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アトラスとタカラが資本業務提携に基本合意 |
会見には、アトラスから原野直也氏と岩田松雄氏(代表取締役社長)、株式会社タカラから佐藤慶太氏(代表取締役社長)と奥出信行氏(代表取締役副社長)、株式会社角川書店の角川歴彦氏(代表取締役兼会長兼C.E.O)らが出席した。
提携後の人事は、6月開催の両社株主総会の承認のうえで、原野氏がタカラ非常勤取締役に、岩田氏がタカラ取締役に、佐藤氏がアトラス非常勤取締役に、奥出氏がアトラス代表取締役に、それぞれ就任する予定。
合意に達した背景について、タカラの佐藤氏は「2001年10月に中期計画を発表した際、中核事業のひとつとしてコンシューマソフトウェア(CS)事業を提示したが、具体性な戦術、戦略を明確にできないまま業務改善を繰り返し続けてきた。抜本的な改革の必要性を感じたため、力強いパートナーを模索していたところ、アトラスに出会えた」と説明した。また、タカラ子会社の「タカラアミューズメント」が行なっているアミューズメント施設の運営事業についても「計り知れない相乗効果が得られると確信した」という。
アトラスの原野氏は「去年の春、私個人が会社の金庫に200万株を入れていた。これについて、過去1年間、内外からさまざまなアプローチを受けたが、どうせ渡すなら、将来を上手く育める相手と一緒にこの金庫株を生かしたいと考えていた。そんなとき、佐藤社長から『是非どうだろうか』という話になったが、ディスクローズのなかで一定量の株数を渡すのは限界があったため、私個人が所有する株式を中心に30%を提供することにした」とコメントした。
タカラを選んだ経緯について、原野氏は「同じエンターテインメント産業のなかにあって、(両社が)伸びあえばかなり面白い。アトラスの社員たちに色々な夢が見させられるな、わくわくさせてやれるなということから決断するに至った」と説明した。
角川氏は「提携の話を聞いたとき『アトラスにとって、とてもいい話じゃないか』と全面的に賛成した。両社は補完関係にあり、意味のある提携だと思えた。今後とも支援していきたい」とコメントした。
提携後の製品投入時期にしては「明日から動いても6カ月はかかる。それくらいには結実しているのではないか(佐藤氏)」との見通しを示した。また、既存のシリーズ作品については「『女神転生』など、シリーズはそのまま継続していく(原野氏)」という。
タカラの親会社であるコナミに関しては「提携話を本格的に詰めていく際、コナミからきた非常勤役員に説明したところ“タカラの企業価値を高める活動であれば賛成する”と、特別反対もされなかった(佐藤氏)」という。
両社は、今後相乗効果が上がるような事業活動を一体となって推進し、さらに発展性のあるものにしていきたいといい、CSを中心とした新規事業の開発など提携の具体化に取り組んでいくとしている。
□タカラのホームページ
http://www.takaratoys.co.jp/
□アトラスのホームページ
http://www.atlus.co.jp/
□角川書店のホームページ
http://www.kadokawa.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.takaratoys.co.jp/ir/press/pdf/030327.pdf(PDF形式)
□関連情報
【2001年6月18日】アトラスと角川書店、ゲームソフトの直販流通を10月より開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010618/atlus.htm
(2003年3月27日)
[Reported by 北村孝和]
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