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タカラ&海洋堂、アーティスト村上隆の造形を食玩展開 |
価格:350円
株式会社タカラ、株式会社海洋堂、株式会社ドリームズ・カム・トゥルー、有限会社カイカイキキは、世界的なアーティスト村上隆氏のアート作品を食玩「村上隆のSUPERFLATMUSEUM~コンビニエディション~」として発売すると発表した。12月8日から全国チェーンを持つコンビニエンスストアにおいて販売される。価格は350円。
「村上隆のSUPERFLATMUSEUM」は、村上氏の代表作でありニューヨークのオークション、クリスティーズで約6,800万円で落札された「Miss Ko2」をはじめ、これまたクリスティーズで約4,890万円で落札された「HIROPON」などアート作品10種類を食玩として再現。海洋堂が造形制作を担当し、原型制作はBOME氏、榎木ともひで氏。すべての商品にナンバリングが入った認定書と解説書が添付され、各3万個で10種類30万個限定生産となる。
これらの作品は350円という値段で販売される食玩ではあるが、「Miss Ko2」の原型制作は同じBOME氏であることを考えると、村上氏もコメントしているとおりある意味「本物」なわけで、そういった意味でも、今回の商品は、“アート”が一気に身近な存在になったといえる。
「村上隆のSUPERFLATMUSEUM」にはコンビニエディションのほか、9月に行なわれたイベント「GEISAI」などで限定販売された“NEW YORK EDITION”と、10月18日から六本木ヒルズで限定販売される“六本木ヒルズエディション”が存在する。“六本木ヒルズエディション”は森美術館のオープンを記念したもので、森ビルのオリジナルキャラクタ「Shacho」、「Masamune & Spice」などここでしか手に入らないキャラクタも含まれている (6種類、各15,000個限定) 。
記者会見に臨んだ佐藤慶太タカラ代表取締役社長は、「村上氏との出会いは海洋堂さんに紹介してもらってから。村上氏のアート業界におけるチャレンジを感じ、当社としてもチャレンジする意味合いから手がけることとした」とコメント。海洋堂の宮脇修一専務取締役は「スタートは村上さんとの雑談から。いつも言っているが今回も過剰品質で、大変なものを作ってしまったと思っている。これまでの食玩がフィギュアの出来がいいだけの作品だとするなら、『SUPERFLATMUSEUM』は本物のアーティストがパッケージデザインや解説書などすべてにこだわり手掛けた“第2世代の食玩”だ」と自信たっぷりに語った。
村上氏は挨拶で「日本で個展を開いてもこんなに記者が集まらないし、アートへの評価は恐ろしく低い。海外では一部のハイソサエティの人達だけのものになっている。日本においてアートが大衆に受け入れられなければダメで、そういった意味ではおもちゃとして本物のアートがコンビニで販売されるのは、長い美術の歴史の中で改革となる」と語った。
今後の展開については「第1弾の反響をみて考える (佐藤氏)」としている。「アニメやマンガといったサブカルチャーが、おもちゃの形をとってハイカルチャーにとけ込んでいくことが革命的」と語る村上氏。食玩の新たなる道筋となりそうだ。
□タカラのホームページ
http://www.takaratoys.co.jp/
□ニュースリリース (PDF形式)
http://www.takaratoys.co.jp/company/pdf/031008.pdf
http://www.takaratoys.co.jp/company/pdf/031008_2.pdf
(2003年10月8日)
[Reported by 船津稔]
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