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ナムコ、「テイルズ オブ シンフォニア」制作発表会を開催 |
左よりナムコ・原口氏、司会の大橋さん、プロデューサー・吉積氏、任天堂・波多野氏 |
(GBA「テイルズ オブ ファンタジア」)
8月1日 発売
価格:4,800円
司会、進行は大橋マキさん |
吉積プロデューサー、原口CTカンパニープレジデントと任天堂・波多野氏ががっちり握手 |
発表会はアナウンサーの大橋マキさんの司会、進行で始まった。冒頭にあいさつに立ったナムコ常務執行役員 CTカンパニープレジデント 原口洋一氏は、「昨今の家庭用ゲーム市場はなかなか厳しい状況だが、『テイルズ オブ~』シリーズの最新作『テイルズ オブ シンフォニア(TOS)』は、夏商戦において重要な商品として位置付けている。くしくもファミコン、スーパーファミコンの製造中止が決定した現在、SFC版『テイルズ オブ ファンタジア(TOP)』でスタートしたシリーズの最新作がGCに帰ってきた。時間の流れに不思議な因縁を感じる。スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジークリスタルクロニクル』など、夏商戦はGCに魅力的なタイトルが発売される。年末にかけても、ナムコはGC上で大きな、新たな試みを2、3考えている」と語った。
続いて登壇した任天堂株式会社専務取締役業務本部長 波多野氏信治氏は、「『TOS』は、新手法や新しい要素を盛り込んだ良質のRPGと聞いている。この発売を機に、GCを買っていただけるゲームファンがたくさんいるのではないかと期待している。夏商戦において、GC、GBAにはキラータイトルが発売される。ヤング層向けに3~4作、家族向けに2~3作の発売が予定されている。6月21日にエンジョイプラスパックを発売し,据え置き型、携帯型の両分野で更なる発展を目指す。年末にかけても粒よりのソフトが各社から発売になる予定となっている」とあいさつ。
また、「日本のみならず海外のソフトメーカーとさまざまなコラボレーションを推進しており、新規性があり、おもしろいソフトを提供するためには、いろんな知恵を出し合って、垣根を越えてお互いの資産を相互が有効に使うことができ、お互いの枠、制限を越えて新しい遊びを作り出すことが望ましいと考えている。この取り組みに関しては近い将来、その成果をお見せできると思う」とこれからのGCプラットフォームに関する展望を語った。
吉積氏による両作品のプレゼンがスタート |
ナムコ 「テイルズ オブ~」シリーズプロデューサーの吉積 信氏が「8月の発売が決定し、スタッフは必死に制作しているところです」とあいさつした後、「この世に悪があるとすれば、それは人の心だ」というナレーションでGBA「TOP」のプレゼンがスタートとなった。主題歌「夢は終わらない~こぼれ落ちる時の雫~(ボーカルはSFC版と同じく吉田由香里さん)」が流れる中、温泉のシーンなど、シリーズファンには懐かしいシーンがきちんとGBA上で再現されていることが確認できた。
吉積氏は、「GBA版は64Mの容量を生かして、新しい試みを取り入れている。未だ持って色あせていない、キャラクタの描写やストーリーを楽しんでいただけると思う」と自信たっぷりに語った。リニア・モーションバトルシステムも再現されており、シリーズおなじみの仕様は確実に収録されている。制作状況については「今スタッフは寝ていないんじゃないかと。最後の追い込みをしているところ」と語った。
携帯機向けながら、移植は順調に進んでいると思われる「TOP」。主題歌はSFC版とおなじ吉田由香里さんバージョンの「夢は終わらない~こぼれ落ちる時の雫~」 |
ほかにも、今までプレイしてきたところまでのストーリーが文字で表示される「あらすじ」モードを採用。戦闘中に敵がひとりになったときに、全員で攻撃する際、任意の攻撃を出せるユニゾンアタック、キャラクタタイプをS(ストレートと)T(テクニカル)とに分け、どちらにシフトしていくかによって覚える技が変わっていく「EXスキル」システムも明らかになった。
