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クールキッズ、Xbox版「大戦略 VII」を正式発表
システム、グラフィック、思考ルーチンを一新

5月29日発売予定

価格:6,800円

 株式会社クールキッズは、本日、マイクロソフト内セミナールームにて、Xbox向け戦略シミュレーションゲーム「大戦略 VII」の記者発表会を開催した。発表会はクールキッズ代表取締役 飯塚信人氏、同メインプログラマー 前坂俊明氏による製品説明から始まり、その後、株式会社ドリームズ・カム・トゥルーと株式会社海洋堂が販売を行なっている食玩「ワールドタンクミュージアム」とのフィギュアコラボレーション展開の概要も併せて発表された。発売日は5月29日を予定し、価格は6,800円。特典としてWTM大戦略エディションのシークレットフィギュア「AH-1W スーパーコブラ」を同梱する。


■ グラフィックを一新し、新しく生まれ変わった「大戦略 VII」

Xbox版「大戦略 VII」のゲーム画面。シームレスなズームイン・アウト処理、回転処理が素晴らしい
パッケージに同梱されるWTM大戦略エディションのシークレットフィギュア「AH-1W スーパーコブラ」
クールキッズ代表取締役 飯塚信人氏。「チュートリアルモードによってまったくの初心者でもプレイできます」とコメント
事業部を代表して挨拶を行なったXbox事業本部本部長 林真佐人氏。「大戦略 VII」をして「Xboxの活性化に繋げたい」とコメント。
左からドリームズ・カム・トゥルー代表取締役鈴木氏、クールキッズ代表取締役飯塚氏、システムソフト・アルファー代表取締役会長田代氏、クールキッズメインプログラマーの前坂氏
 「大戦略」は、システムソフトが'86年に発売し、多くのファンの支持を獲得したPCゲームの定番的人気シリーズ。現代戦をモチーフとし、システムはターンベースを採用。日本、アメリカ、中国、ドイツといった複数の陣営の中からひとつを選び、軍団を編成して幾多の戦闘を経ながら、敵首都の占領を目指していくといったゲーム内容だ。

 今回発表された「大戦略 VII」は、システムソフトがWindows向けに発売した同名タイトルの移植版。内容的にはアドオン「大戦略 VII データ&パワーアップキット」も含んでおり、収録マップは全111種類、マップエディタによるマップの自作も可能と、ボリュームたっぷりだ。

 Xbox版「大戦略 VII」のもっとも大きな特徴のひとつは、グラフィックエンジンの一新と、それに伴うインターフェイスの劇的な改良。PC版でも、3Dグラフィックによる3次元マップを実現していたが、地表のテクスチャにはフィルタリングすら施されておらず、 兵器ユニットは箱型(これはパワーアップキットで改良された)で、3Dゲームのメリットであるズームイン・アウト処理や回転処理もできなかった。

 こうしたPC版の不備を洩れなく修正したのがXbox版で、ベースとなる3Dグラフィックに磨きをかけ、ゲーム解像度の低下に併せてメニュー表示まわりも一新。兵器ユニットは、400種類以上の兵器を193種類に分類し、兵器アイコンで表現。兵器情報で見ると、くるくる回転する3Dモデルを眺めることができる。

 インターフェイスもかなり秀逸で、左右のアナログスティックを使って画面の回転、角度の調整が行なえる。人差し指部分のトリガーを使うことでズームイン・アウトも可能だ。Xboxの有り余る3D処理能力を最大限に活かし、動作も非常にスムーズ。コントローラベースの戦略シミュレーションゲームとしては、現状、もっとも洗練されている印象を受けた。

 そして、発表会で製品説明を担当した前坂氏が強調していたのが、対CPU戦の思考ルーチンの強化。既存アルゴリズムのチューンナップではなく、丸ごと「乗せ換え」たということで、会場ではその強化ぶりも実演してくれた。

 歩兵が3部隊、都市が3つあったときのもっとも効率的な移動や、輸送ヘリや揚陸艦を使った輸送、首都を目の前にしたときの占領までの行動パターンなどなど、人間に簡単にできてCPUにはなかなかできない行動をサラッとやってのけた。思考スピードも恐ろしく速くなっており、デモで見た限りでは3、4秒で敵のターンが終了していた。幅広いユーザーがターゲットとなるコンソールゲームとしては実にそつのない作りといえる。

 ゲームモードは、フリープレイ、ミッション、チュートリアル、マップエディターの4つ。フリープレイはマップと陣営、ルールを選択して楽しむ大戦略シリーズお馴染みのモード。ミッションは、Xbox版で新しく加わった機能で、敵艦船の破壊、歩兵の救出といった条件を達成していくチャレンジ性の高いゲームモードだ。ミッションをクリアすると新たな兵器やマップが追加されるご褒美がある。

 チュートリアルは、「大戦略」と言われてもピンと来ない、カジュアルゲーマーのためのお勉強モードだ。ユニットの移動から、攻撃、占領、補給、輸送といった戦略シミュレーションゲームの大原則をいちからしっかり学ぶことができる。最後のマップエディターは、自作マップを造って遊べるモードで、メモリユニットを介してユーザーとデータを交換することもできる。

 なお、PC版から外された機能としてはメール対戦が挙げられる。このためXbox版はネットワーク機能は備えていないが、これに関しては発表会の最後に飯塚氏が、「アドオンパッケージのようなもので安価で提供したい」と前置きした上で、Xbox Liveに対応させ、対戦やチャット機能を実装する構想を発表した。ビジュアルもさらに磨きが掛かるということで、こちらの展開も楽しみといえる。

 フィギュアコラボレーション展開の具体的な内容は、現在制作中の「ワールドタンクミュージアム 第4弾・自衛隊編」の中から、ゲームに登場する3種類の最新兵器を一部仕様を換えて発売する50万個限定のスペシャルバージョン「ワールドタンクミュージアム 大戦略エディション」(全6種類)の販売に関して。

 50万個とはいささか多すぎる気もするが、現在第3弾までリリースされている食玩「ワールドタンクミュージアム」はすでに出荷ベースで1,000万個を達成しているということで、50万個程度なら発売即完売の見込みという。この「ワールドタンクミュージアム 大戦略エディション」の発売時期は「大戦略 VII」と同時期の5月下旬が予定されている。

 なお、「ワールドタンクミュージアム 第4弾・自衛隊編」と「ワールドタンクミュージアム 大戦略エディション」には、パスコードが封入されていて、これをゲーム内で入力することで「大戦略エディション」に収録されている最新兵器がパワーアップする仕組み。両方のファンにはたまらないコラボ展開といえそうだ。

【チュートリアルモード】
「大戦略」のプレイの仕方がじっくり学べるチュートリアルモード

【ミッションモード】
今回キャンペーンモードの代わりに実装されているのがミッションモード。クリアすると新たな新兵器が入手できる

【フリープレイモード】
同作のコアとなるフリープレイモード。メニュー類もまとめられていて見やすい

【戦闘シーン】
大枠は変わっていないが、細かいエフェクトなどにカートゥーン寄りのリファインが施されている。このリアル戦闘以外に、簡易戦闘も用意されている

(c) 2001,2002 SystemSoft Alpha Corporation
(C) 2003 KOOL KIZZ AMUSEMENT WORKS,Inc.

□クールキッズのホームページ
http://www.koolkizz.co.jp/
□「大戦略 VII for Xbox」の公式ページ
http://www.koolkizz.co.jp/cksc/xbox/ds7/index.html

(2003年3月10日)

[Reported by 中村聖司]


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