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セガ、「TGS」に出展する新作タイトルを一挙発表 |
冒頭挨拶を行なったセガの専務執行役員、岡村秀樹氏 |
株式会社セガは2日、開催間近となった東京ゲームショウ2003に出展するソフトの発表と、年末に向けての新規タイトルなどを「ニューラインナップミーティング 2003」で発表した。同時にこれまで決定していなかったソフトの発売日も明らかになった。
発表会の冒頭に挨拶を行なったセガの専務執行役員である岡村秀樹氏は「コンソールのマーケットは非常に厳しく、小売り店さんの目から見たら減収減益と思うだろう。欧米は好調だが、国内は混迷を極めている。しかし、日本のマーケットは欧米の5年先を行くマーケットだと考えている。日本で起こることは必ず外国でも起こる。そういった意味では、今、変革の時期であり、商品力や提案力でユーザーの満足度を上げ、指向性を確保することでマーケットの拡大を図りたい」と語った。
東京ゲームショウについては、「社外への情報発信の場」とし、「今までにない展示を考えている」という。具体的にそれがどんなことなのかは明らかにされなかったが、Windows版「DERBY OWNERS CLUB ONLINE」のプレイアブル版が展示されるなど、これまでにない展開が図られるようだ。
また挨拶の最後に、セガとして今後、ソフトの取り扱いに積極的に取り組んでいきたい意向を明らかにした。すでに「SEGA AGES 2500」などタイトルを扱っているが、さらにレッド・エンタテインメントのPS2「GUNGRAVE O.D.」、エコールのプレイステーション 2タイトル「デスクリムゾンOX+」、ATARIのゲームボーイアドバンス「ゴジラ怪獣大乱闘アドバンス (仮称)」、PS2、Xbox、GBAでの発売が予定されている同じくATARIの「ターミネーター3 ライズ・オブ・マシンズ (仮称)」などのタイトルが明らかになっている。
今回公開された東京ゲームショウのブースイメージ。岡村氏は今までにない展示を考えているとコメント | 同時にソフトの取り扱いをより積極化していきたいとの意向とともにエコールのPS2「デズクリムゾンOX+」などのタイトルが挙げられた |
【Kunoichi-忍-】
主人公の緋花。数々のドラマを感じさせる |
会場での説明では、前作は難易度が高かったため今回は調整が加えられ、初心者でも上級者でも楽しめるよう工夫するという。プラットフォームは前作同様PS2で、発売は12月4日。価格は6,980円を予定している。
【ぷよぷよフィーバー】
PS2、GC、Xbox、ドリームキャストという4機種で発売となるのが、シリーズ最新作の「ぷよぷよフィーバー」。……しかし、シリーズ最新作というにはあまりに変わってしまっていて、あるるなどこれまでのキャラクタが好きだった人はちょっと戸惑うかもしれない。それでもステージ前に繰り広げられる漫才デモなどはきちんと入っている。
今回の追加点としては“ぷよ”がこれまでは2つ並んで落ちてきていたが、巨大なぷよが設定されたと言うこと。これは3個組だったり4個組だったり様々なようだ。そしてさらに大きな変更点が「フィーバーモード」の新設だ。“相殺”を続けていくとフィーバーゲージと呼ばれるゲージがどんどん溜まっていき、MAXになるとフィーバーモードに突入。ステージがガラリと変わり、落ちてくるぷよを適切な場所に置くだけで自動的に大連鎖が発生するようになる。
どうやって連鎖を作ればいいかわからない初心者ユーザーでも、大連鎖の爽快感を感じてもらいたいという思いから、このシステムが搭載されたという。もう少し調整が入ると言うことなので、今後システムの変更があるかもしれない。また、細かくルールを設定できるモードも用意されるかも……ということで、発売までもう少し手が加えられる可能性がある。
ちなみにグラフィックは3Dで、演出も3Dを意識したものが用意されている。発売日は今冬で、価格は未定。
【カイジュウの島 ~アメージングアイランド~】
GC用ソフトとして開発が進められているのが「カイジュウの島 ~アメージングアイランド~」。ポップで可愛らしい絵柄でなかなか面白そうなタイトルだ。基本的にはカイジュウを自分の手で作り上げ育てていき“カイジュウ島”を救うのが目的のゲーム。
最初はプレーヤーは島に生息するモンスターを育てていくが、途中からは自分で作り上げることができる。それも「カイジュウエディタ」と呼ばれる機能で、骨格にちょちょいと線画を描いてやると自動的に3Dのモンスターに仕上げてくれる。このキャラクタに装飾品などをつけてオリジナルのモンスターを作ることができるわけだ。