3Dになり、より立体感の出たゲーム画面。普段は天然ボケのコレットはよくこけてしまう | シリーズお約束のパズル面もある | CGムービーとキャラクタモデルによる2種類のイベントシーン |
進めたところまでのストーリーがわかる「あらずじ」モード | キャラクタの育て方も今までとは多少異なる「EXスキル」システム | 戦闘シーンへはガラスが割れるようなエフェクトで入っていく。非常にスムーズな移行だった |
多忙を極める藤島氏はビデオでコメントした |
限定版GCはほのかな緑色と、ディスクカバーのロイドが特徴 |
■台本7冊におよぶシナリオに注目
発表会のゲストとして、まずロイド役の小西克幸氏、コレット役の水樹奈々さんが登場。小西氏、水樹さんともども大のゲーム好きということで「声を担当できることが決まったとき、狂喜乱舞しました(小西氏)」、「『テイルズ オブ~』シリーズはすべてプレイしています(水樹さん)」となみなみならぬ気合の入れようがうかがえるあいさつがあった。
オーディションで決まったという配役。自分が演じたキャラクタについて、「ロイドは正義感の強い、カラーで言えば赤という性格。熱しやすく醒めやすいといったところが自分と似ている(笑)」と小西氏が語れば、水樹さんは「この世界をしょって立つ巫女であるコレットは、巫女の役目を果たすときはしっかりしているが、普段はかなりボケボケという……私はそうじゃないです(笑)!」とコメント。「収録は楽しかった。相手役が小西さんと聞いて、ふたりで盛り上がった(水樹さん)」と出演の感想を述べた。
プレーヤーへのコメントを求められると、「このシリーズは人気があって、前作のキャラクタに思い入れがあると思うんですが、前作同様、それ以上に好きになって愛してくれればいいなと思います(小西氏)」、「絵がきれいでかわいいんですが、それだけではなく台本が7冊もあるシナリオが面白い。アフレコをしながら自分も夢中になってしまうほど。ただ世界平和のために戦うというだけでなく、その周りに巻き起こる人間ドラマが深く描かれていて、深く遊んでいただける作品だと思います(水樹さん)」とアピールしてコーナーは締めくくられた。
ゲーム好きという小西氏、水樹さんのおふたりは「TOS」への並々ならぬ思いを楽しく語ってくれた |
同シリーズは、代々テーマソングも話題になっている。吉積氏いわく「今回は個人的に『TOS』の世界観やスケール感、ちょっと切ない感じとか、そして、元気が出る感じをまとめて表現できるアーティストを起用させていただいた」と主題歌「Starry Heavens」、そして「day after tomorrow」の起用理由を語った。続いて会場に姿を見せた「day after tomorrow」のmisonoさん(vo)、北野正人氏(g)、鈴木大輔氏(ky)の3人に、吉積氏は「本当にこの作品にぴったりのイメージどおりの曲を作ってもらった」とうれしそうにあいさつ。
作曲を手がけた鈴木氏は、「今回、曲の制作にあたって、吉積プロデューサーのほうからストーリーや世界観を詳しくお話いただいて、それに沿って、壮大で、ちょっとクラシックが入っているような曲に仕上げてみました」とコメント。「『テイルズ オブ ディスティニー2』をプレイしている最中にこの話をいただいて感動しました。(『テイルズ オブ~』シリーズと)切っても切れない関係になっちゃったなと思いました。早く実際にプレイして自分の曲を聴きたい」と北野氏。「話が来てめっちゃうれしかった。歌詞も主人公のコレットちゃんを意識しました」とmisonoさん。メンバーそれぞれ、「TOS」の主題歌を創り上げることに積極的に取り組んでいたことがうかがえた。「ゲームと音楽のコラボレートが注目されている。そういった中でナムコさんの看板タイトルを手がけられて非常に幸せです。是非次はサントラも担当させてください」と鈴木氏がコメントすると、misonoさんも「主人公もうちで(笑)」とアピールした。
この曲のストーリーは、「遠くにいってしまいそうな友達を温かく見守っていて、ひきとめたいんだけれど、見送ってあげられる勇気を持ったヒロインで、切なく、でも『がんばってね』という気持ちを込めて」作ったと作詞を手がけたmisonoさん。「コレットの気持ちを代弁して作ってくれた。ムービーの出来上がりをぜひ見てもらいたい。感動すると思いますよ」とオープニングムービーは吉積氏も絶賛のできばえとなっているようだ。
