価格：未定

美しく再現されたロンドンを舞台に、激しいアクションが展開する

　株式会社カプコンはプレイステーション 2用ソフトとして、「ゲッタウェイ(The Getaway)」を発売する。発売予定は11月、価格は未定。

　本作はロンドンを舞台に、「ギャング」を題材にしたアクションゲームで、2002年に行なわれたヨーロッパ最大のゲーム関連のトレードショウ「ECTS 2002」でも話題を集めたタイトルだ。
　プレーヤーは映画の主人公になったかのような体験ができる。ドライビングゲームとガンアクションの融合した、海外で人気を博しつつあるスタイルのゲームである。本作は18歳以上を対象にしていて、暴力・流血シーンなども含まれるタイトルである。

　主人公は、ギャングから足を洗ったマーク。しかし、ギャングのメンバーが彼の前に現れ、再び彼をギャングの道に引きずり込む。妻を殺され、息子を人質に取られた彼は、再び悪事に手を染めることとなる……。
　命じられるミッションは実に多彩。カーチェイス、追跡、潜入など、リアルで危険なミッションをこなしていかなければならない。難易度もシビアで、油断をすればあっと言う間に蜂の巣になってしまうことも。

　ユニークなのが、マップやライフ表示がないこと。車で目的地に向かうためには車のウィンカーが教えてくれる。目的地に着けば、ハザードランプが激しく点滅する。主人公の体力も外見からでしか判断できない。傷を負うとスーツに血がにじんでくる。減ってしまった体力は、壁により掛かることで、徐々に回復していく。独特のルールがこの作品ならではのプレイ感覚を与えてくれる。

　このゲームの最大のウリは、その美しいグラフィックにある。約40平方kmに渡ったロンドンの街並みや看板を精密に再現。その場所ならではの「ランドマーク」をきちんと表現することで、非常にリアルなドライブ感覚が味わえる。このリアルな街の中で、激しい戦いが巻き起こるのだ。ロンドンは道が狭いことでも有名、カーチェイスは一般車両をも巻き込んだ凄惨なものになるだろう。
　ゲーム内に登場する車もすべて実在の人気車種。これらを使って、現実ではとてもできないようなアクションをくりひろげることができる。また、例え任務のために与えられた車がクラッシュしてしまっても、カージャックをしてゲームを進めることもできる。自由度の高さは、海外のゲームならではだ。

　また、ゲームの主人公がもう1人いることも明らかになっている。マークでのストーリーをクリアすると、刑事・フランクでのストーリーが始まるのだ。ふたりの視点ではじめて、本作のストーリーの全貌が明らかになるという。

　日本のゲームは、「映画」をうたっていても、箱を開けるのにパズルを要求されたり、アイテムを取りに大きく後戻りしたりと、「ゲーム」としての呪縛が強すぎると感じさせる作品が多い。「映画的な活躍」をきちんと追体験できるゲームとはどういったものなのか、ゲームと映画の関係を考えながらプレイするのも楽しいかもしれない。 　

【スクリーンショット】
オープニングのイベントシーン。元ギャングのマークは、妻を殺され、息子を人質に取られ、再びギャングの世界に……
さまざまな任務をこなしていくマーク。すべてのミッションが危険に満ちている
車のウィンカーが目的地を教えてくれる	壁により掛かると体力が回復する。背広には血がにじんでいる	刑事フランク。異なった視点でストーリーが語られる
上が実際の写真、下がゲーム画面。リアルな再現度は、驚かされずにはいられない

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□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□関連情報
【8月6日】カプコン、SCEEと契約。PS2「ゲッタウェイ」を日本で今冬発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030806/getaway.htm

(2003年8月18日)

[Reported by 勝田哲也]

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