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一般ユーザーを対象とした「おもちゃみらい博」開幕 |
会場:パシフィコ横浜
入場料:1,000円 (当日)
タカラブースに出展されている「ザ★昭和テレビジョン」。右側に本物のテレビが置いてあるが実は小さな画面に同じものが映っているのがおわかりになるだろうか? 同社はこういったノスタルジックな商品を今後も展開していくという |
これまで「東京おもちゃショー」は年に1回、東京で開催されていたが、今年からはバイヤーズデイとユーザーデイに分けて開催されることとなった。6月10日にすでに流通関係者向けの東京おもちゃショーは開催され、年末までのラインナップが公開された。メーカーとしては流通関係者とユーザーというまったく違った対象をひとつの展示会で相手をするのは難しく、焦点がぼやけることから、分割する要望が多かったのだという。
こういった状況下で開催された第1回目の「おもちゃみらい博/2003 JAPAN TOY SHOW」だが、対象をユーザーであると明確に設定した結果、各メーカーともこの夏メインとなる商材を中心に構成したため、まったく新しい、例えば1年先などの発売されるような現在開発中の商品はほとんど展示されていない。これはいささか残念なことで、当初“夢のある展示”も各社に要請するとしていたが、現状の商売が優先された形となった。各ブースには販売コーナーも設置されているため、さらにそういった趣が強くなっている。
一方、ユーザーを強く意識したことでよくなった点もある。それはとにかく気軽に遊ぶことのできるコーナーが数多く用意されていることで、子供達にとっては夢のようなイベントだろう。今日は夏休みとはいえ平日ということで、子供連れのお母さんが多かったが、小学校低学年の子供が最も多かったようなきがする。自然とイベントの性格もそこに合わされていたようだ。
各ブース間の通路もかなり広く取られており、かなり快適だ。土日に最も多くの来場者を迎えることになると思われるが、前回よりはゆったりと楽しむことができることだろう。
■ ヤマハ
ヤマハのブースでは、ナンチャッテ楽器というか、手軽に楽器の演奏を楽しめる「EZ」シリーズの最新作が展示されている。すでにイージーギター「EZ-EG」が発売されているが、今回試作機が展示されているのはウクレレ「EZ-UK」とトランペット「EZ-TP」。
ウクレレ「EZ-UK」に関してはメロディに合わせて弾くだけで、左手でコードを押さえなくても気持ちよく引くことができる。また、ネックのコードを押さえるところが光り、どこ押さえるかの練習になるモードも用意されている。そして、最終的には左手でコードを押さえながら右手で弾く本格的なところまでサポートされている。手軽なところが魅力的で、ポロンポロンと弾いている気分にすぐに浸ることができるのがいいところ。ちなみに音はサンプリング音であり、エレキギターやシタール、マンドリンなど数種類から切り替えることができるという。スピーカーが用意されているので、これ単体で楽しむことができる。
演奏できる曲はもちろん本体に収録されているが、追加でホームページからダウンロードサービスも行なわれる予定だという。現状ですでに2,000曲が用意されていて、USB経由でPCから転送される。ちなみに試作品が完成したばかりで、値段は全くの白紙でリサーチ段階だ。「EZ-EG」がオープンプライスだが、実売25,000円程度だという。これに準ずるという話だが、やはり1万円台でなければ厳しいかもしれない。トミーのバイオリン型Toy「evio」が7,000円だが、機能的にはヤマハの方がずっと本格的。ただ、やはり2万円台では厳しい気もする。どういった判断がなされるかはわからないが、製品としての登場が待ち遠しい。
トランペット「EZ-TP」は、“歌うように吹ける”のがポイント。伴奏に合わせてマウスピースに口を付け、鼻歌を歌うとトランペットを演奏できる。気軽に遊び感覚で演奏できるが、もちろんバルブスイッチを押しながら演奏することもできる。バルブスイッチはウクレレのネックの部分同様に光るので、指使いを勉強することもできる。曲をダウンロードして取り込むことも可能なので、色々と楽しめそうだ。こちらも価格は未定。
【ヤマハ】 | ||
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ヤマハが試作機を展示していた「光るウクレレ EZ-UK」。なんちゃってウクレレだが、左手でコードを押さえる練習にもなる本格派。光るギター、「EZ-EG」のウクレレ版 | こちらも参考出展。トランペットバージョンでその名も「イージートランペット EZ-TP」。マウスピースに口を付け、伴奏に合わせて鼻歌を歌うだけで演奏できる「鼻歌モード」も搭載 |
■ バンダイ
バンダイのブース内はわりと詰め込み型で、所狭しと製品が展示されている。そんな中、今回の「おもちゃみらい博」において最も“未来”を感じさせる展示がこの「ロボット研究所」のコーナー。サーボモーターを使ったロボット群が展示されており、時間によってはデモンストレーションも行なわれている。
手のひらに収まる程度のサーボモーターをいくつか使ったヒューマノイド型のロボットや恐竜型のロボットが展示されている。現状ではより高性能なサーボモーターの開発が行なわれている段階だが、パワー不足は否めないため、総合的な制御系の研究を押し進めることで、ロボットをより俊敏に動かす努力がなされている。現状では巨人のようなゆったりとした動きしか実現できないが、サーボモーターのパワーに見合ったロボットの大きさにしたり、モーター数個をまとめて制御するなど色々な工夫が行なわれているという。
もちろん商品化は未定だが、ホビーユーザーを対象に商品化したい意向のようだ。つまり、10万円以下でロボットの動作をプログラミングできたりするといったホビー用途をメインにした遊び方だ。これはこれまでにも「BN-1」などを開発してきた実績があるだけに、実現もそう遠いことではないのではないだろうか。そしてその先には、さらに普及価格帯を狙った商品への移行が図られれば面白いのではないだろうか。
■ コナミ
コナミブースでも数多くのおもちゃが展示されている。目だったのはこの夏同社イチオシとなる「バトルアクセル」の体験コーナーが用意されていて、子供達が果敢に戦いを挑んでいた。また、DigiQのコーナーでは「コンバットデジキュー」、「DigiQ Formula」、「DigiQ Train」がかなりの広さのブースを展開。こちらも実際に楽しむことができる。
(2003年7月31日)
[Reported by 船津稔]
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