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【特別インタビュー】
「RADIO DCポロリ添え~ニュールーマニア・RADIO DC ドッキンぐ計画~」
■ ドッキンぐと発売の経緯とは? --まず、このCDができることになったきっかけを教えてください。 中川 「ラジオDC」と「ルーマニア」シリーズとのコラボレーションというコンセプトですが、「ラジオDC」は、もともと「ルーマニア」シリーズと密接な関係があったんです。プレイステーション 2の「ニュールーマニア ポロリ青春」を発売するにあたって、「ラジオDC」の番組内で、前回の「ルーマニア #203」の「ジョニーのモイスチュアルーム」の復習企画という感じで、いろいろ特番を組んで、すでにコラボレートしてたんです。 それで、この辺できちんとコラボレートした企画を作ってみたいな、と思っていた矢先に、マーベラスさんの方からCDの企画の話をいただき、提案したのがきっかけですね。 --お三方の役割分担は、どういった形だったんでしょうか。
中川 役割的には、幡谷が音楽プロデューサーということで、楽曲中心に、全体的に楽曲の方は任せました。ササキの方には、「モイスチュアルーム」系の原稿を全部書いてもらい、デザインなども見てもらいました。僕の方は、「ラジオDC」からのキャラクタのネタについて担当ということで。3人がそれぞれの持ち味を出して、それを1つの作品にまとめる、という感じです。 「モイスチュアルーム」の方は、今回ササキの方で完全書き下ろしだったのですが、僕のネタは、過去の放送を聴いていない人にも「ラジオDC」のコントコーナーがわかるようなダイジェスト版的なモノを用意しました。 「RADIO DC」って、1週間たつと一切聞けないのですが、最近「再放送してほしい」って要望も頂くんですよね。それも念頭にありましたし……。
ササキ 「モイスチュアルーム」新ネタでは、新たな試みとして、「ラジオDC」で特に人気のあるキャラクタ、「巻き舌一家」を使って、私がシナリオを書いてみたんですが、楽しかったですね。 中川 コンセプトとして、コラボレートというのがありまして。だから、3人がそれぞれを持ち寄るんじゃなくて、その中でもいろいろ混ぜてみようっていう方向に進みまして。僕の方でも、「メアリー栗原」のコーナーに、「ポロリ青春」の「コイズミカカト」さんに出演してもらったりとか。そういう風に、混ぜられるだけ混ぜて。 --通常のアルバムとは作り方が全然違うと思うんですが、制作にはどれくらい時間がかかるものですか? ササキ 制作日数としては、私の場合は、シナリオだったら乗ればすぐ書けちゃうんですよ。原稿は2日か3日くらいで上げました。音声を収録して、SEや音楽などを入れる編集は結構大変で、そちらの方は1週間くらいかかってます。
--ジャケットも、すごく独特ですね。 中川 実は「Radio DC」(※1)のジャケットを担当して頂いたデザイナーさんにやっていただいたんです。マーベラスさんの方で紹介していただいた方なんですけど。結構……忙しいスケジュールの中、凝った注文をしたり、眠い目擦ってやって頂いて。 ササキ コンセプトを話したら、すごく面白がってくれて、このインナーも、「番組仕立てにしましょうか」とか、いろいろ提案してくれたので。これもまたコラボレートですよね。 中川 インナーもワザと粗目の印刷になってるんですが、随所にデザイナーさんのセンスが入ってるかな、って感じはします。 ササキ ここだけマジなんですけど(インナー2面の4chの上方を差して)。これは、デザイナーさんが本当に募集してるんです。 中川 これも、最初はこんなのなかったんですけど。この辺とか(インナー2面の中央よりやや左下を差して)、うちの方でも、「ラジオDC」の宣伝をさせてもらってるんです。冗談で「せっかく出てるんだったら、広告は嘘っぽく書くんではなくて、本当に書いてよ」っていうことで、本当のアドレスです(笑)。
