリいけそう」という「平古悟」。他球団も興味を示しているようなのでスカウトに「契約金1億2,000万円」、「年俸1,500万円」で入団交渉を依頼する。それと同時にさらに選手の探索も依頼。Bランクの投手で即戦力で優秀な選手がいるのでぜひ見つけたいのだが……。

「球速」、「ピンチ」ともになかなかの好評価。序盤は選手育成に期待ができないので、最初から能力の高い即戦力タイプの新人選手を獲得していこう Sランク評価の新人選手を獲得したいのならば「契約金」、「年俸」ともに最大評価の「1億5,000万円」、「2,000万円」に設定をして、誠意を見せるのが一番 4月のスカウト活動も「交渉」と「探索」をバランスよく指示。平古悟のほうは「逆指名ができたら獲ろう」程度の考えで、本命は即戦力の投手の発見


 月初めの処理が終了したら、今度はメインメニューでの作業に移る。「作戦室」に行き、怪我をした中継ぎを埋める2軍選手を2名ほど1軍に招集。実はこれは、中継ぎの駒が少ないために疲労が蓄積され、新たに怪我人が発生する危険性を下げる処置であり、彼らの活躍は期待していない。

 投手陣のローテーションやレギュラーの打順、守備位置を確認したら、つぎはシーズン中の練習メニューの決定を行なう。「練習」から練習画面に移って練習内容を決定。前回「春季キャンプ」のところでも書いたが、まずは「基礎体力練習」で「体力」をつけ、怪我の確率を少しでも下げる。

シーズン練習も地味な「基礎体力練習」が中心メニュー。レギュラーで使いたい選手の体力はAにしておきたい。そのあとから本格的な練習を始める 大抵の選手は30歳前後に成長のピークがやってくる。全ての能力が限界まで成長した場合はシーズン練習で「調整」を選択して、調子の維持を行なう どんなに気をつけていても選手に怪我はつきものだ。投手陣は中継ぎの負担が大きい。序盤はローテーションは5人でまわして、怪我人が出たら即補充


 ペナントレースがスタートするが、1年目は“最下位でなければ良い”程度の心構えでプレイする。試合も見ずに「試合結果」だけを表示。だいたい勝率5割で戦っていくが、「ライオンズ」には何故か勝てない。6月になると、3~5位を行ったり来たりするようになったので、試合に「勝利ボーナス500万円」をかけて、6月終了時Aクラス(1位~3位)入りを目指す。なぜなら、7月開始時にAクラスにいれば「TV局契約」のイベントが起こってTV局のランクがアップし、放映料も「1,300万円」に上がるからだ。しかし結果は「1.5ゲーム差」の4位。TV局は「ケーブルTV」のまま後半戦をむかえる。

パ・リーグ内最大のライバルになるであろう「ライオンズ」。特に「松坂大輔」、「松井稼頭央」、「カブレラ」の3戦手は非常に強力だ 最初に契約するのが地元の「ケーブルTV局」。3月、7月の「TV局契約」の際にAクラス(3月ならば前年の順位)ならば「ローカル局」と契約ができる これが6月終了時のパ・リーグの順位表。ライオンズが独走態勢に入っていて、今年の優勝は無理そうだ。来年につなげるためにもAクラス入りを目指す


 後半戦もパッとしない成績で、最終順位は64勝70敗6分けの「4位」。Aクラス入りはならなかった。しかし打率は「.277」のリーグ3位、防御率「3.94」のリーグ2位と選手のパフォーマンスは悪くない。特に投手陣は最多勝に「斉藤和巳」、新人王に「和田毅」と好成績。野手では「井口資仁」がホームラン37本で本塁打王に輝く。

 来期は、12月の「FA」補強が上手くいけば、リーグ優勝に顔を出すことができるだろう。それほど練習や試合に気を使わなかったのにこの成績とは、やはり「ダイエー」は強いと再確認する。

これが最終順位表。勝率5割に届かなかったのは悔しいが、1年目の成績としては十分合格点。同じ選手を選択していれば、成績に大差はないはずだ 投手部門の最多勝で堂々と表彰される「斉藤和巳」。選手の能力値だけを見れば最も優秀な投手とはいえないが、2003年の成績が反映されているのだろう こちらは2003年と同じく新人賞を獲得した「和田毅」。斉藤の16勝に続きチーム内2位の12勝をマーク。あと10年は活躍を期待でき、とても頼もしい



