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「THE BLACK MAGES」発売記念ライブが渋谷で開催
CD未収録曲「マトーヤの洞窟」を含む全11曲を熱演

4月26日開催

会場:SHIBUYA-AX

 株式会社デジキューブと株式会社スクウェア・エニックスは、4月26日、「ファイナルファンタジー」シリーズのバトルサウンドをハードロックで味付けしたサウンドトラックアルバム「THE BLACK MAGES」の発売を記念したライブイベント「THE BLACK MAGES LIVE Featuring Battle Music of FINAL FANTASY」を渋谷にて開催した。

ライブ開始直後から大盛り上がりの会場
演奏する植松氏。高速な指裁きが印象的
数曲ごとに行なわれた植松氏の雑談が興味深い内容ばかりで楽しめた
ライブ終了後は、スコアを買う人が多かった。スコアの一般販売は4月30日から
 イベントは一部と二部にわかれ、一部はスクウェア・エニックスが公式サイトを窓口に配信しているインターネットラジオ「植松ラヂヲ」の公開録音が行なわれ、二部に植松伸夫氏をリーダーとしたロックバンド「黒魔導士」によるライブが行なわれた。本稿では、初日のライブの模様をお伝えしたい。

 ライブは、第一部の植松伸夫氏生出演、生トークによる公開録音や、「宇宙戦艦ヤマト」のテーマを歌いながら登場したスペシャルゲストささきいさお氏の「半熟英雄対3D」主題歌演奏での興奮を引き継いで行なわれたため、会場のボルテージはライブ開始前からかなり高かった。

 開始の前触れとしてプロジェクタには、FFシリーズのカットシーンが映し出され、セフィロスやエリアスといった大物キャラが登場するたびに、場内からは沸騰するような大拍手が巻き起こった。そうした臨界点ぎりぎりの状態でライブはスタートした。

 1曲目は「FF VII」の「J-E-N-O-V-A」。フュージョン調の高音の良く響く美しいメロディラインが印象的な曲で、早くも来場者は総立ち手拍子状態に。2曲目は「Force Your Way」(FF VIII)で、ギターとキーボードが絶妙な掛け合いを演ずる激しい曲だ。

 ともにサントラ収録曲からアレンジが加えられ、聴き応えがさらに増していた。個人的な予想では、まずは「Clash on the Big Bridge」(FF V)で、来場者の心を一気に掴みにかかるのかなと思っていたが、予想は外れ、またその必要もない場内のテンションの高さに驚かされた。

 2曲終わったところで、植松氏が挨拶。場内大拍手で、氏は半ば息を切らした声で「ありがとう、ありがとう、こんなに声援が貰えるとは思わなかった。すんごいやりやすいわ〜」と嬉しそうに返した。続いて3曲目「Battle Theme」(FF VI)を挟んだあと、再び植松氏が「ライブってさ、疲れるんだよね」といきなり根を上げる発言を(笑)。すかさず場内からは複数の女性から「頑張ってー」という応援の声が響いた。

 ここでライブは、休止のためかいきなり質問コーナーとなった。植松氏からは来場者に対して、今日どこから来たか、スクウェア・エニックス社員や同業他社はいるか、今日誕生日の人はいるかなどが聞かれ、大いに場が盛り上がった。「おじさん体力持つかなあ……」と独り言を残して、ライブ再開となった。

 4曲目は「FF I」の「Battle Scene」、5曲目は「FF II」の「Battle Scene II」といずれも10年以上前の曲。いずれももはや原型をとどめぬほどにアレンジが加えられているが、懐かしさを覚える人もいれば、ワンダースワン版でプレイして聞き慣れた曲と感じる人もいそうだ。

 演奏後、植松氏は「今の曲(「Battle Scene II」)、変拍子で演奏が凄く難しいのよ。(会場の)売店にいくと譜面を売ってますが、まあやってご覧なさいよ」とコメント、会場の笑いを誘った。続けて「もともと演奏するように(譜面を)作っていないし、(ゲームでの)打ち込みはコンピュータがやってくれますから、それを生身で再現するのはなかなかのもんです」とライブ化の苦労を告白してくれた。

