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「Xbox Championship Vol.1 ~ソウルキャリバーII~」 |
優勝商品の目録を大きく掲げる穂刈(正)氏 |
2台のXboxで対戦が行なわれたブロックトーナメント |
関東ブロック決勝戦のレポートでもお伝えしたとおり、「初戦で必ずXbox版ゲストキャラクタのスポーンを使用、Xboxコントローラでのプレイ(初期配置のみ)」というルールが適用される今大会、全国トーナメントも初戦はスポーン同士の対決からスタート。アーケード版で名を馳せているプレーヤーが多数参加しており、コントローラでのプレイが足かせとなるかと思いきや、随所で白熱した読み合いが展開する激しい戦いがてんこ盛り状態となった。いくつか興味深かった戦いの模様をピックアップして解説する。
また、本記事中のコマンド表記だが、
レバーに関しては
7 8 9
\/
4 5 6
/\
1 2 3
というパソコンの10キー表記となっている。
ボタンに関しては
A=横斬り
B=縦斬り
K=キック
G=ガード
小文字=直後のボタンと連続押し(スライド入力)
となっている。ご了承いただきたい。
・スポーンvsスポーン戦
AA、BBで反撃と牽制を行ないつつ、3Aカウンターから3Bへつないで66A+Bへとつなぐコンボ、リング際や相手の上段を読んでの44Bから振り向きAに繋ぎ、その後、確定ではないが6AAで追撃、という戦術が目立った。これだけだと立ちガードで安定されるので、近距離では2K、中距離から11or77Aを織り交ぜていた。特に、高橋氏の連係に対するガードインパクトでの割り込みの上手さが光った。
・ヨウスケ(御剣)vs穂刈(健)(ラファエル)戦
御剣の2KBをガードした後、3Bで浮かせて6BBソウルチャージキャンセル236A+Bと繋ぎ、236A+Bを起き上がりにカウンターヒットさせ、バウンドから3Bという連係が見事にヒット。その後、236で近寄り、投げを狙ったラファエルに御剣の起き上がりジャンプKがヒット。ラファエルの攻めの勢いを止めて、冷静に対処した御剣が1本先取。
2本目は、6BBをしゃがみ1Bでかわして反撃し、ラファエルの主力技を封じた御剣に対し、しゃがみ1Bの空振りに6Bをカウンターヒットさせて体力を削った後、22or88Aを織り交ぜながら8WAY RUNを多用するラファエルが取り返した。だが、6Bを封じられたままの展開で、御剣の33or99BBのディレイに引っ掛かってしまったラファエルが1本取り返され、そのまま勢いに乗った御剣が、8WAY RUNを多用しラファエルの動きをかわしつつ攻めきって勝利。
・斎藤(タリム)vs高橋(セルバンテス)戦
出の早いタリムのAA、BBからの攻めに対し、セオリーどおりに1aBをキャンセルしてのA+Bを多用、ダメージを奪っていったセルバンテスが1本先取。2本目の開幕も214Bが見事にヒットし、8A+Bでの追い撃ちを決めたセルバンテスだったが、タリムのBBからの44Kを食らってから戦いの流れが変わった。ガードしているところを投げられ、ガードインパクトを狙っていたセルバンテスに対し、タイミングをはずしたBB、44K、そしてエアサイドターンからの攻めでリズムが狂ったのか、2本目はタリムが取った。
3本目は、タリムのAA、BBで小刻みに体力を奪われたセルバンテスが、3A+Bを多用。カウンターヒットでAAを確定させるも、3回目に距離が開いたため、そこからタリムの攻めを止めきれず、タリムが勝利。4本目では、BBをガードさせたあと、反撃するセルバンテスの3Aを4A+Bでかわして攻撃したタリムが、ダウンはしたものの起き上がりを攻めたセルバンテスの66Bを横転でかわしてエアサイドターンから8WAY RUNで背後投げを決め、44Kで締めた。優勝候補の1人と目されていた高橋氏は2回戦で姿を消すことになった。
・宇藤(御剣)vs穂刈(正)(ナイトメア)戦
ナイトメアは3Bホールド、下段ガード後の立ち途中Bの的確なヒット、近距離での8WAY RUN中A+Kと投げを主軸に、追い撃ちのチーフ・ホールド中B後の8WAY RUN中A+K、しゃがみAorB+Gを投げ抜けされた後に素早く3Bをヒットさせるなど、大胆かつこまやかな技の組み立てでダメージを奪っていった。対する御剣も、3B、33Bからの33or99K→236Bのコンボを確実に決め、距離が離れればkBで攻め入るなど、お互いが持ち味を十分に発揮した戦いとなっていた。
