株式会社アトラスは、2月20日についに発売されたプレイステーション 2用RPG「真・女神転生III-NOCTURNE」の発売記念イベントを秋葉原の各店舗で開催した。イベントは、同作品のクリエイティブディレクターを務める金子一馬氏のトーク&サイン会で構成され、数多くの人で賑わった。

　当初、同イベントには、総合プロデューサーの岡田耕始氏も参加する予定だったが、健康上の理由で、急遽不参加となった。岡田氏はイベント来場者へのコメントとして「せっかくの発売日に不覚にも倒れてしまい、色々と想いを伝えたかったのに残念。発売まで9年かかったが、その間に色々とチャレンジしてきた。考え方が変わったこともあるし、『やっぱりメガテンはこういうものだったんだ』と再認識したこともあった。そういったことの積み重ねで作品が深みを増したと思う。生みの親と言われ、『メガテン』といえば子供のようなものだが、これからも一生のつきあいになると思う」とスタッフによって代読された。

　こういった事情から今回は、金子氏のみのトークショウとなった。金子氏は、見所を聞かれ「他のゲームとの違いというか、アトラスらしい独特のムードを楽しんで欲しい。現代が舞台であるということで、我々の近いところで事件が起き、色々と問題を解決していかなければならない。それを体験して欲しい」と挨拶。今後の展開……仮に“IV”を作るとしたら、どのようにしたいか? と聞かれた金子氏は「『真・女神転生III-NOCTURNE』でも仕掛けを用意したし、次回作でもまた仕掛けを用意したい。“IV”では自分でもビックリするような、違った世界観を実現できたらと思う」と、抱負を語った。もちろん、次回作の構想は全くの未定だが、「真・女神転生III-NOCTURNE」が始まりにあたるストーリーで、今後も展開していくような物語であることが、岡田氏の口からすでに語られていることを考えれば、非常に楽しみだ。

　このほかにも金子氏の作品についても触れられ、名古屋で開催され、大阪でも今週末に開催される原画展において出展されるジュエリーなどについて、「 (最新作に登場する) イサムのベルトのバックルや指輪などを、『デビルサマナー ソウルハッカーズ』にも登場した悪魔をモチーフとしてデザインした」と語った。今後についても「コナミの『アヌビス』に参加させてもらったように、今後も色々なところで色々とやらせてもらえればと思う」と今後も多岐にわたる活動を行なっていきたい意向だ。

　また、サイン会では「真・女神転生III-NOCTURNE」のポスター1枚1枚に丁寧にサインしていった金子氏だが、ファンによっては購入した「デラックスパック」やソフトのパッケージにサインしてもらう人もいた。サイン入りのパッケージはファンにとってはなによりの贈り物だろう。取りあえずは発売された「真・女神転生III-NOCTURNE」を楽しみながら、ユーザーそれぞれが次回作を想い描くのもいいかもしれない。

「他のゲームにはない、アトラスらしい独特のムードを楽しんで欲しい」と挨拶した悪魔絵師ことクリエイティブディレクターの金子一馬氏	本当は総合プロデューサーの岡田耕始氏も来店の予定だったが、健康上の理由で、あえなくダウン。主人公のポップが立てかけられた	「真・女神転生III-NOCTURNE」のポスターに1枚1枚サインしていく金子一馬氏。ファンの希望でデラックスパックやパッケージにサインをする一幕も

□アトラスのホームページ
http://www.atlus.co.jp/
□「真・女神転生III－NOCTURNE」のページ
http://www.atlus.co.jp/cs/game/pstation2/dds3/
□真･女神転生シリーズ公式ファンサイト｢Megaten Net｣
http://www.mega-ten.net/
□関連情報
【2月1日】アトラス、貴重なトーク満載の「真・女神転生III－NOCTURNE」
シークレットイベント「MEGATEN DEVILION」開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030201/atlus.htm
【2月12日】「真・女神転生III-NOCTURNE」発売記念。新作5点も並んだ「金子一馬の世界展-II」トークショウも大盛況
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030212/atlus.htm

(2003年2月20日)

[Reported by 船津稔]

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