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マイクロソフト、Xboxを大幅値下げ
本体のみで16,800円。プラチナパックも登場

Xbox事業本部ジェネラルマネージャの丸山嘉浩氏とプラチナパック
11月20日 発売

価格:16,800円

 マイクロソフト株式会社はXboxの価格を再度値下げし、11月20日から16,800円で発売する。また同時に期間限定でソフトなどを同梱したプラチナパックを19,800円で発売する。

 同社は2002年の2月22日に34,800円で販売を開始したが、5月22日に24,800円に値下げするなど価格改定を行なってきた。海外でも値下げを行ないそれなりの効果もあったようだ。今回は16,800円ということでかなり思い切った値下げとなる。

 プラチナパックは、本体のほかに同日発売となる「Project Gotham Racing 2」と、ヒットを記録した「Halo」、標準カラーとグレーのコントローラをそれぞれ1つの計2つ、DVD再生キットとXbox Liveの2カ月無料カードをセットにしたもの。年末に楽しめるソフトを、対戦できるようにというのが狙いだろう。


■ 丸山事業本部ジェネラルマネージャ「コンソールオーナーとしての責任を果たしていく」

 マイクロソフト株式会社は、11日、執行役でありXbox事業本部ジェネラルマネージャの丸山嘉浩氏による、今回の値下げに関しての懇談会を開催した。

 まず、丸山氏から具体的な値下げプランとして、本体のみが16,800円、19,800円のプラチナボックスを発売すると説明があった。任天堂株式会社のニンテンドーゲームキューブ、株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントのプレイステーション 2の値下げに追従する形になったわけだが、Xboxの値下げタイミングに関しては、「SCEさんの発表の前から年末商戦向けに企画していたこと。我々があくまで以前から予定していたタイミングで、特に追随したということではない」とマイクロソフト独自の判断であることを言い添えた。

 また、この値下げの大きな狙いとしては、「Xboxは日本でインストールベースでは厳しい状況に置かれているが、Xboxの武器であるXbox Liveのサービスを日本のユーザーに1人でもたくさん遊んでいただくための機会を提供する」としている。

 「6月末時点でXbox Liveのユーザーは全世界で50万人いる。現状、ユーザーの約5%がXbox Liveを遊んでいただいている。その比率を上げていくことが、コンソールのアクティブユーザーを増やすことにつながっていくと思う。年末までに日本向けの10数タイトルがオンラインで遊べるよう準備しているが、来年6月までには30タイトル以上の対応ソフトを用意する。また、現在の主なXbox Live対応タイトルはピア・ツー・ピアのものがメインだが、なるべくならば、来年の早い時期にMMORPGである『トゥルーファンタジーライブオンライン』をローンチしたい」と、ソフト面でのオンラインに対するフォローも合わせて強調した。

 「コンソールのサイクルの中で、“最後まで充実していたな”と、買っていただいた方には思っていただけるように、今、来年のタイトルラインナップも見直している。日本だけでなく、海外のタイトルも含めて日本向けのタイトルの充実もきちんとやっていく。価格を下げて一時的に販売数を伸ばすだけではなく、買っていただいた方に安心して遊んでいただけるコンソールにする準備をしている。固まり次第早め早めに告知していく。コンソールオーナーとしての責任を果たしていく」と今後の日本におけるXbox事業の展望を語った。

 さらに、「現状、Xboxも厳しいが、ゲーム会社も厳しい。インタラクティブなエンタテインメントをサードパーティも巻き込んで、なんとか流れを変えたい。今のまま次世代機にシフトしても市場は縮小してしまう。PS2になってからの開発費の高騰の問題や、日本の流通の問題を変えていきたい。アメリカのようにライフサイクルプライシング、つまり1週目は40ドルなら、2週目からは売り上げに応じて悪ければ30、20と下げていくほうが合理的だと思う。ユーザーに帰ってきてもらうためにはそういうこともしないといけない。レンタルについても同様。市場は確実に広がると思う。店頭の試遊についてももっと増やしたい。試遊してもらって、レンタルでちょっと借りてもらって、製品を買ってもらえるような……」と具体的な改善案を構想中のようだ。

 「今は日本の市場だけが小さくなっている。メーカーさんもかなり危機意識を持たれていると思う。パブリッシャーも流通もユーザーもハッピーではない現状を変えたい。ユーザー離れの原因は携帯電話だけではないと思っている。ただ、日本のマーケット、メーカーは特殊なんだと。ビジネスモデルが違う。アメリカでは複数のコンソール向けに同時にタイトルを発売するマルチプラットフォーム戦略がエレクトロニック・アーツ(EA)を頂点にマーケットを形成しているが、日本ではトップのプラットフォームに開発を集中していくため、行き詰っていきやすい。かといってすべてがEAみたいになる必要はないし、日本の職人的ゲームがないと……。プレイステーション以前には、“これ、おもしろいからやってみよう”と作って予想外に売れるゲームはいっぱいあった。今は“これ、何本売れるの? 売れないんじゃムダだよ”と新しいゲームを作ることが難しくなっている」と日本のゲーム業界に関する考察を述べた。

 また、Xbox Liveの課金システムに関しては、Web Moneyやプロバイダ課金も引き続き検討中とした。丸山氏の就任から、日本のXbox事情がどう変わっていくのか? 興味は尽きない。

□Xboxのページ
http://www.xbox.com/ja-jp/
□ニュースリリース
http://www.xbox.com/ja-JP/press/release/20031111.htm

(2003年11月11日)

[Reported by 船津稔/佐伯憲司]


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