最後に、メンバーそれぞれが「多大な支持を受けているこのシリーズ、僕もその支持者のひとりとして、今回の作品はファンのはるかに期待を上回る作品になっていると思います。ぜひ楽しんでください(北野氏)」、「発売をお楽しみに~!(misonoさん)」、「僕も寝ないでプレイしてみようとおもいます(鈴木氏)」とコメントを残した。この曲を収録した(計3曲収録)マキシシングルは、9月3日、1,050円でAVEX traxより発売されることが決定している。
Every Little Thingを脱退した五十嵐充氏がサウンドプロデュースを手がける「day after tomorrow」。ヴォーカルのmisonoさんが詩を担当し、北野氏と鈴木氏が作曲を担当するユニークなユニット |
■「テイルズ オブ サマー 2003 ダブル購入キャンペーン」を展開
CTカンパニー CTセールス&プロモーショングループ グループリーダー露木雄二氏は「ゲームの販売状況が厳しい原因のひとつにユーザーさんがゲームに疲れているのではないか? ということを考えた。小さいという利点を生かして手軽にRPG本来の面白さを遊んでいただけることがGCで『TOS』を発売する意義」と語った |
ほかにも、告知用ポスターやチラシに記載されているキーワードをナムコワンダーページで入力すると応募できる「テイルズ オブ ファンタジア発売記念キャンペーン」ではゲームボーイアドバンスSPが20名に、「TOPオリジナルクリアファイル」が5,000名に当たる。
「TOS」のほうでは、予約キャンペーンとしてカレンダーやデスクトップアクセサリーなどを収録した「テイルズ オブ シンフォニア プレミアム設定資料CD-ROM」がプレゼントされるという。
「TOS」のCMは2タイプが用意され、misonoさんが出演するティザーバージョンが8月より発売日1週間前まで、ゲーム映像を盛り込んだバージョンが9月上旬まで放映されることも明らかになった。
最後に、吉積氏は「8月はシリーズ第1作、そして最新作が発売されるという、『テイルズ オブ~』シリーズがどこから、そしてどこへ行くのかが端的にわかる月になると思います。まだすべてを明らかにするわけにはいかないのですが、両ソフトにはストーリー上のコネクティビティを持たせてあります」とコメントした。具体的な内容はそのうち明らかになることだろう。
【「テイルズ オブ シンフォニア」スクリーンショット】 | ||
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【「テイルズ オブ ファンタジア」スクリーンショット】 | |
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□ナムコのホームページ
http://www.namco.co.jp/
□「テイルズチャンネル」のホームページ
http://www.namco.co.jp/cs/lineup/taleschannel/index.html
□day after tomorrowのオフィシャルページ
http://www.dat-net.jp/
□製品情報(「テイルズ オブ シンフォニア」)
http://www.namco.co.jp/cs/gc/talesofsymphonia/index.html
□製品情報(「テイルズ オブ ファンタジア」)
http://www.namco.co.jp/cs/gba/talesofphantasia/index.html
□関連情報
【4月7日】ナムコ、オフィシャルサイトで「テイルズ オブ~」シリーズ最新作タイトルを発表
「テイルズ オブ シンフォニア」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030407/namco.htm
(2003年6月9日)
[Reported by 佐伯憲司]
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