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カプコン、ブレインスポーツ「catan」2003年の展開を発表
プレイステーション 2版はPlayStation BB専用
中里氏「サービス利用料も安く設定したい」

3月25日 発表

 株式会社カプコンは、同社が知的エンターテインメント“ブレインスポーツ”と呼び発売しているボードゲーム「catan」の2003年のプロジェクト展開を発表した。同席上ではプレイステーション 2版「catan」に関する各種情報も公開された。

 中里氏は2002年を振り返り「昨年は普及……と言うよりは布教につとめた年だった。今年はプレイステーション 2版、PC版といったデジタル版の“catan”の発売を起爆剤として、日本で1億人のプレーヤーが生まれるようにやっていきたい」と力強く宣言。昨年に続き今年も全国大会「catan ワールドチャンピオンシップ 2003」を開催するという。開催日は8月24日で場所は新宿クラブハイツ。2002年同様上位2名が世界大会への出場権を得ることになる。

 さらに重要なことは、今年からカプコンがこの世界大会のスポンサーとなったことから、カプコンが販売しているボードが公式ボードとなったこと。日本人にとって使い慣れたボードで戦えると言うことだ。また、昨年の参加が500人で、今年はさらに参加者が増えることが見込まれるため、グループ代表枠という新しい枠が新設されることとなった。


 そして、今回最も大きな発表となったのがプレイステーション 2版「catan」だ。これまでにもすでに制作中であることは発表されていたが、細かいところまでは発表されていなかった。

 まずプレイステーション 2版「catan」はPlayStation BB専用ソフトとなる。これは中里氏曰く「catanのおもしろさを伝えるにはネットワーク対戦は必須であると考えてPlayStation BB専用ソフトに踏み切った」という。ネットワークがなくても遊べるのは“catan”のルールを解説してくれる8つのチュートリアル。ここでルールを憶え、その最後に1回ゲームの流れをつかむため通しでcatanをプレイしたら、すぐにネットワーク上でプレイすることになる。

 ネットワークは日本語専用フロアとインターナショナルフロアに分かれている。運用開始当初は当然、日本しかないのだが、全世界規模で展開していく予定があり、それを見越したメニューとなっているわけだ。インターナショナルフロアに入れば、全世界の人と遊べるようになる日が来る。

 中里氏はプレイステーション 2版について「catanで遊ぶことも当然だが、catanを中心としたコミュニティを作ることに力を入れている」という。たとえば、ゲーム内で通用するポイントというか“カタンマネー”を用意し、1カ月ごとに一定額を全プレーヤーに付与。フリー対戦では必要ないが、ランキング対戦ではこのポイントが必要となり、ポイントをかけることになる。このポイントを溜めることで、プレーヤーのゲーム上の分身となるアバターの洋服やアイテムを購入することができ、見た目にも豪華になっていくという。

 また、はじめから4人のCPUキャラクタが収録されており、コンピュータ対戦をすることが可能なのだが、ポイント支払うことでより強力なCPUキャラクタをダウンロードすることができるようになるという。また、このCPUキャラクタは通常はしゃべらないが、よりたくさんのポイントを支払えば、音声までダウンロードすることができ、より完璧なキャラクタにすることが可能になる。このほかにも変則的なマップのダウンロードなど、多くの“ポイントの使い道”が用意されているという。

 プレイステーション 2版「catan」はまず手始めにトライアル版の募集をcatan公式ホームページにおいて4月10日から開始。5月からトライアル版による運用がスタートし、夏から正式なサービス開始となる。なお、プレイステーション 2用ソフトでは初めての試みとなるが、ソフトウェアは販売せず、無料で配布、もしくはダウンロードすることになる。一定期間楽しみ気に入れば会員登録を行ない、課金することでゲームを引き続き楽しむことができる。なお、課金の金額については発表されなかったが、中里氏によれば「カジュアルなゲームなので、PlayStation BBで最も安い金額を設定するつもりだ」とコメントしている。プレイステーション 2版とともに気になるPC版については、夏頃からそろそろやっていきたいとのコメントに留まった。

【スクリーンショット】
今回公開されたスクリーンショット。メニュー周りから“対戦部屋”、そして“ショッピング”、ゲーム画面まで公開されている。catanの重要な要素として“交渉”が挙げられるが、これについては右下の写真のようになっているようだ



 発表会場にはサーバーなどのシステムを担当しているドワンゴの森 栄樹氏も来場。森氏は「オンラインゲームといえばMMORPG などが盛り上がっているように見られがちだが、ボードゲームとネットワークの親和性は高い。catanは非常に完成したシステムを持ったゲームなので、ネットワークシステムなどでそういった面白さが妨げられないようにするようにした」と挨拶し、それに伴い非常に強固なサーバーを構築したという。

 ボードゲームの欠点は、近くに遊ぶ人がいなければ、1人で遊ぶことができないという点にあるのだが、このデジタル版catanの登場によってその点も解消されるといえる。これまで手を出していなかった人も、今年はcatanに注目する年となりそうだ。

【発表会の様子】
カプコンの中里氏。「2003年はデジタル版を起爆剤として、ゲームマニアだけでなくより多くの人に楽しんでもらいたい」とコメント 会場ではプレイステーション 2版の「catan」を実際にプレイすることもできた 韓国語版や中国語版のcatanも展示されていた。カプコンとしてはcatanを世界中にどんどん広めていきたい意向だ
catanが書店流通でも販売が開始されることを受けて挨拶した株式会社雄山閣の村上佳儀代表取締役社長 ドワンゴの森氏。「catanの面白さの妨げにならないシステム作りを心がけた」と挨拶 ガスト、ココスなどのレストランで1,000店舗において、テーブルに置かれている端末上にcatanの映像が放映されるなどキャンペーンが実施される


(C)CAPCOM CO., LTD. 2002 ALL RIGHTS RESERVED.
Character by (c)2002 Susumu Matsushita Company
"catan" is manufactured and distributed by CAPCOM CO., LTD. under the license from Klaus Teuber based on the board game "The Settlers of catan".
"catan" is a trademark of Klaus Teuber.

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□「catan」公式ページ
http://catan.jp/
□関連情報
【2002年11月21日】カプコン、WIN「catan」の画像を公開
年末は卓上ゲーム版「catan」がオススメ!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20021121/catan.htm

(2003年3月26日)

[Reported by 船津稔]


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