■ 来年の飛躍のために(1年目11月、12月)

 11月、12月はストーブリーグで来期に向けて戦力補強を行なう。まずは「スタッフの見直し」が行なわれるが、ゲーム開始時と違い、スタッフを変更すると「契約金×契約年数」のお金をとられてしまう。ここは監督、コーチ陣の交代は避け、スカウトのみ交代させる。これは、優秀なスカウトなら優秀な即戦力新人を見つけてくる可能性が高くなるからだ。国内でのスカウト活動が得意な「橋元達雄」と契約。そして「ドラフト会議」ではシーズン中に「逆指名宣言」をしてもらった「平古悟」を「自由競争枠」で獲得するのみで終わらせる。

コーチングスタッフとの契約年数は3年が基本となっている。そのために必ず3年目終了時までには、そのための予算を確保しておくこと シーズン中にスカウトとの交渉によって好感度が高まると「逆指名宣言」のイベントが発生する。ただし自由競争枠で獲得できるのは2人だけなので要注意 入団契約をかわすとやっとその選手の能力値を確認することができる。「即戦力」といわれる選手の特徴はこの「平古悟」のように体力が最初から高いところだ


 そして12月。いよいよ待ちに待った「FA」をむかえる。今回、FA宣言をした選手は投手「三浦大輔」、「松坂大輔」、「井川慶」、野手「小笠原道大」、「大村直之」の計5名。ここは迷わず、「小笠原道大」と「大村直之」の2名と交渉。エディット選手でカバーしていたウィークポイントの3塁と、1人分駒が少なかった外野の強化が狙いだ。決して逃したくないので、スカウトのコメントが「最高の条件でしょう」となる金額を提示する。
 その結果、両選手の獲得に成功! これで来期は確実にリーグ優勝争いに加わることができるようになった。

 リーグ優勝するための戦力は十分整った。あとは勢いに任せて2年目のシーズンを戦うのみだろう。


【年俸と選手の活躍はどのくらい影響するか?】

 この「プロ野球チームをつくろう! 2003」において、初期の年俸とはどれくらいの価値があるのだろうか? それがわかれば、最初のチーム編成で選手を選択する方針も決まるはずだ。

 今回の検証はわかりやすく、高額年俸選手1名を高額で雇うか、同じ予算で複数の選手を雇うか、その選択に注目してみたい。

 このゲーム一の年俸を誇る「ペタジーニ」のいる「ジャイアンツ」で、「高額年俸プレーヤーひとりを雇った場合」と「同じ予算でプレーヤーを複数雇った場合」の成績を比較する。初期年俸と選手の実力が比例すれば、同じくらいの成績に落ち着くはずなのだがどうだろうか?

○検証パターン1:with高学年俸プレーヤー

 「チームエディット」において選手契約に使用できる予算は基本的には「7億円」。一方、ペタジーニの年俸はスタッフ編成で予算をすべて投入すると雇えない「7億2,000万円」。これだけの「コスト(年俸)」を要求されている「ユニット(選手)」は、それに十分見合うだけのパフォーマンスを発揮するはずという期待が高まる。

同じ予算をどう使い分けるかを検証するため、今回は年俸7億越えのぺタジーニを起用してみた ペタジーニ獲得のためにその他の予算は抑えざるを得ない。なぜなら、選手契約の「7億円」には新戦力選手の契約金「9,600万円」の出費が含まれているからだ 新戦力投手のみの投手陣だと必ず怪我人だらけで選手が足りなくなる。余ったお金で既存投手と契約しておく。条件をそろえるため、この6名は検証共通の選手となる


○ 検証パターン2:同予算で複数プレーヤー

 契約する既存選手は、年俸が1億円未満であることを条件にしてみた。「ジャイアンツ」で有名どころの選手は軒並み1億円越えの年俸なので大幅な戦力ダウンは否めないが、1軍投手12名にレギュラー野手8名を既存選手でそろえることができた。それでもゲームスタート時には「1億4,000万円」の貯蓄がある。

スタッフ陣はなるべく「パターン1」と同じ程度の予算におさまるように設定。若干こちらのほうが契約金が高いが、5人で「1,300万円差」なら誤差の範囲だろう 契約選手一覧その1~投手編~。「高橋尚成」や「河原純一」あたりと契約ができるのは大きい。年俸と活躍ぶりは比例するのだろうか? 契約選手一覧その1~野手編~。「阿部慎之助」、「二岡智宏」が雇えるのは心強い。外野手と1塁手が足りないが「福井敬治」、「宮崎一彰」をコンバート


