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アソビットシティで「ストリートファイター原画展」を開催中
〜トークショーでは船水氏、安田氏が当時の開発秘話を披露〜

6月15日まで 開催

入場料:500円

展示スペースの都合から入場制限が行なわれているが、そのぶん中はゆったりと見て回れる
 秋葉原アソビットシティ8Fのイベントスペースでは、「ストリートファイター15周年」記念イベント「ストリートファイター原画展〜闘士達の肖像〜」を開催している。期間は6月15日までで、時間は10時から20時まで。入場料は500円。

 「ストリートファイター原画展〜闘士達の肖像〜」は、ストリートファイターシリーズの新旧イラストなどの展示を中心としたイベント。イラスト、ビデオ映像、キャラクタグッズなどが展示されているほか、人気キャラクタの春麗をフィーチャーした飲茶ショップ「昇龍軒」が併設されている。

 展示品でまず目についたのは、初代ストリートファイターに関するポスター、イラスト、原画など。初代ポスターの絵柄は、記者を高校生時代にタイムスリップさせてくれた。惜しむらくは初代アップライト筐体も一緒に展示してくれたら嬉しかったのだが、アソビットシティ8Fはそれほど広くないため、これは無理な注文というべきか。当時そのままの原画や資料が拝めるだけでも、ファンとしては嬉しい限りだ。

 なお、初代ストリートファイターで、その後のシリーズ作品に未登場のキャラクタには「烈」、「激」、「ジョー」、「李」の4人がいるが、当時まだ生まれていなかったであろう幼い来場者の目に、果たして初代ストリートファイターのキャラクタはどのように映ったのだろうか。おっさんゲーマーとしては、こうした不遇のキャラクタたちにスポットが当てられる日を心待ちにしているのだが……。

 展示資料は、やはり大ブレイクした「ストリートファイターII」、いわゆる「ストII」以降のものが大半を占める。とはいえ、15年もの歴史を持つシリーズだけに、ファンもそれぞれ入口となる作品が異なっているケースが多く、来場者が「懐かしい〜」と声を発したイラストを見て、その人が本シリーズにハマった時期が推察できるあたりが興味深かったりする。

初代ストリートファイターの資料。ホワイトで修正したような跡が残ったレアな資料も展示されている デザイン室を再現したスペース。果たして、誰の机を再現したものなのだろうか? 描き下ろし作品版画の展示販売も行なわれている。展示販売は、年内に全国4カ所で順次行なわれる
ゲームソフト、フィギュアなど関連グッズの展示。本当はこれの数十倍以上あるはずだが、さすがに全部は展示しきれないから一部だけということだろう。「ストIIブリーフ」があったのにはビックリ。しかも3種類…… 飲茶ショップ「昇龍軒」。ウェイトレスの春麗さんたちは、男性客の注目の的。写真をとられまくっていた



 6月14日は、カプコンの船水氏、安田朗(あきまん)氏、浦沢賀奈さん(春麗)らが出席してトークショーとサイン会が開催された。当時のエピソードや苦労話など、さまざまな開発秘話が飛び出すファンにはうれしいトークショーとなった。

 船水氏が本シリーズの開発に携わったのは「ストII'ターボ」、「スーパーストII」で、それ以前のシリーズ作品にはあまり関わっていなかったという。プロジェクトの開始当初は、ソフトマンと船水氏のふたりしかいなかったというから驚きだ。安田氏は「ストリートファイターシリーズの続編を開発するということで、ボス(岡本氏)から言われて」とシンプルにコメント。

 シリーズで特に思い入れがあるキャラクタは、安田氏は「春麗」。キャラクタメイン(今でいうアートディレクタ)を担当した関係上、キャラクタ12体の元ドットを安田氏が打ち込んだが、アタマから爪先まですべて手がけたのは春麗だけ。ただし、他のキャラクタ担当が容量をたくさん使ってしまったため、それらの調整作業で8カ月間あった開発期間中、春麗の制作に費やせたのは開発終了間際の1カ月と1週間。課長代理の研修と「マジックソード」のポスター制作などの合間をぬって「回転とか使って適当に(笑)」仕上げたというから、これまた驚き。

