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セガ、パソコンでセガサターンを体験できるイベントを秋葉原で実施 |
開催場所:秋葉原 アソビットシティ
株式会社セガは、インターネット接続事業社 (ISP) 各社と展開中のブロードバンドを使ったゲームレンタルシステム「B-CLUB」の体験会を、秋葉原のゲームショップ「アソビットシティ」6Fにおいて3月21日と22日に開催している。今回は特にセガサターンのソフトを中心に楽しむことができる「セガサターン体験会」と名付けられたイベントとなっている。
「B-CLUB」はブロードバンドを使った、アプリケーションのレンタルサービス。ブラウザに掲載されたソフトタイトルをクリックするだけで、自動的にアプリケーションをダウンロードし、実行され遊ぶことができる。
初日となった21日にはソニックチームの中裕司氏も来場し、「B-CLUB」をアピール。中氏は開口一番「セガサターンのソフトが他のプラットフォームで動くなんてスゴイ!! 衝撃的だ」と興奮気味に語りはじめ、「われわれも何度か挑戦しているが、セガサターンのハードはCPUがふたつのほか、DSPなども搭載されていてプロセッサだけで5つくらい搭載されている。これらの機能をフルに使った、後期に制作されたソフトを他のプラットフォームに展開するのは難しい」という。
今回の体験会の目玉のひとつが、現在でも人気の高い「ナイツ」が初めて他のプラットフォームで動くという点にある。「ナイツ」は中氏がメインプログラマとして関わった最後のソフトで、中氏によれば「1日中1本の作品にかかりっきりになれた最後のソフトで (これ以降は複数のソフトのプロデュースに関わることになる)、僕にとっても非常に思い入れが強い作品」だという。また、「当時、プレイステーションに対抗するべくプレイステーションでできないことをやってやろうと思って、色々と工夫を凝らした」と当時を振り返った。その苦労が詰まった「ナイツ」が、他のプラットフォームで動いたことが、中氏にとっては冒頭のように“衝撃的”という言葉となって現われたのだろう。
ちなみに今回出展されている「ナイツ」、「ナイツ クリスマスバージョン」は参考出展なので、サービスの開始まではこの場でしか遊ぶことができない貴重なもの。マルコン対応だった「ナイツ」はアナログコントローラにカンするインターフェイス面などで、まだ少しチューニングが必要と言うことだが、実際に遊んだ感じとしては遜色なくプレイできた。動きも良いし、グラフィック面も完璧に再現されている。中氏によれば「『ナイツ』が動いたので、『バーニングレンジャー』も動くと思う」ということで、セガサターンファンはとにかくB-CLUBに注目して欲しい。
ちなみにこのほかにも、菅野美穂が声を担当している「慶応遊撃隊」や、「パンツァードラグーンRPG アゼル」、「パンツァードラグーン」、「花組対戦コラムス」、「クロックワークナイト」、「ラングリッサー ドラマチックエディッション」なども遊ぶことができる。
中氏は「セガは非常に多くのソフト資産を持っていて、ハードウェアをやめた今、ソフトをより一層大事にしていかなければならない。それに過去のものを、今の子供に伝えていくのも大切」と、“B-CLUB”のサービスの重要性を語った。
ちなみに先日のアニメ「ソニックX」の発表会では、「今年は“ソニック・イヤー”としてソニック関連ソフトを多数発売していく」と発表されたが、ソニック以外にも多数のソフトが制作中で順次発表されていくという。ソニックチームの動きから目が離せない1年となりそうだ。
(2003年3月21日)
[Reported by 船津稔]
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