幡谷 ゲームの中にラジオ番組があったりとか、まぁ、インターネットラジオもそうなんですが、今までの流れが全部仮想世界。インナーもテレビ風ではありますが、番組表仕立てになっています。「ルーマニア」のコンセプトも、いろんな素材も、そういうところに通じるものがありますね。なぜか、ちょっとレトロな感じもありつつ。現実と比べるとちょっと違う違和感があるんだけれども、本当にありそうな……という感じでやってるんです。CMも、広告も。 --「ルーマニア」もそうですけど、今というよりは若干ずれた年代という感じがします。使ってるフォントとか。 幡谷 これもそうですよね((※2)を差して)。ウェーブマスターが製作したオリジナルの「ポロリ青春」のサウンドトラックですけれど。これもレトロですね。 --ちょっと前のファッションだったりとか、全般的に、何かほのぼのしてるというか……コンセプト的に、何かあるんですか? ササキ 「ルーマニア」って、プレーヤーの選択で人生が決まっていくじゃないですか。例えば、何かの選択をちょっと誰かが変えただけで、世界が全く違う方向に進んだ場合、もしかしたらこういう未来があるかもしれない、という発想です。どこかで誰かが違う選択をしたときに、もしかしたら、レトロさを残したままの未来があるかもしれないという……。 幡谷 現実とは明らかに違うところがある。……でも、「あるある感」というのは、とても根底にあったキーワードだったんです。過去のものからの引用も、「あるある感」を持たせるというところから出てるのかな、っていう気はしますけどね。 --使っている音楽の曲調、例えばゲーム中にあるCMとか、すごく覚えやすいというか、「アレ? 昔テレビで聞いたような……」っていう。その辺りも徹底されている気がします。 幡谷 そう思います(笑)。大体、この人の頭の中にあるんじゃないかなっていう気がしますけどね(ササキさんを向いて)。 中川 キャッチーさは、抜群ですよね。 ササキ (少し考えて)ちょっと昔って、やっぱり、思い出って、輝いてるじゃないですか(笑)。 幡谷 あの頃は良かった的な。 ササキ だから、そこへ行っちゃうのかなーって思いますけど。 幡谷 曲なんかも、そういうの多いもんなー。 --今回のCDの中で、特にこれがオススメしたいというネタがあれば、教えてください。 幡谷 まぁ、音楽部門だと、光吉(猛修)君の「アウトオブザミラー」。もともとこちら((※2) を差して)に収録している、シナリオの流れで出てきた主人公(ネジタイヘイ)が歌う曲(「ルーマニア203#」のシナリオ「鏡の中にあるがごとく」に出て来るネジタイヘイのバンド“南天ブラザーズ”の曲として登場)があるんですけど。主人公っていっても役者さんなので、その人が設定的に無理やり歌ってた、っていう曲なんです。それをちゃんと作り直して、このCDの音楽的な中心に据えたいなあと思っていたので。それで、身近なところからヒットメーカーの光吉君に歌ってもらいました。ちょっと構成も膨らませて。 中川 幡谷さん、同期なんですよね。 幡谷 なかなかノリノリで、コントまでやってくれて。 あとは、「メアリー栗原」が演歌を歌ってるっていうのも、なかなかウリなんじゃないかなと。音楽部門は基本的に、「ポロリ青春」から、このオリジナルサウンドトラックに入らなかったものと、あと、膨らませたものを入れてます。 中川 僕は、何とか部門というんじゃなく、個人的にはササキが書いた、最後の締めの「巻き舌一家」が……。「いろいろ繋がってきて、こう来る」っていう、あの全体の流れが気に入ってますね。途中、僕のネタとか、変な方向に行っているのがあって(笑)、色々な要素を入れ込みながら紆余曲折しつつ、最後を「巻き舌一家」で締めると。 幡谷 確かにそういう意味では、各パートのバランスが取れて、時間軸で聞いていくには、いい流れになった気がしますね。 中川 もちろん、いきなりこうした流れがあった訳じゃないんです。最初は、それぞれのネタを持ち寄って、さらに新しいものを書き起こしたりして、それで最終的にどうまとまるのかっていうのは、結構最後まで見えてこなかった部分ではあるんです。 でも実際に作ってみたら、CMなんかもコントでぼやけたところにいきなりガツンって入ってきたりとか、すごく絶妙で。この順番は、自分なりにベストかなって思います。……だから、あんまりあのー、シャッフルかけると訳わかんなくなってしまうと思うんで(笑)。 --なるほど。一応、頭から流れとして聞いてくださいと(笑)。 中川 何かもし、気に入ったのがあったら、繰り返し聞いてもらっていいと思うんですけど、いきなりシャッフルして聞くと……。 --構成的にはワケわかんなくなる。 中川 展開的に、「何だこのCDは!?」って思うかもしれません(笑)。 ササキ 中川はわりとこう単発で、1話で笑えるというものが得意なんですよね。 幡谷 読みきり型。 ササキ でも、私は長くシリーズでやるのが好きで。ロールプレイング的な、最後にご褒美が待ってる、例えば最後にエンディングが見られるとか、そういう話しか書けないんですよ。単発は、逆に書けなくて。そういう意味で、すごく2人のバランスが取れたかなって思います。 中川 そうですね、うまくいったかなって気はしますね。 ササキ やっぱり、最後の「巻き舌一家」とか、かなり力入ってるし。役者さんもみんなすごく気合入れてくれました。 中川 みんなここ(ウェーブマスター)の人達なんですけどね。「実際こんなことやってくれるかな」っていうのでも、意外とノリノリで。 --演技派ですよね、みなさん。 中川 演技派なんですよ、1人で何役かできる人もいて……。 幡谷 お前じゃないかよ(笑)。 中川 僕はバレてるんですけど、バレずに何役かやってる人もいます。今回は出てないですけど、橘家圓蔵の「めがね曇っちゃった」の声を出してみたりとか。あの声でリポートをするとか、色んな声色をやってる人がいて。 --芸達者な方が多いんですね。ちなみに、この順番に決定されたのはどなたなんですか? 中川 この3人ですね。 幡谷 まず、「モイスチュアルームのテーマ曲オーディション」というのが大きなテーマとしてあるんで、それは随所にまぶしていこうと。 中川 あんまり、流れの中のどこかがくどくならないように(笑)、満遍なくまぶしていって。 幡谷 それに、先ほどの話の「間」というか、ひとつのネタでも幾つかに分割してCMを挟むことで、独特の「間」を作ったりしてますね。 中川 順番だけでも実際何回か直しましたね。最初は「まずこれでいってみよう」っていうのでCDを焼いて、各自聞いては「これはやっぱりこっちかな」って多少こだわりを入れて。 幡谷 ものすごく素材が多くて、最初は全然74分に収まりきらなかった。 中川 一番最初のコンセプトで作ったときは、まぁ何とか60分はいけるかなって感じだったんですけど、ふたを空けてみると、時間が足りないということがわかって。ササキの方でも結構カットしてもらって、僕の方でも既存ネタで切れるところを切って。逆に、それによってテンポ感が出たりいいこともあって。 幡谷 厳選して、最終的には74分ギリギリで。 中川 73分57秒ですね。 --こういうタイプのCDは本当に好きな人は当然即買いってパターンだと思うんですが、「ラジオDC」や「ルーマニア」をちょっとかじった人に「こう聞いてほしい」とか、「こういう狙いで作ってみた」という部分はどこでしょうか? ササキ やっぱり最終的には「ラジオDC」、つまりインターネットラジオのリスナーを増やしたいというのもあって、作ってますので。だから初めはもっとカタログ的なものになるはずだったんです。まぁ、今でもカタログ的なものではあるんですけど、美味しいコントを聞けるっていうところがウリですよね。 中川 そうですね。聞いてもらうと、感じは掴めるのかなって思うんですけど。8割くらい、「ラジオDC」と、「ルーマニア」を知っている方に向けて作ってるところがあります。「ラジオDC」は、パソコンを持っている方なら、いつでも無料で聞けますので、まずどんなものか、聞いてみてもらいたいですね。 ササキ 今、こういったCDって少ないですよね。昔は、「スネークマンショー」とか定期的に出してたのに。 中川 ササキさん、いろいろ見つけてきますよね。僕も聞かせてもらったんですけど。 ササキ 最近なら「ロケットマン」とか、今、桑原茂一さんがやっている、「コメディクラブキング」っていう番組があって、そこからもコントCDが出てるんです。あとは、「グループ魂」っていう「大人計画」の劇団の人がやってるグループもあったりして。そういうの私、好きでよく聞くんですけど……でもやっぱり一般的じゃないですよね。 --どっちかっていうと、ややマニアックですよね。テイスト的に、爆笑するっていう感じではなくて、くすっと笑える、聞いているとついつい口の端がニヤッとしてしまうという。