技自体のヒット率は御剣のほうが高く、ナイトメアの投げはパーフェクトに抜けられていたのだが、8WAY RUN中に3Bを使おうとしてガード不能技が暴発するアクシデントにもめげず、ナイトメアの3Bホールド→チーフ・ホールド中Bのダメージ効率の高さが目立った。最後は御剣がkBを読まれて8WAY RUNでかわされ、ナイトメアの3Bホールド→チーフ・ホールド中Kのコンボで幕を下ろした。
トーナメント表。左がAブロック、右がBブロック | 随所に名勝負が続出 |
・決勝戦:穂刈(正)(ナイトメア)vs河野(アイヴィー)戦
試合前にこっそり河野氏にインタビューしたところ、実はナイトメアはもっとも苦手なキャラという話だったが、遠距離では6B、1Aを多用し、近づかせないように戦いたいアイヴィーに対し、3Bを主力に、ガード後に立ち途中Bでの反撃をちらつかせて接近したいナイトメアという構図となった。結局、見事近づくことに成功し、3Bホールド→チーフ・ホールド中Bできっかけを作ったナイトメア、徹底的に遠距離対策を行なったアイヴィーという順で1本づつ勝ったところで、司会者が謎の試合中断を要求。
結局、3本目が始まったところでポーズをかけることになったが、試合の最中に両者にコメントを求めるという、大会出場者にとってはかなり異例の状況となった。これで、2本目の勢いを維持し切れなかったのか、圧倒的な勝利でナイトメアが優勝を飾った。2Aを連発して間合いが開いたところに、さらに2Aを重ねようとしたアイヴィーを、ナイトメアの3Bが打ち砕くというシチュエーションが何度も起こったことが、この試合の流れを決定付けたといえそうだ。穂刈氏の戦いぶりは、3Bのヒット率の高さもさることながら、その後の2K、8WAY RUN中A+Kでの追い撃ちなど、随所のフォローがダメージの蓄積を生み、冷静かつ勢いを失わない試合運びが印象に残った。
それにしても、この運営方法には、個人的には疑問が残る。切迫した試合の最中にコメントを求める、あまつさえ試合を中断させるということがプレーヤーにどういう影響を及ぼすことになるか、運営者は大会運営方法についてぜひ、再考をお願いしたい。
フロア中央のステージで行なわれた決勝戦 | 流れを掴んだナイトメアが3-1で勝利を決めた | 左より辻氏(6位)、斎藤氏(5位)、河野氏(準優勝)、穂刈(正)氏(優勝)、宇藤氏(3位)、ヨウスケ氏(4位) |
会場に来ていた「ソウルキャリバーII」チームのスタッフもこの大会には感激の面持ちで観戦に臨んでいた。「上位入賞の皆さん、大変おめでとうございます。そして何よりこの大会に参加いただいた皆さん、ありがとうございました。これだけ熱い戦いの場を提供することに関われたことを大変うれしく思います。この大会はクリエイターの血潮を熱くたぎらされる思いがしました。現在開発中のヨーロッパ版も頑張ります。」とコメントをいただいた。
最後に、本誌SC2攻略班がこの大会でもっとも駆け引きの妙とコントローラさばきに感動した、河野(アイヴィー)vsヨウスケ(ネクリッド)戦を動画でお届けしよう。説明はもはや不要。手持ちのビデオカメラでの撮影ゆえ、映像のぶれや音声の不具合などがあるが、ご容赦いただきたい。
【「Xbox Championship Vol.1 ベストバウト動画】 下の画像をクリックし、「対象を保存」でダウンロードしてお楽しみください |
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WMV形式・3分33秒 [17.8MB] |
□Xboxのホームページ
http://xbox.jp/
□大会開催概要
http://xbox.jp/event/championship/index.html
□製品情報
http://www.namco.co.jp//cs/xbox/soulcalibur2/
□関連情報
【3月19日】マイクロソフト、Xbox版「ソウルキャリバーII」を使った
全国大会「Xbox Championship」を開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030319/xbox.htm
【6月1日】「Xbox Championship Vol.1『ソウルキャリバーII』」関東ブロック決勝戦がアソビットシティで開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030601/sc2.htm
(2003年6月28日)
[Reported by SC2攻略チーム]
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