このモンスターをミニゲームのような訓練で育てていくことになる。また、ゲームボーイアドバンスと接続することでカイジュウカードとしてGBAに転送。ほかのプレーヤーのカイジュウと戦わせたりすることができるほか、アドバンスでしか手に入らないアイテムを手に入れ、逆にストーリーモードに反映させることもできるという。
発売は今冬で、価格は6,980円を予定している。
【ダビつく3 ダービー馬をつくろう!】
「ダビつく」シリーズ最新作。東芝の音声合成技術を取り込むことで、自分の育てたオリジナル馬の名前を実況中継の時に呼んでくれるところが大きい。ちなみに実況中継は、ラジオたんぱの山本直也氏が担当している。
このほかにも四季がきちんと表現されるなど、レースシーンをはじめとしたグラフィックのリアリティをアップさせている。また馬の配合がひとつの大きな要素としてあるが、今回では血統研究所を用意し、初心者としては競馬基礎講座や用語集、配合講座などが利用できるほか、上級者用に種付けのシミュレーションができる「仮想配合」などの機能が用意されている。
グラフィックのリアルさだけでなく細かい機能を向上させることで、より手軽に、より深く遊ぶことができるようになっている。プラットフォームはPS2、GC。発売は12月で、価格は6,980円を予定。
【プロ野球チームをつくろう! 2003】
今回もシダックスの野村克也氏をコマーシャルなどに採用する |
また、2軍監督の概念が加わり、選手の育成を強化。選手の保有枠も32名から50名にアップしている。試合シーンも試合全体の流れが把握できるミニ球場シーンと、リアルな試合シーンで構成され、試合シーンではすべてのイニングを観戦できるようになっている。月間MVPなどのイベントを多数追加し、より楽しめるようなっている。
また、前作の発売時には野村克也氏がCMに登場し話題を集めたが、今回も同様に野村氏が登場するようだ。野村氏はビデオレターで「野球で一番大切なのはチーム編成」とコメントし、「プロ野球チームをつくろう! 2003」がシステム的によくできているとコメントしている。プラットフォームはPS2で発売は11月20日を予定。価格は6,980円。
【リリパット王国 ~リリモニといっしょプニ!~】
日本テレビ系列で放送されている「ティンティン TOWN!」のなかの「リリパット王国」をゲーム化したのが「リリパット王国 ~リリモニといっしょプニ!~」。リリパット王国に迷い込んだプレーヤーは、夢と希望のエネルギーである“リム”をたくさん集め、最後には脱出することが目的となる。
このリムを集めるためにプレーヤーはお店を開店。リリモニ達といっしょに花や実などのアイテムを見つけてきては店で販売しリムを集めることになる。プラットフォームはGBAで、発売は2004年の2月を予定。価格は未定。
【どろろ】
手塚治虫氏の原作で有名な「どろろ」をゲーム化。手塚氏の原作マンガとは一線を画すリアル路線でかなり不気味な世界観を作り上げている。今回会場ではプレイアブル版の出展が見送られたこともあり、詳しくはわからないが、伝奇的な雰囲気を持つ怖い雰囲気に仕上げられている。ムービーでは、敵の刀を腕で受け止めるとズリズリと腕がずれてくる。そのずれたところからは仕込み刀が現われ……といったムービーが公開された。
純和風のアクションアドベンチャーとして完成が楽しみなところ。プラットフォームはPS2で、発売は2004年の春を予定。
【DERBY OWNERS CLUB ONLINE】
こちらもムービーの公開だけだったが、東京ゲームショウではプレイアブル版が出展される。1つの街 (サーバー) で4,000人まで参加でき、1人1人が厩舎を持ち馬を育てていくMMO競走馬育成シミュレーション。数分おきに18頭でレースを行なう予定だという。お金を貯めることで自分の部屋に家具を入れたりドレスアップをすることができ、さらに馬のドレスアップも可能になるようだ。
馬は育てていくと寿命はどうなるのか? 馬券は買うことができるのだろうか? など知りたいことはいくらでもあるのだが、プレイアブル版がついに登場するということで、開発は進んでおり、まもなく我々の前にその姿を現わすことになる。東京ゲームショウが楽しみなところだ。なお、動作OSはWindows 98/Me/2000/XP。細かいマシンスペックは公開されていない。
(2003年9月2日)
[Reported by 船津稔]
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