そういう方向性の好きな人には、とてもたまらない内容だと思います。 中川 ダウンタウンが出したコントが多いCD、「ゲイシャガールズ」ってありましたけど、結構笑いを期待してたんですけど、最初素通りしちゃったんです。でも、何回か聞いてるうちに、今まで面白いと思わなかったのが、クスって笑えるようになってきちゃったりとか。そういうハマり方って、すごい良かったんです。 幡谷 「ラジオDC」の内容もラジオ放送として1回で流れちゃって、消化できないところも実はあるんじゃないかと。で、何回か聞いてる中で感覚が変わるという。 --最初は聞いてみて全然ピンとこなかったり、素通りしちゃってる方が、何度か聞いてる中で良くなってくるような。 幡谷 自分で聞き直したときにも、だんだん印象が良くなっていくなっていうのがあったんで。逆に、第一印象が、「あー、これ大丈夫か?」みたいなのが……。 一同 (笑) 幡谷 繰り返し聞く中で、更に、独特な未解決感がなかなかいい、という発見があったりとか。 中川 僕も帰りがけには聞きながらチェックしながら帰ってたんですけど、3、4回目辺りの方が、かえって楽しんで聞けるところもあったり……(笑)。 --とりあえず、繰り返し聞いてみようというのが、今回のコンセプトでしょうか。 中川 このCDでも「平山慎吾」のコーナーを横断的にやってますが、そういう繋がり感みたいなものがわかってもらえると、多少楽しんで頂けるかなと。 ササキ 中川のコントって、ものすごくわかりづらいんですよ。 一同 (笑) ササキ 不条理で。本当に何回も聞いて、初めて、「あー、こういうこと言いたいの……かなー」って。「えっ?」ていうまま、解決しないコントもあるので。 --その辺は、聞いててわからなければ、「あ、これはこうなんだ」って納得して、理解してもらえればいいのかなと。無理やり「これは一体何なんだろう」って、ネタを掘り起こすよりも。 幡谷 雰囲気なんですよね、第一印象として。 中川 僕も既存のものを聞いてると、半分以上は雰囲気を楽しみにしてるところはあります。昔の「スネークマンショー」だったり、「今田耕司」のアルバムだとか。テレビで期待した今田さんの笑いっていうのはCDには詰まってなかったけど、あれはあれで、そういう雰囲気が楽しめたりして。 幡谷 1つの世界というか、確固たる何かを作りたい、作り手の何かがあると思うんですよね。そこへ、ちょっと入っていって、漂ってみる……みたいな。 --特に「ルーマニア」の中では、シナリオって「ドラマ」っていうイメージが強いですけど、音楽や、テレビ番組など、細かい小物は「笑い」寄りですよね。お笑いを追求するっていうのは、意外と難しいのではないかと思うんですが? 幡谷 面白くないのもありますよね、いっぱい。それが大切だと思うんですよね。世界を作るのに、当たりハズレもあるみたいな。……何か、いいわけっぽいな(笑)。でも実際、そういうのはあると思います。 --お笑いを手がけるのはやはり面白いですか? 中川 僕はもう昔から好きですね。だから、もっとベタベタなものを書いたほうがいいかなって思うときあるんですけど。でもやっぱりダウンタウンを見てても、テレビで、しかもゴールデンタイムに放送するものになればなるほど即効性の笑いがある。でも、即効性な分だけすごくドカンとウケるんです。でも、それを録画して見ようとかっていう感じにはならなくて。 ダウンタウンの中でも、松っちゃんが独りでやってるような夜中の番組になってくると、あれはじわじわ的な笑いが増えてきて。あの人がひとりでDVDを作るともっと訳がわからないけど、何回か聞いてるうちに「何だろうこれ」ってなってくる。たぶん、僕の中ではそういうのに惹かれるところがあるって言えばあるんです。 ササキ 目で見るコントと、音しか聞けないコントで、だいぶ違うと思うんですよね。 中川 ビジュアルで笑えるコントも結構ありますよね。顔を描いてたり、ズラ被ってたりとか。 ササキ 音しか聞けないコントは、すごく高度な想像力が必要で(笑)。それはそうすると、「ルーマニア」と、ちょっと通じるところがあったりして。 幡谷 音を作る立場からすると、こういうものっていうのは、みんな憧れがあったんじゃないかと思います。作り手として、音で世界を作っていくとか、子供の頃、「仮想放送局ごっこ」とかね。