|
ナムコ、家庭用「ソウルキャリバーII」製品発表会を開催 |
価格:6,800円(3機種とも)
左から、プロデューサー・世取山氏、CTカンパニープレジデント・原口氏(以上ナムコ)、専務取締役・波多野氏(任天堂)が発表会に出席 |
まず、冒頭に挨拶に立ったナムコCTカンパニープレジデント・原口氏は、「年末期の売上は昨年比20%アップだが、従来の続編だけではユーザーの満足を得られることは難しい。斬新なものを追求していかないと、コンテンツの開発で生き残れないと実感している」と現状を報告。「昨年の構造改革で内部組織を各プロデューサーに任せ、今の開発組織を向こう三年間で質、量ともに倍増する予定」とアグレッシブにソフト開発を行なっていくことを明言した。
任天堂とナムコのロゴが再び並ぶ |
挨拶に立ったのは、任天堂の波多野氏。「昨年の日本での実績を見ると、「ポケモン」の400万本という実績を除いては、ミリオンセラーは1作しかなかった。まさに不作の年であったといえるだろう。その状況は大変厳しいと受け止めている。こうした状況に任天堂、そしてナムコも危機感を抱いている。ユーザーの期待を実現するために、クリエーターの豊かな発想を助け、会社の枠を超えた取り組みを行なっていかねばならないと思っている。「SCII」に私たちの貴重な財産であるゼルダを登場させることで、今回の取り組みをぜひユーザーに問いたい」と語った。
●リンク、平八、スポーンのほかにもまだオリジナルキャラが存在
家庭用「ソウルキャリバーII」の最大のセールスポイントは、各プラットフォームごとにゲストキャラクターが登場すること。打ち上げたヴォルドを弓で射抜くリンク |
まず、GC版は任天堂とのコラボレーションにより「ゼルダの伝説」から「リンク」が参戦することが発表。リンクは「大乱闘スマッシュブラザース」に登場するような大人びた雰囲気のキャラクタに仕上がっており、浮かせた相手に弓矢で空中コンボを決めたり、ダウンした相手に爆弾を投げて追い討ちしたりとなかなか「らしい」動きを見せていた。また、フックショットも確認できた。
BGMは任天堂テイストを引き継ぎつつ、独自のアレンジが施されたバージョンが会場で流されていた。
【ゲームキューブ版】 | |
---|---|
GC版のロゴは緑と黄色がイメージカラー | リンク、カサンドラ、御剣という組み合わせのメインイラスト。中央はソウルキャリバー |
GC版の対戦シーンから。アーケード版に比してテクスチャに深みが増しているように見受けられた |
メインウェポンはマスターソード、ハイリアの盾 | 任天堂とのコラボレーションで生まれたリンク。モデルからソウルキャリバーIIチームが制作しているという | アッパーで浮かせて弓で追撃などのアクションが可能。上映された映像では爆弾もちゃんと投げていた |
風神ステップでキリクに急接近する平八。見た限り「鉄拳4」の動きと変わらないレスポンスのようだ |
【PS2版】 | ||
---|---|---|
PS2版は青と黄色というロゴのイメージカラー | 平八、ラファエル、アイヴィーという組み合わせ。中央のイヴィルキャリバーが不気味 |
アーケード版と変わらぬクオリティが期待できるPS2版。デモ映像では違いはわからなかった |
鉄拳4ベースと思われる衣装をまとった平八 | ごらんのとおり三島流喧嘩空手を使いこなす。武器は己の肉体のみ。「ソウル」シリーズ初の試みといえよう | 操作系が変更になっているが、ビデオを見る限りは「4」のかなりの技が導入されているようだ |
「おおっ」と思わせる完成度を誇るスポーンのモデリング。記者イチオシ。武器は斧に姿を変えたマント「アゴニー」 |
【Xbox版】 | |
---|---|
Xbox版のロゴはスポーンとソウルエッジをイメージしてか、赤と黄色がイメージカラー | スポーン、タリム、タキという取り合わせ |
HDDの機能がどう生かされているかは明らかにされなかったXbox版。提供されたスクリーンショットの解像度が高い点が印象に残る |
斧がインパクト大のスポーン | 不気味に光る眼、他のキャラにはないアグレッシブさを感じるプロポーションが特徴 | 動きとしてはアスタロスクラスと思われるスポーン |
トッド・マクファーレンデザインの専用キャラ。流派は我流。武器は異界の断片「マレフィカス」 |
さらに、攻撃前には武器が表示されず、攻撃動作ごとに武器が変形して表示されるという独自性もある。会場ではマキシの巡り黒南風から、御剣の岩戸割への連続技などが確認できた。
●家庭用新モードは「ウェポンマスターモード」
アスタロスの武器に注目。巨大なハンマーを装備している |
世界各地を転戦しながら、さまざまな武器を獲得していき、それを装着して戦うことが可能というもので、「ウェポンマスターモード」で獲得した武器は、他のモードでも使用可能になるという。会場で上映されたビデオでは、リング状の武器、そしてハサミのような武器を装備したヴォルドや、ナイフのような形状のソウルエッジと異なる武器を装備したナイトメア、大きなハンマーを携えるアスタロスなどの姿が見られた。
ほかにも、「アーケードモード」、「サバイバルモード」、「チームバトルモード」、「プラクティスモード」などが用意されるという。また、今回の発表会中、各キャラクタはビデオで演舞を披露していたので、DC版にあった各キャラクタごとの演舞もひょっとしたら製品には導入されるかもしれない。開発度は資料によれば「70%」。これはプロデューサーの世取山氏いわく「発売日に必ず間に合わせるなど、いろんな思いがこもった数字」だそう。
3機種同時発売、しかもオリジナルキャラクタを導入するなどアグレッシブに展開する家庭用「ソウルキャリバーII」は、世取山氏によれば、「パソコンでいうOSのようなものを開発し、そのうえに『SCII』を構築している。だから元の『SCII』をアップデートするだけで、各プラットフォーム用に対応させることが可能」という。また、「隠しキャラクタはまだいるが、プラットフォーム別に存在するかについては秘密」とのこと。それから、気になる家庭用とアーケード版との違いだが、「Ver.Dをベースに制作を進行している」とのことなので、既存キャラにもアーケード版から進化した新たな技が追加されるかもしれない。続報にも期待しよう。
□ナムコのホームページ(2003年1月15日)
[Reported by 佐伯憲司]
|