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セガ「ニューラインナップミーティング」レポート
PS2「サクラ大戦物語」、「ASTRO BOY 鉄腕アトム」 |
前田氏のあいさつでプレゼンテーションがスタートした |
コンシューマ部門の代表としてあいさつに立ったコンシューマ事業本部
事業部長 執行役員の前田雅尚氏は、上期のセガのコンシューマ部門は、当初計画より大幅に売り上げが上回ったことについて「やっぱりいいものですね」と感想を語った。国内市場では115万本の販売計画に対して、150万本を越える売り上げを計上したという。今回の「ニューラインナップミーティング」は、これからの春商戦に対しての戦略に対して明るい材料(つまり前田氏が言うところのソフトの売れる方法のひとつである『話題性』)を提供したいという、「セガの元気さ」をアピールする内容となった。
「ぷよぷよフィーバー」に関して語ったマーケティングディレクターの高橋氏。50タイトル以上をリリースし、ワールドワイドで1,000万本以上のリリースを誇る「ぷよぷよ」シリーズ。今でも「ぷよぷよSUN 決定版」と「みんなでぷよぷよ お買い得版」をあわせ月に1万本セールスがあるという |
ビデオで登場したキャンペーンキャラクタとなった松浦亜弥さんは「『ぷよ』のぷよぷよとした感じも大幅アップでたまりません。松浦も2004年、『ぷよ』の年を1年応援します」とコメントした。
■「サクラ大戦物語 ミステリアス巴里」は2004年3月発売決定
レッド・エンタテインメントの奥村氏 |
巴里歌撃団のPS2初登場となる本作は、2004年3月、6,980円で発売される。
奥村氏いわく「アンケートによるファンの声に応える形で巴里歌撃団の物語をより深く描いていく」という。アドベンチャーとなったのは、ストーリー性の高い新しい巴里、帝都の物語こそファンの求める姿ではないか、という考えによるそうだ。
「サクラ大戦」の1年後、大神少尉の去った後の巴里。日本からやってきた名探偵・明智小次郎=プレーヤーと、彼の妹であるシャノワールの新米ダンサーをきっかけに起こるさまざまな事件……。「ミステリー仕立てのアドベンチャーゲーム」として、LIPSにも強化が図られる。シューティングLIPS、ジャストLIPSといった新しいものが登場するという。また、ライフの概念を取り入れた分岐を持たせてある。
150点近く描き下ろされたグラフィックはフルカラーになっているほか、「御旗の元に」と並ぶ新曲が2曲追加される。12月23日のディナーショウで初お目見えとなる。
また、予約特典として、ストーリーやキャラクタ(ボイス付き)、システムの紹介、スクリーンセーバーや壁紙などを収録したCD「スペシャルCD-ROM」がプレゼントされるキャンペーンが12月下旬から行なわれる。
(C)SEGA/SEGA WOW (C)RED
□セガワウのホームページ
http://www.segawow.com/
□レッド・エンタテインメントのホームページ
http://www.red-entertainment.co.jp/
□サクラ大戦ドットコム
http://sakura-taisen.com/
□製品情報
http://sega.jp/ps2/sakurmnp/
□関連情報
【9月26日】「サクラ大戦」シリーズ発表会開催!!