 さらに植松氏は、「『THE BLACK MAGES』はFFシリーズのバトルサウンドを集めたもので、今回は10曲ほど収録してみましたが、まだまだネタはありますよん」と、次作の制作を臭わすコメントも。予想どおり会場からは「2枚目期待してるよー」との大合唱が始まり、これを受けて植松氏は「好評だったら2枚目も作っていきたいと考えています。でもみんな買ってくれるのん?」とコメントし、拍手を誘った。

 頃合いやよしと見た植松氏は、「ここでせっかく来てもらったお客さんのために、今日はアルバムに入っていない曲を演奏します。何が出ますやら、お楽しみです」と突然発表し、場内を沸騰させた。しばらくして始まったのはギターのソロ。バラード調の静かな曲で、出だしだけではわからない。

 やがて流れ出した旋律は、予想に反してバトルサウンドではなく、FF Iで5本の指に入る名曲「マトーヤの洞窟」だった。それとわかった来場者からは拍手が巻き起こり、あのお馴染みの旋律が、原曲よりややスロー気味のペースでゆっくりゆっくり流れていく。原曲を知っている人間は鳥肌が立たざるを得ない。

 曲はギターやキーボードのソロを含む、比較的長めの間奏を挟んで、今度は植松氏のキーボードソロに。リュート風の音色で、曲調にぴったりだった。演奏終了後、マトーヤの洞窟の初演は「ドラゴンクエスト」シリーズの作曲家すぎやまこういち氏の木管四重奏コンサートだったという秘話が公開された。そのときがFFシリーズのサウンドが初めて外部で公開された瞬間だったと告白。「思い出深い曲ですね」と植松氏。

 雑談やメンバーの紹介などを挟んだのち、ライブ演奏が再開され、7曲目「Those Who Fight Further」(FF VII)、8曲目「The Decisive Battle」(FF VI)、9曲目「Clash on The Bridge」(FF V)という、原曲、アレンジともに評判の高い名曲を立て続けに演奏。

 途中、植松氏のニックネーム「ノビヨ」コールが巻き起こったり、「Clash on The Bridge」演奏中、プロジェクタにこの曲が使われているギルガメッシュとの対決シーンを流すという抜群の演出もあり、会場のボルテージは一気に最高潮に達した。

会場の盛り上がりが最高潮に達した「Clash on The Bridge」の演奏時の様子。光と音の洪水で圧倒されたステージだった

 実質的な最後の曲となったのは「Dancing Mad(妖星乱舞)」(FF VI)。ラスボスのテーマにふさわしい荘厳な曲で、12分ものボリュームがある。途中何度も転調し、すこぶる難易度の高そうな曲だが、見事に演奏しきっていた。プロジェクタには、FFシリーズ各タイトルのラスボスとの戦闘シーン、終盤のイベントシーンなど、通常見られないようなクリティカルなシーンが断片的に流され、FFファンのファン魂をわしづかみにするような内容だった。植松氏自身、お好みの曲なのではないだろうか。

 アンコールはアルバム最後の曲でもある「Fight with Seymour」(FF X)。一度降りて再び舞台に戻ってきた植松氏は、「アルバム買っている人は、あと1曲やってないってのはバレバレなわけで、バレバレなアンコールですが(笑)」とわびつつ、「2枚目はもう作ってますが、いつできるかはお約束できません。こう見えても俺、仕事あるからね」と嬉しいコメントを残してくれた。

ライブ終了直後の様子。まさにFFファンへのご褒美といえそうなライブだった

□デジキューブのホームページ
http://www.digicube.co.jp/
□スクウェア・エニックスの公式ページ
http://www.square-enix.co.jp/

(2003年4月25日)

[Reported by 中村聖司]


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