 船水氏は、苦労したキャラクタとして「ザンギエフ」を挙げた。テストプレーヤーから「強すぎる!」、「強すぎるとザンギじゃないよ!」などの意見が続出したため、バランス調整には特に苦労したという。また、「ストII'ターボ」リリース後に、防御力修正値にバグがあったことが判明。「ザンギエフ堅い。堅すぎるよ!」といわれていたが、実際には防御力修正値が機能していなかったが、当初は誰も気がつかなかった。ザンギエフ使いが聞いたら(色々な意味で)思わず泣き出してしまいそうな秘(悲)話といえる。

 キャラクタボイスに関しては、おふたりとも開発者が担当したボイスがお気に入り。「無音室」でボイスを収録する際、気合を入れすぎて転倒するスタッフがいるほど熱心に行なわれたという。これに関して安田氏は「声優さんの声もいいなぁと思うんですけど、声優さんは明日も仕事があるから声をセーブする。でも開発は、明日声が出なくてもいいから、思いっきりやる(笑) これはいいなぁ、と。好きですね」と、プロらしいこだわりのコメントをしてくれた。

 格闘ゲームに関するこだわりとして、船水氏は「面白いっていうのが基本。プレイしてもらって、ロケテストではノートを設置して意見を聴く。ユーザーの意見は重要。あと、どういう使い方をしているのかをチェックする。必殺技は見た目から入る。爽快感がないと成立しない」と、それらの要点を具体的に挙げた。

 絵を描くうえで気を使った点として、安田氏は「気持ち良くなければゲームじゃないから。気持ちよさを永遠に持続させたい。何かやるたびに気持ち良くなる。困難なコマンドを成功させれば、より気持ち良くなるように。それだけ気をつけた」とコメント。

 また「どうやったらより気持ち良くなるかというと、アニメパターンのリズム感が重要。ボクから言わせれば、絵を描いているように錯覚しがちだけど、本当はリズムを作っているようなもの。リズムが先にあって、絵があるくらいの話。リズムに合えば気持ち良くなる。絵の上手い人は(絵に)誇りがあるからリズムを外す。それは、俺からすれば許されない行為。死刑にしてもいい(笑) 意味がないから。ゲームで絵だけ上手いのを見せたいのか、と。(プレーヤーと)気持ちを合わせられるかどうかが一番重要」と、実に熱い口調でクリエイターとしてのポリシーを披露してくれた。

 ストリートファイターシリーズに対する心情として、安田氏は「愛というか、愛憎。なんで憎いかは言いませんけど(笑)。とにかく思うのは、15年も経っているのに、告知をしたらこれだけの大勢のお客さんが集まってくれる。只々ストIIの人気に驚くし、お客さんの応援に心から感謝している。これに尽きる」とコメント。

 船水氏は「作っていた当時、小学生だった人が会社に入ってきて、一緒に仕事をしているのが不思議というか、時間を感じる。20代の大半をこのゲームに費やされたっていうか、愛とも憎しみともつかないのは、安田と同じ。(20代を)ちくしょう、返せー!! という気持ち(笑)」と複雑な胸のうち(?)を語ってくれた。

トークショーは14日だけの限定イベント。3人のサイン会も開催された


(C)CAPCOM CO.,LTD.

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□アソビットシティのホームページ
http://www.laox.jp/asobitcity/
□「ストリートファイター15周年」WEBサイト
http://www.capcom.co.jp/sf15th/
□関連情報
【2003年6月2日】「ストリートファイター15周年」記念イベント。秋葉原アソビットシティで6月13日〜15日まで開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030602/sf2.htm
【2003年5月23日】カプコン、「ストリートファイター15周年」記念イベントを年内に順次開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030523/sf2.htm

(2003年6月14日)

[Reported by 北村孝和]


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