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カプコン、PS2「バイオハザード アウトブレイク」 |
【バイオハザード アウトブレイク】
12月11日発売
6,800円
会場には第一開発カンパニーの船水紀孝氏も来場した |
すでに遊んだことのある人はわかると思うが、今回の作品では従来作品と若干、操作体系が変わっている。×ボタンで走り、○ボタンでアクション。2本のアナログスティックを上下左右に倒すことで、例えば“助けて”とか、あらかじめ設定されている言葉を他のプレーヤーに伝えることができる。
自由にチャットが打てないわけだが、これはゲーム中においてそんな暇はないワケで、このゲームに合ったシステムといえるだろう。それに、“行動”は“言葉”より、より雄弁に“その人”を伝える。いっしょにプレイしているとだんだん自分に余裕が無くなってきて、人を助けるよりも先に進んでしまうこともある。「これって、性格でてるよなぁ」と思ったその瞬間に、やられているキャラから「助けろよ!」とか言われてハッと我に返って助けに走ったり、人の後について回ったり。アイテム画面を見れば他の人が持っているアイテムもわかるので、ハーブが欲しいと要求してもくれなかったり、これはこれで面白い。
そして、今回のプレイで最も感じたこと……それは「ゾンビ、はや~い!!」そして「つよ~い!!」である。これまでの感覚で、これだけ離れていたらいいだろう、と考えていても飛びかかるようにやってくる。おまけに撃っても殴っても簡単には倒れてくれないのだ。むかし公開された映画などではゾンビといえばノロマで愚鈍なモンスターだったが、最近のホラー映画では走ってきたりするわけで、ゲームにおいてもえらくパワーアップしている。これは協力プレイを考えたとき、協力して先に進むことや延々とゾンビやモンスターを相手にしているわけにはいかないので、こちらもまた当然の仕様とも言える。
これまでのバイオハザードは一人で行動していて、角を曲がった先から声が聞こえるが、そこはカメラで見えない……行きたくないけど行かなきゃいけないし……といった、隠された恐怖を楽しむゲームだと思うが、今回はそういった感覚とはまた違った恐怖が用意されているように感じる。
ちなみに、選択するキャラクタでハーブがたくさん持てたり、初めから拳銃を持っていたり、それぞれ特徴のある性格付けがされている。プレイするときはいっしょにまわるキャラクタのことも考えながらプレイするべきで、これはシングルプレイでも言えることだ。
さらに身体的な特徴も影響してくる。シングルプレイで練習中に、ケビンでプレイしていると、ある場所で鉄パイプが手に入った。その後ネットワークプレイで遊んだときにはウケ狙いですこし太ったマークを選択すると、鉄パイプを手に入れたあの場所に行けない!! 今度は鉄パイプを諦めなければならなかった。もちろん、別の手段で武器を手に入れることはできるわけだが、少し戸惑ってしまった。こういった細かい仕掛けで飽きさせないところもある。
最後にひとつ。ゾンビにやられると右下にウィルス感染率が表示される。やられるたびにどんどん高くなっていき、最後、80%を超えるとふらふらしているゾンビ達も“お仲間”だと思って攻撃してこない (涙) 。シングルプレイでは100%になれば死んでしまって終了だが、ネットワークプレイでは違う。映画「ゾンビ」のロジャーのように「ゾンビにならない努力」をしたくてもできないし、ゾンビになってしまうのである。つまり、今度は敵になってしまうわけである。これまで共に戦ってきたプレーヤー達を襲うこともできるわけで、これはこれでまた面白いシステムだ。
ちなみにゾンビをボコ殴りにしていたワタシですが、アッという間に強力でうじゃうじゃと際限なくわき出てくるゾンビ軍団に取り囲まれて、ゾンビになりまくりですよ。「バイオハザード アウトブレイク」、あくまでもゾンビになるゲームではありませんので、念のため。
□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.capcom.co.jp/biohazardoutbreak/
(2003年10月15日)
[Reported by 船津稔]
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