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メディアクエスト、「Hearts of Iron~戦火の獅子達~」を9月に発売 |
価格:8,980円
株式会社キッズステーションのゲーム部門メディアクエストは、スウェーデンのデベロッパーParadox Entertainmentのストラテジーゲーム「Hearts of Iron」を完全日本語化して9月26日に発売する。対応OSはWindows 98/Me/2000/XPで、価格は8,980円。
アジア方面を写したメイン画面。日本の外相は広田弘毅。リストには陸軍大将林銑十郎や外相有田八郎などがいる |
こちらはドイツ。保安長官フリッツによる恐怖支配が行なわれているようだ |
シナリオは「巨人の目覚め」、「平和への道」、「電光石火」の3本 |
'36年当時のドイツの幕僚一覧。国家元首はアドルフ・ヒトラー。参謀総長にベック大将、諜報部長にカナリス提督など、後に反旗を翻す人物が揃っている |
「Europa Universalis」は、中世ヨーロッパの宗教紛争を軸に、西洋史上のIFを見事に再現したことで、ヨーロッパのみならず北米でも高い評価を受けたリアルタイムストラテジーゲーム。ビジュアルや基本システムは、ボードゲームレベルながら、世界地図を睨みつつ、300年という長いスパンで国家の舵取りを行なっていくというグローバルなデザインが評価された。
初回作は2001年にリリースされ、その後年に1作ずつ新作を発売し、今夏に第3弾となる「Europa Universalis: Crown of the North」が発売される予定となっている。1作目は1492年から1792年まで、2作目は1419年から1820年まで、そして北欧限定の第3作目は1275年から1340年までと作を重ねるごとに時代を遡っているが、今回発表された「Hearts of Iron」は、同じゲームエンジンを使って第二次世界大戦を丸ごと描いた意欲作だ。
「Hearts of Iron」の時代設定は第二次世界大戦全期を包含した'36年から'48年までとなっており、舞台は全世界となっている。基本スタイルは、「Europa Universalis」と同様、自国の所属する同盟勢力による軍事的外交的な世界制覇となる。終了年の設定が'48年というところに大がかりなIFを予感させる。
なお、「Europa Universalis」におけるカトリック、プロテスタントといった宗教に変わる概念として今回は枢軸、連合、コミンテルンの3勢力があり、これがそのまま同盟勢力となる。選択可能な国家としては、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ、ソ連、フランス、中国の8カ国が用意されている。
ところで、「Europa Universalis」が世界で評価された理由のひとつに、歴史を真っ正面から取り扱ったという部分がある。「Hearts of Iron」においても、核兵器やミサイル兵器はもちろんこと、ナチスドイツの内務大臣ウィルヘルム・フリックやゲシュタポ長官ハインリッヒ・ヒムラーによる恐怖政治も、原寸大で描いており、本質的な部分でコンクエストゲームとは趣の異なる内容になっている。
今作における戦闘の最小単位は師団で、航空、機甲、空挺など戦史に即した100種類を超えるバリエーションが用意されている。ドイツやアメリカの両面作戦を、軍政面も含めて原寸大で再現したのは同作が初めての試みだろう。日本語版の発売が楽しみだ。
データ量では国内随一の「アドバンスド大戦略」に勝るとも劣らないデータが魅力。膨大な中立国をいかに利用するかがポイントになりそうだ |
すでに一部日本語が実装されているが、翻訳のレベルは低い。まだまだまだまだ磨き込んでほしい |
(C) Copyright 2003 Paradox Entertainment AB
□メディアクエストのホームページ
http://www.mediaquest.co.jp/
(2003年7月3日)
[Reported by 中村聖司]
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