「サクラ大戦V Episode0~荒野のサムライ娘~」、
「サクラ大戦物語 ミステリアス巴里」と連作体制に
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030926/sakura.htm
■ PS2「ASTRO BOY 鉄腕アトム」ではHavokの物理エンジンを国内初採用
開発プロデューサーであるソニックチームの岡村峰子氏。元ユナイテッド・ゲーム・アーテイスツで活躍していた「オカミネ」さんといえばわかる人も多いだろう |
アニメ版と同じくメトロシティを舞台とした3DアクションゲームとなったPS2版「アトム」は、お茶の水博士も知らない7つの秘められた能力があり、ゲームの進行と共に、その能力が開花していく。
基本的なアクションはボタンひとつで行なえるように遊びやすさを重視。現在アニメを見ている子供から、大人までをターゲットに開発中という。アトラスやプルートをはじめとしたキャラクタも登場し、彼らを倒すことで行動エリアが広がるという、王道のアクションゲームとなっている。
また、このゲームにはHavokの物理演算システムミドルウェア「HAVOK2」を導入しているということも明らかになった。Havokの物理演算エンジンはVALVEの「Half-Life2」でも採用されていることもあり、知名度は高い。
Havokの物理エンジンによって、ダンボールが崩れていく自然な様を連続で撮影したもの |
■ 岡村プロデューサーに聞くPS2「ASTRO BOY 鉄腕アトム」
UGAファンに向けて「みんなソニックチームでがんばっています(笑)」とアピールしてくれた岡村プロデューサー |
岡村 まず、今回PS2版「ASTRO BOY 鉄腕アトム」を作るにあたって、ターゲットとなる若年層に向けてのリサーチデータから、子供たちは多少難しいアクションでもちゃんと遊んでくれるということがわかったんです。大人の視点から見ると、TVゲームがなかった自分の過去と比較してしまいがちになるんですが、実際はそれほど抵抗もないという。
そういったこともあって子供さんたちには初めてプレイしてもらう3Dアクションゲームとして、そして親御さんたちにも遊んでもらえるような、できればリアルタイムに初代「アトム」を見ていた世代の方には突っ込みを入れてもらいながら(笑)遊んでもらいたいというこのタイトルにチャレンジしているんですが、システムをいろいろ検討していった結果、ちゃんとした物理エンジンを入れることによって起きるリアクションにはこだわりたいと。ステージ全体の物理エンジンをHavokのものに置き換えるのはPS2のメモリの関係で無理なんですが、アトムが戦うボスキャラや、周囲の小物といったものに採用しています。
また、弊社のHavokエンジン研究の成果のひとつとしてのこのタイトルの役割もありますね。
--画面描画が30fpsのように見えるのですが、これはHavokエンジンの影響でしょうか?
岡村 先ほど挙げたメモリもそうですが、動作スピードの向上にはプログラマも苦労しているようです。もともとPC用に開発されているエンジンですので、すべてのものを同じ物理エンジンに置き換えようとすれば、当然PCが必要なスペックになってしまいます(笑)。
--この物理エンジンを導入することでどうなるんでしょう?
岡村 まず、従来の3Dエンジンでは、例えば敵をつかむときは、操作するとあらかじめ設定されたポイントまで移動してから設定されたパーツをつかむという動作に入りますが、「アトム」の場合、その場で敵をつかんで、リアクションもリアルタイムに演算して画像を生成します。アトムは敵をつかんだり多彩なアクションを行なうので、こういった点に違和感を感じることはないと思います。
それから、敵を投げて障害物にぶつかると、ちゃんと正しい方向へバウンドしたりしますね。こういったリアルな動きには子供は敏感のようで、ユーザーテストでも好評でした。
--従来のゲームユーザーからみると、リアクションの幅が広がった印象を受けますが? 攻略法にも幅が出そうですね
岡村 そうかもしれません。今後もセガにおいて、このようなエンジンを使ったタイトルも出てくると思います。
--ありがとうございました。
□ソニックチームのホームページ
http://www.sonicteam.com/
□ニュースリリース
http://sega.jp/release/nr031201_3.html
□製品情報
http://sega.jp/ps2/astroboy/
□関連情報
【9月27日】ブースレポート ~セガ編~
「DOCオンライン」は小口社長自らがプレゼン
PS2「ASTRO BOY 鉄腕アトム」を新たに発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030927/tgssega.htm
■ サードパーティタイトルも出展
株式会社サクセスのドリームキャスト版「サイヴァリア2」や、PS2で展開中の「SEGA AGES」の「アフターバーナー」、「ゲイングランド」、「北斗の拳」などのラインナップも試遊台が設置されていた。
「アフターバーナー(仮)」、「北斗の拳(仮)」、「ゲイングランド」、「V.R. バーチャレーシング -Flat Out-」、「アウトラン(仮)」といったラインナップの「SEGA AGES 2500」シリーズ |
株式会社サクセスの「サイヴァリア2」のDC版も出展 |
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□関連情報
【12月1日】セガ、「ニューラインナップミーティング」を開催
「バーチャファイター サイバージェネレーション」を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031201/sega.htm
【12月1日】セガ、PS2/GC/Xbox/DC「ぷよぷよフィーバー」発売日決定
プロモーション全般に松浦亜弥を起用
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031201/puyo.htm
(2003年12月1日)
[Reported by 佐伯憲司]
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