僕の場合は「クロスオーバーイレブン」っていう、NHKラジオの音楽+ミニストーリーみたいなそんな番組がすごく好きで。 --学生の頃って、テレビを見ながらだと勉強ができないからラジオを聞いてましたよね。そういう意味ではわりとAMラジオっぽいノリですよね。 中川 そうですね。 --昔ラジオを聞いてたっていう人には、「あ、これは!」って感じるものがあるんじゃないかと思います。 ササキ そうですね。昔、「昨日、『鶴光のオールナイトニッポン』、聞いた?」みたいな、そういうノリですね。ゲームが好きな人で、「ラジオDC」を知ってるけども、コントCDの存在を知らない人たちが、こういうのを知ってハマってくれれば、またコントCDの時代がやってくるかも……(笑)。 一同(笑) 中川 最初は、コントばっかりになるかなって思ってたんですけど、随所に音楽は流れてる感じなんで、そういう意味では、サウンドを専門に扱うウェーブマスターらしくなったかなと思います。声ばっかりがずっと続いてると、ちょっとでも聞く意思が途絶えちゃうとあとがナアナアになっちゃう感じがあるんで。 --常に一定以上のテンションで聞いていなきゃいけないってことはなくて、気を抜くときは気を抜いてもらって、「これは」と思ったネタだけ、集中して聞いてもらうというような。 中川 そうですね、あんまり構えて聞いてもらう必要は無いのかなって。 --そうすると、何度も聞いてもらって自分のお気に入りを見つけてもらうといった方向のほうが、聞き方としては面白いでしょうね。 幡谷 インナーの方も随所にこだわりを持った文字要素が沢山入れてあるんで、ぜひじっくり見てもらいたいですね。 中川 最初はパーっと聞いてもらって、後でインナーを読んでもらって。読みながら聞いてもらうと、また違う楽しみも出てくると思います。 --このCDを買ってくれた方や、この記事を読んで頂いている方に、最後に一言お願いします。 中川 僕としては「ラジオDC」ユーザー、「ルーマニア」ファンに向けて発信してますので、この世界が気に入ってもらった方は、今回コラボレートすることによって新しい世界がちょっと開けてますので、是非そういう部分を楽しんで頂きたいと思います。 もちろんそういうファンじゃない方も、ジャケットから、あるいは話の内容にでもちょっとでも興味を持ってもらえれば聞いて頂けるといいなと。ゲーム会社っていうと、今までほとんどゲームのサントラを出してきてますけど、それとはかなり違っていて、これだけで楽しんで頂けますので。 幡谷 僕たちが、いろんなもののディテールを1つずつ作って組み合わせて、こういう「世界」みたいなものを作ったときに自分達の想像しなかった感触が生まれていて。モノを作ってて面白いところって、結構そういうところもあったりするんで。勝手に膨らんじゃって、独り歩きしちゃうような。そういうところを一部でも、どういう切り口でもいいんで感じてもらえたらなっていうのが1つ。 それとやっぱり、そういうちょっと独自の感覚っていうのが僕達「ウェーブマスター」の1つのカラーだと思って頂けると嬉しいですね。「音のフィールドから純粋に何か面白いことできないか?」って考えて、色々と創ったモノの1つだと思うんで。こういうことも継続してやっていきますし、長い目で見て頂ければと思います。 ササキ 全体的にこれって、うちの会社の人達の息抜きになってるんですよ。演歌を作った人は、普段はテクノとか、格好いい目のを作ってるんですけど、実は演歌も作ってみたかったっていうので演歌を作ってたりとか。だから、その息抜きに作ってる楽しさがかなり溢れてると思うので(笑)、そこを感じ取ってもらえると。 --本日はどうもありがとうございました。 ※1「RadioDC」……'99年5月にマーベラスエンターテイメントより発売された、セガゲームサウンドをリメイクしたCD。ちなみに、「ラジオDC」はウェーブマスター制作によるインターネットラジオ。 (2003年8月20日) [Reported by 河本真寿美、佐伯憲司] また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved. |
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