ここで登場することになったのが「魔導競技会（以下、競技会）」。これは冒頭で記述したような現状を打破するためだけでなく、じわじわと開催され始めている大会を考慮しての配慮と考えるべきだろう。今回はこの競技会の紹介と解説を中心に話を進めていきたいと思う。

　通常モードでは1プレイ300円、2プレイ500円の設定が普通だと思うが、競技会は500円1プレイの仕様で、制限時間までに勝負がつかない場合はライフが0になっても何回でもゲームに復活することができる。時間制限は各店舗ごとで10分～時間無制限まで設定変更可能となっているが、大抵は20分になっているはずだ。なお、カードの払い出しは2枚になっているので、カード1枚に対する金額は通常モードと変わらない。

　まずはICカードをセットすると、60秒間はエントリー受付画面になる。ここでコインを投入しスタートボタンを押すと参加が確定する流れだ。プレイヤーの人数が足りない場合はCPUが代わりに参加するのは通常モードと同じだ。

　通常モードとの最大の相違点は、参加プレーヤーが同時にゲームをスタートすることだ。また、ひとたび競技会のゲームが始まると、そのゲームが終了するまで参加できないので注意が必要だ。

　マップは「ノザリアード」「エスパトシナ」「サザンロック」から店舗側が設定したステージか、もしくはこの中からランダムで選ばれる。キャラクタの出現位置は通常モードに準じて鍵の周囲5マスとなっている。

　初期ライフは5で、ほこら到達時はこれも通常モードと同じく2点のボーナスがもらえる。先述だが、ライフが0になってしまってもゲームオーバーにはならず、点滅状態となってゲームに自動で再参加する。ホルダー時にライフが0になった時はその位置に鍵を落とした上、ランダムで5マス離れたところからリスタートする。チェイサー時は次のほこらからランダムで5マスのところからスタートすることになる(5マス以内ではなく、ランダムで5マスちょうど離れたところ）。また、ライフが0になり復活した場合はそれまでに配置したモンスターは全てリセットされてしまうので注意が必要だ。

　さて、肝心の順位決めについてだが、これは以下の表をご覧いただきたい。

1. ほこらポイント 400 × ほこら到達数 － (50 × コンティニュー回数) ※マイナス分は0として計算

2. ホルダーポイント 300 × (ホルダーターン数 ÷ 総プレイターン数)

3. 戦績ポイント (8 × 勝利数) ＋ (4 × 引き分け数) ＋ (2 ＋ 敗北数)

4. ダメージポイント 余剰ダメージ × 0.1

　通常モードと同様に、競技会でも「ほこら到達回数」が比重として高くなっている。もちろん、賢者の城に到達したプレーヤーが勝者となるのだが、制限時間内に誰も賢者の城に到達できなかった場合は、ここでのポイント計算式を元に順位が決定される。これは上から順に「ほこら到達回数」「ホルダー維持ターン」「戦闘勝利回数」「オーバーキルポイント」の順番だ。

　また、上記以外にも、通常モードとの相違点がいくつかある。1つは「証の増減なし」で、もう1つは「移動速度の統一」だ。魔道レベルの上昇によりキャラクターの移動や魔法の詠唱速度があがるわけだが、競技会では全てのプレーヤー速度が統一されているので、学位ややりこみの差で勝敗が決することがない仕様となっている。

　競技会最大の特徴は、「使用カードに制限がかけられる」という点だ。レアなしの「コモン、アンコモン」限定大会や、レアが使用可の場合でも1枚から最大10枚まで設定で変更することができる。特にレアの使用可能枚数は枚数によっては大きく戦略が変わってくる重要な要素だ。この辺りの話は書き出すと長くなるので、次回にゆっくりと解説していく。