○ 検証結果「パターン1」

 なんと最初の「タイガース」との3連戦は完封負けの3連敗。4月2週前半に初勝利をあげるものの4月の勝ち星はこれひとつのみ。期待の「ペタジーニ」の打率だが「.263」。投手陣も、体力のない新人がローテーション入りしているせいか怪我人続出。後半、「ペタジーニ」が調子を上げるも、投手陣がふんばれず、最下位のままシーズン終了。

スタートダッシュに思いっきり失敗している図。2桁失点に完封負け…… コーチの注目選手として取り上げられる「ペタジーニ」だが打率は「.263」 体力が少なく中継ぎ人が相次いでリタイア。2軍から補充するもその選手がまた怪我をしの繰り返し。シーズン終了時には怪我人の数は23人にものぼった


○ 検証結果「パターン2」

 こちらは開幕戦で負けるも翌日は何とか引き分けに。好調とは言いがたいが打線が得点できている分、期待が持てた。4月の勝ち星は3つと振るわないが、コーチ注目の「二岡智宏」は打率「.325」の活躍。その後の成績は低空飛行ながらも少しずつ勝ち星を重ねていくが、年間成績としてはパターン1と同じ最下位。

こちらがパターン2の開幕3連戦。初戦は0対16とパターン1よりも派手に負けたが、2回戦には4対4の引き分けに持ち込むことができた パターン2においての打撃の中心はこの「二岡智宏」。2003年シーズンは140試合フル出場し、打率は「.300」をマーク ちなみに先発陣で一番活躍したのが年俸「2,200万円」の「ラス」。シーズン終了時までに「6勝」をあげ、助っ人外人としての意地をみせた


○ 結果総評:年俸が高い選手1人より、全てのポジションに既存選手を

 下の年間成績を見てもらえれば、年俸が高い選手1人だけではとても戦えないことがよくわかると思う。そして実際、攻略リプレイで年俸「3,000万」の「斉藤和巳」が「16勝」をあげていることからも、初期の年俸は選手の実力とはまったく関係ないこともわかっただろう。今回の検証は非常に極端であるが、この成績差を見ると、まずは最低限でも1軍の陣容を整えることが大切だということが見えてきたのではないだろうか。野球は9人で行なうスポーツ。1人のレベルが高くても、それはチームの勝利には結びつかないのだ。

パターン1のチーム年間順位。140試合で勝利はわずかに6試合。この成績から残り4年でチームを日本一へと導くのは絶望的だといっても過言ではない パターン1のチーム成績表。「失点1,254」がこのチームの弱さを象徴している。打撃も「得点139」では話にならない。監督の方針にもよるが盗塁数0とは…… パターン2のチーム年間順位。31勝でパターン1よりは結果を残している。エディット選手を使えばもっと成績も伸びるだろうし、4年で日本一はありえる
パターン2のチーム成績表。得点、失点ともにダントツ最下位だが普通にゲームを始めた場合の成績も同じようなものなので、予想以上の活躍とも言える



■ 次回、ついにホークス日本一に!

 今回やっと1年目が終わった本連載。来週は一気にペースアップして、日本一までの軌跡を紹介する。「検証」は序盤の「FA」で悩む投手と野手の強化、どちらを先に行なうべきかについて実験をしてみる予定。

(社)日本野球機構公認 プロ野球12球団公認
フランチャイズ11球団公認 ABF/JPBOC
NPB BIS プロ野球公式記録使用
(C) SEGA (C) Smailebit/SEGA,2003

□セガのホームページ
http://www.sega.co.jp/
□「やきゅつく2003」公式ページ
http://www.yakyutsuku.com/
□「日本野球機構」公式ページ
http://www.npb.or.jp/
□関連情報
【1月21日】「プロ野球チームをつくろう! 2003」日本一指南書
連載1回:「日本一に一番近いチームでプレイする」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040121/yakyu1.htm
【1月14日】「プロ野球チームをつくろう! 2003」日本一指南書
連載0回:「プロ野球シミュレーションの決定版を攻略する、その前に」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040114/yakyu.htm

(2004年1月28日)

[Reported by 池上りき(冒険企画局)]


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