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【東京ゲームショウ2003】TGS2003ブースレポート ~ソニー・コンピュータエンタテインメント編 2~ |
演歌の魂を唄うくまは、ファンサービスも欠かさない。一時間おきにブースに訪れてはPRに余念がないのだ。右手の角度、決まってる? |
四畳半チックな部屋から演歌の魂に触れんと奮闘するくまに、アドバイスをしたり、あるいは進言されたりしながら、一緒に歌詞を作り上げていく。こうした歌詞はテーマに沿って数ある選択肢のなかから選んでいく。いかにも演歌らしいフレーズも多々あるが、なかには思わず首をかしげたくなるようなものも……。そんな歌詞を指導しても、くまから「さすが“師匠”」などと持ち上げられてみたりもする。
こうして出来上がった歌詞を、いよいよくまが唄う。「くまうた」には音声合成システムが搭載されていて本当に(くまが?)唄うのだ。しかも小林幸子ばりの衣装や、金色夜叉に登場する貫一のようなスタイルでも! これが似合ってるんだか浮いているのかはよくわからないが(実はよくわかっているのだが)、見ていて面白いことは間違いない。こうして演歌の魂をくまに教えていくのがストーリーモードだ。
ほかにも、プレーヤーが自由に作詞できる自作演歌モードや、くまうたで作成した曲を他のプレーヤーに送ることができるメールモードがあって、ネットワークへの対応が行なわれている。また、PCや携帯から、ひらがな・カタカナだけのメールをくまうたで受信することによって、自動作曲されてくまがメールを唄う機能も搭載されるようだ。ひらがなだけという制限はあるものの、これはなかなか楽しいコミュニケーション手段になりそうな予感がする。
この「くまうた」は、「がんばれ森川君2号」や、ムームー星人でおなじみ「ジャンピングフラッシュ!」シリーズを送り出したムームーが制作を担当。11月20日にSCEJブランドで発売される。
【くまうた】 | ||
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「くまうた」 11月20日発売 (C) Sony Computer Entertainment Inc. |
師匠であるあなたと弟子のくま、ふたりで一緒に詩をつむぐ。画面では演歌を志してすでに10年目に突入しているのであった | 演歌の魂をこめて、見事な衣装で唄うくま。なかには小林幸子と見間違えんばかりのきらびやかな衣装もある |
■ 松浦雅也氏の最新作、和風ラップのリズムアクション「モジブリボン」
もうひとつ“言葉”を使ったリズムアクション「モジブリボン」も、11月20日に発売される新作タイトルだ。実は「モジブリボン」の第1報は、2002年のGDCレポートにてお伝えしており、「パラッパラッパー」シリーズ、「ビブリボン」を手がけた松浦雅也氏による最新作である。
ラップのリズムにあわせてスティックを操作し、主人公の「モジブリ」を操作する。そうするとあらゆる言葉やテキストデータを、合成音声によって自動的に和風のラップにしてしまうというのが基本機能である。今回SCEJブースでデモされていたのはパラッパにもあったようなストーリーモードで、あらかじめ用意されているフレーズをアナログスティック操作で完成させていくというもの。このモード「ラップ物語」に登場するフレーズは、いとうせいこう氏の書き下ろしとのことだ。
操作は簡単で、ラップのリズムと画面に合わせて、アナログスティックを上下させればいい。決まったマークのところでスティックを下に倒せば、ラップにあわせた文字が墨文字でつづられていく。ひととおり完成すると、スティックを上に倒し墨汁を補充。タイミングがぴったり合ったときは、達筆でフレーズが完成している。こうしてうまくストーリーを進めていくことができれば、モジブリの姿がいろいろと変わっていくようだ。
また、独自の文字入力システムでプレーヤーが作成・編集した文章でプレイすることも可能。こうした文章はネットワーク経由により友達同士でやりとりすることもできる。ネットワーク上には「モジブリボンネット」というサーバーも用意され、投稿によるランキングシステムなども存在するということである。
【モジブリボン】 | ||
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「モジブリボン」 11月20日発売 (C)Sony Computer Entertainment Inc. |
ブース内でプレイできたのは言うなればストーリーモード。いとせいこう氏がつくった「ラップ物語」のフレーズをリズムにあわせて完成させていく |
■ ホラーアドベンチャー「SIREN(サイレン)」の試遊は最大70分待ちに……
「SIREN(サイレン)」の試遊エリア。入場を待つ行列は建物周囲をぐるりと取り巻いて、長いときには1時間待ちにもなっていた |
ちなみに、こうしたクローズドなスペースにしているのは、本作がCEROのレーティングによって15歳以上推奨とされていることにも理由がありそうだ。この「SIREN(サイレン)」の試遊後には体験版のディスクがもらえることもあって、26日のビジネスデーから長蛇の列。一般公開日となった27日には約70分~60分待ちの状態が続いていた。
舞台は、赤い海に閉ざされて異界化した村。この村を支配する屍人と呼ばれる存在から逃れ、生き残ることが主目的となる。プレーヤーは複数のキャラクタを操作し、それぞれのストーリーを組み合わせることで物語の全体像が見えてくるように構成されている。ちなみに今回のデモでは、屍人となりを拳銃を撃ちながら追いかける警官から逃げ切ることが目的のストーリーがプレイできた。「SIREN(サイレン)」は11月6日に発売される。
【SIREN(サイレン)】 | ||
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試遊エリア内は赤い海を模した赤いライトが灯るのみで、おどろおどろしい雰囲気を演出している | 11月6日発売 (C)Sony Computer Entertainment Inc. |
そのほか、アクションすごろくの第2弾「ガチャろく2 ~今度は世界一周よ!!~」、そしてアクションゲームの「チェインダイブ」がTGSにあわせて発表、プレイアブル出展された。既発表のタイトルでクローズアップされているのは「グランツーリスモ4」と「ラチェット&クランク2 ~ガガガ!銀河のコマンドーっす~」。いずれも特設のエリアが用意され、多くの試遊台が準備されていた。
またSCEJブース内では、PlayStation初期の傑作RPGタイトル「ワイルドアームズ」をベースに新規要素・グラフィックを追加して新たな作品となった「ワイルドアームズ アルターコード:F」、そしてポポロクロイスシリーズの最新作「ポポロクロイス ~月の掟の冒険~」の2タイトルが映像出展されている。これらはブースの模様とスクリーンショットで紹介する。
(2003年9月28日)
[Reported by 矢作晃]
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