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エッヂ、「Shadowbane 日本語版」を正式発表
国家間の戦争に焦点を当てたファンタジーMMORPG

3月24日βテスト開始
6月下旬発売予定

価格:6,800円
月額料金:1,500円(予価)


 株式会社オン・ザ・エッヂは、本日都内で同社のネットワーク事情に関する記者発表会を開催した。発表会では、同社が独占販売権を獲得した米Wolfpack StudiosのファンタジーMMORPG「Shadowbane」を初公開し、あわせて本年度のスケジュールを発表。年度内で計6タイトルを発売し、PCゲーム分野に本格参入する意向を明らかにした。本稿では「Shadowbane」を詳しくご紹介する。


■ ギルド間、国家間の戦闘に焦点を当てたPvPメインのMMORPG「Shadowbane」

レベル制を採用しているため、PvPだけでなく、モンスターとの戦闘も当然ある
システムメッセージは日本語、チャット覧には英語とハングル語が見える
 「Shadowbane」は、際だったPvPシステムを最大の特徴としたファンタジーMMORPG。開発元のWolfpack Studiosはこれがデビュー作。発売元は欧米ではUbi Soft Entertainment、アジア圏では香港のEn-Tranz Entertainmentが担当する。オン・ザ・エッヂが取り扱う「Shadowbane 日本語版」は、En-Tranz Entertainmentから独占販売権を獲得し、ローカライズを施した上で日本展開するものだ。

 MMORPGは、各国ごとにサーバーを置き、母国語で展開するのが通例だが、同作は、クライアントプログラムが標準でユニコードに対応している利を活かし、日本語版を香港サーバーでプレイさせるという変則的な運営スタイルを採る。En-Tranz Entertainmentが運営するこの香港サーバーには、香港や日本からだけでなく、中国、台湾、韓国、シンガポール、マレーシアのユーザーもアクセスし、たがいに母国語でコミュニケーションを取ることができる。

 自然、メッセージウィンドウには、各国の言語が文字化けせずに表示されることになり、こうしたモザイクぶりもアジア展開の魅力のひとつとしている。オン・ザ・エッヂでは、製品版発売後も日本にサーバー置くことは考えていないようで、現実世界の国別にゲーム内の国家がわかれて仮想世界で異国間戦争を繰り広げることを望んでいるようなふしがある。

 「Shadowbane」は、幾多の戦争を経て荒廃しきったAerynthと呼ばれる世界を舞台にしている。プレーヤーはそこで人々とコミュニケーションを取り、仲間たちとギルドを結成し、またさらに大きな連合ギルドをつくり、最終的にはかつて当地に存在していたような強大な王国を建設することを目指していく。

 他のMMORPGと本質的に異なっているのは、誰もがそれを考えていることであり、結果、人々の建国精神が終わりなき勢力争いを育み、常にどこかで戦争が勃発しているという異様な世界観を生むに至った。同社社長堀江氏の言葉をそのまま借りれば「『ウルティマオンライン』の“もっと激しい”版、“もっと殺せる”版」がShadowbaneということになる。

 続けて同氏は、「(これまでのMMORPGは)テーブルトークRPGのようにクリエイターの手のひらの上で遊んでいるだけだったが、「Shadowbane」は自由度の高いシステムになっている」とコメント。この場合の自由度というのは、プレーヤーたちが共同して強大な国家を造り上げるというシナリオの自由度、そして互いのリスクをかけて命のやりとりができるという自由度の高いPvPシステムの二重の意味が込められている。

 冒険中のプレーヤーは、常に殺害され、身ぐるみはがされる危険性があるという痛烈なシステムは、確かに初期から中期頃までのUOを彷彿とさせる。いまやUOのみならず、あらゆるMMORPGでは、PK(Player Killing)を含めたPvPシステムのリスクは下がる一方だが、これを不満とするMMORPGファンは意外と多い。

 「Shadowbane」は、もともと「Dark Age of Camelot」や「Ashelon's Call 2」などと同世代のタイトルだった。当時の発売元だったGathering of Developersの身売りなどで一時発売が棚上げされるなどして、発売が遅れに遅れてしまったが、タイミング的にはまだまだ商機は逸していない印象を受ける。

 気になる日本でのリリーススケジュールは、3月24日から日本語クライアントを使ったβテストを開始し、6月下旬に正式クライアントをパッケージとして発売する。月額料金はまだ決定していないとしつつ、1,500円程度を想定していることを明らかにした。なお、Mac版については、英語版を日本語版(Windows版)と同時期に発売し、その後、秋頃に日本語版を発売する予定としている。ユーザー数は2~3万人を見込む。採算ラインは1.5万人程度だという。

 発表会ではその後、3Dリアルタイムストラテジー「Highland Warriors」、Webゲーム「タグシティー」などを公開。そのほかにもMMORPG1本を含む4タイトルを発売するという。今後の動向に注目したい。

「Shadowbane」では世界観を壊さない程度の日本語化が行なわれている。しかし、多言語のチャットメッセージは慣れが必要そうだ

(C) Copyright. 2003 Livin' on the EDGE Co., Ltd. All rights reserved.

□オン・ザ・エッヂのホームページ
http://edge.jp/
□「Shadowbane 日本語版」の公式ページ
http://www.shadowbane-jp.com/

(2003年3月17日)

[Reported by 中村聖司]


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