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セガのコーポレートキャラ“ソニック”、遂にパチンコ業界に進出 |
ホテル日航東京
'91年に発売された「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」から12年。セガのコーポレートキャラクタにまで成長した世界的なゲームキャラクタであるソニックが、遂にパチンコ業界に進出することになった。「CRソニック」シリーズとして、ソニックをモチーフとしたパチンコがフィールズから発売されるのだ。
現在のパチンコは、規定の関係上、スペック面(内部大当たり抽選確率や確率変動突入確率など)にほとんど違いのない機種しか作れなくなっている。そのため各パチンコメーカーは、魅力のあるキャラクタを採用して演出面を充実させることで、他機種との差別化を図るとともに、プレーヤーの獲得を目指している。
それに対しセガは、ここ数年、ソニックについて比較的低年齢層をターゲットとした戦略を取ってきた。しかし、ソニックシリーズをより幅広い年齢層にアピールすべく、新たなマーケットの開拓を模索していた。そういった、パチンコメーカーとセガとの思惑が一致して、今回ソニックをモチーフとしたパチンコが発売されることになった。
ホテル日航東京で行なわれた発表会には、ソニックチームの代表取締役である中裕司氏が登場し、今回パチンコにソニックを進出させた経緯が紹介された。
冒頭で紹介したように、メガドライブ版「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」が登場して今年で12年になる。そこでセガは今年を「ソニックイヤー」と位置づけ、様々なプロジェクトを進めてきた。まず、低年齢層をターゲットとして、日米(欧州では冬より放送開始予定)でソニックのアニメを放送開始。また、ソニックシリーズの新作ソフトを多数投入。そして、高年齢層をターゲットとしたプロジェクトが、「CRソニック」シリーズによるパチンコ業界への進出というわけだ。
ソニックチームでは、「CRソニック」の液晶演出部分やデザイン面の監修という形で開発に関わっている。液晶演出では、ソニックはもちろん、テイルスやナックルズ、Dr.エッグマンなどといったおなじみのキャラクタが登場し、ソニックの世界が展開される。ソニックといえば、スピード感溢れるアクションが醍醐味だが、「CRソニック」でもそのイメージを壊すことのない、スピード感溢れる演出が多数用意されている。また、液晶画面前部のステージには、パチンコ玉がループをまわるようなギミックが用意されており、パチンコ玉の動きでもソニックのイメージが演出されている。
液晶表示はドリームキャストのチップを利用して実現されている。基本画面は横スクロールのソニックらしいシーンとなっているが、リーチに発展すると3Dフィールドのシーンに移動して演出が展開される。また、「カオスエメラルド」のフィーチャーも取り入れられており、登場キャラクタやシーン展開などを見ると、ソニックの世界がきちんと再現されていると言っていいだろう。もちろんグラフィックはリアルタイム描画だ。
これまでに、サミーを中心として、ドリームキャストチップを利用した液晶演出を行なうパチスロ機が発売されてきたが、中氏は、今回の「CRソニック」がドリームキャストチップの能力を最も引き出せている機種であると自負するほどだ。確かに、「CRソニック」の液晶内で活躍するソニックたちは、家庭用ゲーム機でバリバリ動いているソニックたちそのものだ。もちろんパチンコなので、ユーザーがキャラクタを操作できるわけではないが、それでもソニックの世界観は失われていない。グラフィックの完成度は非常に高いと言っていいだろう。
中氏自身は、ほとんどパチンコはやらないそうだが(せいぜい3年に1度ぐらいだそうだ)、この「CRソニック」によって、ソニックのゲームをプレイする子供と、ソニックのパチンコをプレイする親の間に、ソニックを通して新たな会話が生まれる、そういったことも期待しているそうだ。
現在のパチンコプレーヤーの中にも、初代「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」をリアルタイムでプレイしていたユーザーはかなりいるだろう。ソニックファンならば、ゲームとは全く異なるフィールドで活躍するソニックを見てみるのも楽しいのではないだろうか。ホールへの導入は12月上旬以降となっている。
□サミーのホームページ
http://www.sammy.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sammy.co.jp/product/pachinko/sonic/
(2003年11月13日)
[Reported by 平澤寿康/Photo by 船津稔]
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