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日常と地続きの恐怖…… PS2「SIREN」
日本の寒村を舞台にした生き残りをかけた群像劇

発売日:2003年11月6日

価格:5,800円

リアルに再現された寒村を舞台に、絶望的な脱出劇が繰り広げられる
 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントは、プレイステーション 2用ソフトとして「SIREN(サイレン)」を11月6日に発売する。価格は5,800円。CEROのレーティングは15歳以上を対象としている。

 初代「サイレントヒル」を手がけた外山圭一郎氏がディレクタを務める「SIREN」。ゲームの舞台となるのは羽生蛇村(はにゅうだむら)という、うらぶれた農村。この村にある夜、サイレンにもにた音と共に地響きが響き渡り、住民と共にこの世界から消え失せてしまう。
 住人や、この村に伝わるオカルト的な噂に引き寄せられ、たまたまこの村を訪れた人々は、村の所々に怪しげな廃墟が立ち並び、海も川も井戸も、水という水がすべて赤く染まっていることを知る。

 人々は異常な乾きに襲われて、その赤い水を口にしてしまう。そして知るのだ、自分たちが人ではない何かに変わりつつあることを。やがて人でなくなった者達が、まだ人である者達を襲い始める。
 明けることのない夜の中、霧に包まれた村で、まだ人の意識を持つ人々の生き残りをかけたドラマが始まる……。

 プレーヤーは懐中電灯を使わなければ先も見えない闇の中、たとえ倒しても時間がたてば再び立ち上がる不死者“屍人(しびと)”に追われながら逃げまどうことになる。日本各地の廃村や廃鉱、山奥の村などを実際に取材し、それによって描きおこされたグラフィックスは独特のリアリティーを持ってプレーヤーを追いつめる。
 また、キャラクタには実際の俳優を起用。彼らの動き、表情を取り込むことでCGで描きおこされた従来のゲームとはちょっと違った雰囲気を持たせている。

 どこか弱々しく、それでいて追跡を決してやめない屍人や、保護が必要な同行者と逃げなければいけないシチュエーションなど、恐怖表現はなかなか秀逸で日本の風景を舞台にすることで、窓の外や、部屋の物陰が気になるような、圧搾感のある恐怖の表現を可能にしている。

 本作の特徴的なゲームシステムとして「幻視(視界ジャック)」というものがある。プレーヤーキャラクタは精神を集中することで、他人の目が見ているものを感じ取ることができる。具体的にはボタンと方向キーによってその方角に人がいる場合、その人が見るものを同じように見ることができるのだ。
 幻視は人だけでなく、屍人に対しても行なうことができる。これによりあらかじめ敵がいる方向を予測したり、他のキャラクタが遭遇している状況を感じ取ることができる。この能力を使って敵を回避したり、同行者を助けに行ける。ゲームとしても有効な武器となるのである。
 この幻視は、本来、屍人が使うコミュニケーション手段であるという。それを人間であるはずのプレーヤーキャラクタが使えるということは……。残された時間はあまりないかもしれない。それでも逃げるためには、この能力に頼るしかないのだ。

 日本の農村という舞台と、幻視という斬新なシステムを使って、新しい恐怖を提示する「SIREN」。絶望的な状況の中、人々はどんなドラマを繰り広げるのだろうか?

【スクリーンショット】
須田恭也。オカルト好きな青年で、ネットで拾った噂に惹かれてこの村を訪れた 八尾比沙子。屍人に襲われていた恭也を助けた。「求導女」という役割を持つという 神代美那子。盲目の少女。村では禁忌の存在として扱われている
プレーヤーを待ち受ける屍人たち。野良着を着ていたり、農具を持っていたりと、生活感を匂わせている
相手の視点からの映像を見る事ができる“幻視”。危険を避けることに役立つ能力だが、屍人が自分を襲う寸前の映像を見ることも……
意図的に音を立てたりすることで、屍人の注意を引きつけさせることができる
謎の写真と題されたスクリーンショット。どんな状況で遭遇することに、どんな意味があるのだろうか


(C)Sony Computer Entertainment Inc.

□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ
http://www.playstation.jp/
□「SIREN」の公式ページ
http://www.playstation.jp/scej/title/siren/

(2003年10月23日)

[Reported by 勝田哲也]


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