価格：未定
月額料金：未定

　株式会社スクウェア・エニックスは、4月24日に正式発表した型破りのMMORPG「疾走、ヤンキー魂」の続報を公開した。気になる体験版やβテストについての情報はまだ明らかにされていないものの、ゲームの進め方や楽しみ方が多数のスクリーンショットと共に公開されたので、さっそくご紹介しよう。

　「疾走、ヤンキー魂」は、青年漫画のモチーフとしてポピュラーな存在である「ヤンキー」世界を仮想体験できるMMORPG。と書くと、北米で言うところの「Grand Theft Auto」シリーズをMMO化したような印象を受けるかも知れないが、画面を見ればかわるように、本気1割、冗談9割のヤンキーをネタにみんなでわいわい楽しむコミュニティ重視型のオンラインゲームである。

　キャラクタメイキングでは、性別はヤンキー(男)、レディース(女)限定となっており、普通の男女で「そんなことはやめようよ」的なロールプレイはシステム的に許されないところがおもしろい。サーバー内にいるプレーヤーキャラクタは全員ヤンキーという文字通りのヤンキーワールドの中で、プレーヤーはさまざまなつっぱり行為を繰り返していくことになる。

ログインしたらまずは着替えから。かけだしのヤンキー相原さん(愛称てっちゃん)は、ショート特攻服に着替える。色はピンク

　各ヤンキーに与えられた時間は高校入学から卒業までの3年間。実時間でだいたい3カ月程度ということで、高校を卒業すると代を継承するか、別ヤンキーとして転生するかを選択することになる。転生のメリットは不明だが、代替わりに関しては代の継承を繰り返していくことで、伝説の先輩に逢えたり、チームを組んで最強の先輩に挑むことができたりする。10代目(実時間で30カ月相当)にもなると、自転車が少し宙に浮くなど、生きた伝説と化すことも可能なようだ。

　基本的なゲームの流れは、各種つっぱりイベントによって男気ポイントを獲得し、それをつっぱりイベントによって消費するというサイクルで展開していく。男気ポイントは、集団暴走行為や服装髪型を他人に見せびらかすことによって蓄積され、ポイントはバイクショップや床屋、服屋などで消費できる。派手に暴走して一気に稼ぐか、自宅でまったり部屋着のまま暮らすかはプレーヤー次第で、ヤンキー限定とはいえ、プレイスタイルはそれなりに豊富そうな印象だ。

　プレーヤーはそれぞれ自分の部屋「タコ部屋」を持っている。室内には、家具を置いたり、アイドルのポスターを貼ったりして模様替えできるほか、メンバーを招待してチャットを楽しんだりすることができる。メンバーの募集はコンビニ前にて行なう。コンビニは、メンバーを募集しているヤンキーや服装、愛車自慢のヤンキーが、ヤンキー座りをして集まっている。ヤンキーの1日はコンビニ前から始まるようだ。

特攻服のまま学校へ。学校は勉学の場ではなく、だべりの場。自宅では内装をいろいろ換えられる。アイドルの等身大POPがわびしい感じ。レベルアップすると友人のゆうじ(NPC)が部屋に来て教えてくれるようだ

「疾走、ヤンキー魂」の一日はコンビニや喫茶店でだべることから始まるようだ。

マッポに追いかけられシーン。白バイ相手に自転車で逃げているところが最高におかしい

　チーム結成後は、目的地を決めてみんなで疾走する。目的地に何があるのか、自転車とバイクの違いなど、不明な点は多いが、各地を疾走することそのものに楽しさがあるようだ。また、途中、喫茶店に立ち寄ったりもできたり、昼夜の概念もあるということだ。

　戦闘は、予想どおり殴り合いの喧嘩はシステム的にできないようで、チームもしくは個人単位で奇抜な乗り方を競う「フォーメーションバトル」によって勝負を決めることになるようだ。また、イベントにもチキンレースやゼロヨン大会、番長決定つっぱり総選挙、つっぱり○×クイズなど、対決系の内容が数多く用意されている。

　イベントではほかにもプール開き、七夕、バレンタイン、年越しLOVE×2イベントなどがラインアップとして上がっており、発売後はバイク、着替えのパーツ追加や、埠頭などの新マップの追加も随時行なっていくとしている。

　なお、毎月15日は、ゲームマスターが交機(交通機動隊隊員)に扮して、ヤンキーどもを一斉に取り締まるGMイベント「マッポの日」が開催される。冷静に考えると自宅に居てやり過ごせば良さそうなものだが、どうもこの日こそがヤンキーの晴れ舞台のようで、わざわざ集団で出撃して逃げまくることで、大量の男気ポイントが稼げるようだ。

　ちなみに補導されると一定期間施設に入れられてしまうが、補導されたことによっても男気ポイントが貯まるという。箔が付くということなのか。いずれにせよ、マッポの日では、マッポ登場と同時に出撃し、逃げに逃げて最後に捕まるのがオイシイ戦術なのかもしれない。

お買い物シーン。髪型は床屋で「購入」する。アフロ、パンク、リーゼント、ボウズなど選択肢は豊富。リーゼントはかなり深いそり込みになっている

謎の多い戦闘シーン。同作の成功の鍵はこのフォーメーションバトルが握っているといっていい

愛車の一部。三段カウルで前が見えない族車や伊達マフラーを付けた族車仕様自転車もおもしろいが、2段ライト使用の原付もユニーク。個人的にはノーマルのCBXで充分ですが……

(C)2003 ATELIER DOUBLE Inc./Community Engine Inc/ SQUARE ENIX Co., Ltd. All Rights Riserved.

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.co.jp
□「疾走、ヤンキー魂」のホームページ
http://www.square-enix.co.jp/games/pc/yankee/
□関連情報
【2003年4月24日】スクウェア・エニックス、「疾走、ヤンキー魂」を発表
史上初のつっぱりオンラインゲーム
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030424/yankee.htm

(2003年5月6日)

[Reported by 中村聖司]

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