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台湾の電脳街「光華商場」を行く
一番売れているハードはGBASP!?

2月21日 取材

 世界貿易中心においてTaipei Game Showが開催されている中、筆者はひとり会場から離れて、台湾の首都である台北にある電脳街「光華商場」へと足を伸ばしてみた。

 台北市内を東西に走る板南線(藍線という色別の呼び名もある)。この路線のほぼ中心の位置にある“忠孝新生”駅が、光華商場に最も近い駅だ。4番出口から出ると、そこは国立台北科学技術大学のすぐ横。大学を右手に見つつ、陸橋沿いに3分ほど歩けば光華商場の入り口が見えてくる。

 光華商場は陸橋下の細長いスペースの中に、小さいお店が軒を連ねた複合店舗施設。2フロアに分かれており、上層はPCパーツやコンシューマーゲーム、空CD-Rや記録型DVDメディアなどを扱う店舗が、下層は書店やビデオCD、PCゲームといったものを扱う店舗が軒を連ねている。各店舗の大きさは10平方メートル程度のものから50平方メートル程度のものまでと千差万別。内部の感じは日本で言うと、秋葉原のラジオデパートやラジオ会館、中野ブロードウェイなどのごちゃごちゃした内部を思い出していただけるとイメージ的には近いものがあるだろうか。

 ちなみに光華商場が電脳街となるにつれて、その周囲にもPC関連の製品やパーツ、DVDなどを扱う店が多くなってきている。光華商場を起点にして、300~400メートルくらいの範囲が丸ごと電脳街となっており、光華商場の斜め向かいにも、6階建てのPC関連ショップが並んでいた。

忠孝新生駅を降りて、台北科技大の横を抜けるとすぐに光華商場の入り口が見えてくる


 さて、光華商場におけるゲームソフトとハードの取り扱いだが、台湾では2002年1月末にPS2の正式発売が始まり、11月末にはXboxの発売が始まっている。それを受けてか光華商場に展開する3つのコンシューマーソフト取扱店は、どこも正規版の商品を置いていた。たとえばPS2なら「デビルメイクライ2」や「メタル・ギア・ソリッド2」、Xboxならば「Dead or Alive EXTRIAME VALLEY BALL」や「Tom Clancy's Splinter Cell」、GCならば「ゼルダの伝説 風のタクト」などのソフトが店頭に並ぶといった具合だ。ちなみに値段だが、本体はPS2とXboxがそれぞれ7,500台湾ドル~8,000台湾ドル(1台湾元は3~4円程度)程度、GCはソフトとセットで7,500台湾ドル程度となっている。また、ソフトのほうはというと、どれも1,500台湾ドルくらいと、日本での値段とそう大きな違いは無い。

 日本との違いは、その冷静なまでの値段付けにみることができる。売れる見込みが無いとわかった瞬間に、各種のソフトの値段は一気に半額まで下げられてしまうようだ。店舗も狭く、在庫を大量におけるような状況ではないので、売れ筋以外は値段を下げてでも早く売ってしまおうという考え方なのだろう。

光華商場の中、このような小さい店が軒を連ねており、本からCD、ゲームまで何でもそろう総合店舗になっていた 光華商場以外にも周辺にはパソコン関連のハードを売る店舗がずらりとあった。ただ、コンシューマーゲームだけは、光華商場以外では見つけられなかった ちょっと足を伸ばして、板南線「台北車坦」駅まで行ってみる。駅前にはコンピューターデパート「NOVA」があった。こちらでもゲームソフトは扱っていたが、PCパーツやゲームがメインということ以外には、内容的には光華商場と大きく変化はなかった


 もう一つメインで販売されていたのはPCゲームだが、台湾ではまだまだコンシューマーに比べてPCゲームの比率が多い。コンシューマーがちゃんとしたPOPを作って、「ガラスケースの中に陳列」して店頭に並べるような「上品な売り方」をしていたのに比べると、PCゲームは「ダンボールに直接書いた値札」、「箱はベコベコ」、「ソフトは山積みで底のほうはもう売り物にならない」と、非常に乱暴というか、活気溢れる売り方をしていた。たとえば割引、「Simcity4」や「Age of Mythlogy」、「BattleField 1942」のような新製品は、定価が1,200~1,300台湾ドルだったら売値は1,000台湾ドルを切るような感じだし、「Serious Sam」や「」ちょっと時間がたったソフトなら、1つで299台湾ドル、2つで500台湾ドルというようなディスカウントを行なっている。おまけにワゴンセールなら「Phantasy Star Online」99台湾ドル~199台湾ドル程度でゴロゴロと転がっている。

 ちなみに光華商場では、すでにゲームボーイアドバンスSPが販売されていた。ちなみに販売の値段は15,000台湾ドル以上という超高値。さらに話を聞くと、中古の買取値は10,000台湾ドル。これでも飛ぶように売れて行く(筆者が15分ほど見てる間に2個売れた)ので、その人気の高さがうかがえる。これもプレイステーション 2やXboxのように正式発売されると、値段が是正されるのだろう。

 光華商場に集うゲーマーたちを見ると、日本のゲーマーたちと大きな違いは見られなかった。面白そうなゲームを見つけては冗談をいい合い、店員とは情報交換をするという普通の光景であった。ただ、販売員の熱気は高かった。店内を覗いていると常に声をかけ、人気商品をすすめ、値段を多少割り引いてでも販売するという具合に、非常にアグレッシブであった。この活発さ加減は秋葉原などでは体験できない雰囲気だったといえるだろう。

光華商場で購入した雑誌の数々。こちらの雑誌の傾向として、特典が非常に多く添付されていることに加えて、ゲーム本体がそのままついていた。ソフト本体を販売して利益を得るのではなく、とにかく遊んでもらって月々の利用料で利益を得るという構造なのだろう


(2003年2月24日)

[Reported by tyokuta]


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