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KDDI、ブロードバンドに対応した対戦ゲーム専用ネットワークサービス |
右からKDDIの宮本潤之輔氏、近藤一朗氏、カプコンの許田周一氏、須藤克洋氏 |
価格:ブロードバンド 900円 (DION ADSL各コース、光ファイバー各コースを利用しているユーザーは800円)
KDDI株式会社は、2001年5月からサービスを行なっているネットワーク対戦型ゲームシステム「マルチマッチング」サービスをブロードバンド回線からも利用できる新サービス「マルチマッチングBB」として9月1日からサービスを開始する。
ブロードバンド回線ではDION ADSL各コース、光ファイバー各コースを利用しているユーザーは月額800円、一般ユーザーは900円でサービスを利用できる。電話回線からはこれまで通りロビーサーバー接続時に3分10円、ゲームサーバー利用時は1分10円から13円となっている。このほかにも、コンテンツごとに課金される可能性のある利用料が必要となる場合もある。
利用料金の精算はカードとマイラインの統合請求などで行なうが、後々はプリペイドカードも利用できるようにしたいという。サービスの利用は、プレイステーション 2からオンラインサインナップで「マルチマッチングBB」の会員登録を行なうことで可能となる。
「マルチマッチングBB」は、これまで電話回線を利用し従量課金制のもとサービスを行なってきたものを、ブロードバンド回線を使った常時接続定額制でも利用できるようにしたもの。基本的な仕様はこれまでと変わりないが、ブロードバンド回線から入ってきたユーザーと電話回線から入ってきたユーザーが一緒にゲームを楽しむことができる。フリーISPでどのプロバイダからも接続可能。これまでの利用者からは、やはり「ダイヤルアップで高い」という意見が多かったということで、常時接続下でのサービスを開始することになった。
今回の発表会には、これまでにも同サービスを積極的に利用してきたカプコンも同席。「マルチマッチングBB」のサービス開始にあたって、同社の新作を「マルチマッチングBB」専用としてリリースしていく。当面、同サービス専用での運営が予定されているタイトルは9月11日発売予定の「auto modellista U.S.-tuned」、今冬発売予定の「バイオハザード アウトブレイク」、発売未定のアクションゲーム「モンスターハンター」の3本。さらに年末には1本アクションゲームが控えているという。
発表会に出席したカプコンの第一開発部プロデューサー須藤克洋氏は各ソフトのビデオ映像を流し「なぜネットワークゲームを作っているのかとよく聞かれるが、その答えは『そこにゲームの未来を見たから』と答えている。今回のサービスが始まることで、ネットワークならではのゲームができるのではないだろうか」とコメントした。
さらにスゴイのは、これらのソフトにおいてカプコンとしてコンテンツ利用料金を徴収しないと言う。つまり、「バイオハザード アウトブレイク」も「モンスターハンター」も、いくら遊んでもKDDIのサービス利用料となる基本料金だけで遊び放題というわけだ。カプコンの思い切った方針といえるだろう。
特に「モンスターハンター」は、グラフィックのクオリティが圧倒的で、壮大なファンタジー世界を細かく表現しているだけでなく、巨大な空間の広がりを感じさせる。グラフィックを見た限りでは3DMMORPGのように見えるが、4人同時プレイのアクションゲームだという。甲冑を着て釣りをするシーンがあったりして、これが同アクションに繋がっていくかが注目されるところ。また、巨大な竜が登場し退治したりするようだ。ゲームとして、おとりになる人がトラップに竜をおびき寄せ、爆弾を爆破させ竜を倒すなど仲間内で周到に作戦を練ってプレイするタイプのゲームとなりそうだ。
今回、カプコンから発表されたゲームはすべてプレイステーション 2で、このほかにもタイトーからも同サービスを利用したゲームが発売される予定だという。システムとしてはプレイステーション 2だけではなく、PCでもXboxでもニンテンドーゲームキューブでもプラットフォームを選ばないシステムとなっている。
レーテンシを計測するソフトもあるといい、レーテンシの低いユーザーと高いユーザーを別々のロビーに誘導し、それぞれ似た環境の人同士でレーテンシの遅延なく遊んで貰えるといったシステムの構築も可能だという。
【スクリーンショット】 | ||
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これまでのマルチマッチングサービスを図式化したスライド | 今回の「マルチマッチングBB」のシステム図 |
(2003年8月6日)
[Reported by 船津稔]
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